最悪な状況
「あ、ああ.....」
「ったく、痛いわねぇ.....ってここどこよ!?」
「嘘だろ....本当に...」
「ねぇ!アンタ!ここどこだか知ってんでしょ?早く教えなさいよ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
(あのババア!普段から礼儀正しくしていてやったらこの様だよ!俺が破壊神の教育?笑わせんじゃねぇ!何が貴方にしか頼めないだ?確かに俺は色々な功績を残して来た!だかな!それはお前たちが勝手にすごい、すごいって言ってただけだろ!まあ、それに乗っかっていい気になってた俺も悪いけどさ!そもそも生命の生成なんて、俺が作ったのは、寿命の短いうさぎだぞ?作って30秒もしない内に死んだわ!しかも何だ?こいつは!あの、ウルツァイト様が押し負ける力を持ってる神なんて聞いたことないぞ!化け物か?化け物なのか!?そしてこんなやつを俺は教育しなくてはならない!嫌だ!嫌すぎる!できるわけがない!確かにこいつの話は聞いていた!だかな!こんな化け物だとは思えるわけがないだろ!もうやだ!助けてお母さん!あ、お母さんいねぇ、助けてお父さん!あ、お父さんもいねぇ。)
「ねぇ!ねぇってば!」
「うるせぇ!ちょっと黙ってろ!」
「なっ.....私に向かって何よその態度!」
「知らねぇよ!俺は今、お前のせいで最悪な事になったんだ!わかったらあっちいってろ!」
「アンタ......殺されたいみたいね......」
ルドー「なんだよ?できるもんなら、やってみろ!バーカ!」
「.......死ねぇぇぇぇぇ!」
メラルは凄まじい威力のパンチをルドーに喰らわせた
「うぎゃぁぁぁ!」
「ふぅ.....死ねばいいのよあんなやつ!」
「痛ってぇぇ!腕もげたぁぁぁ!ぎゃぁぁ!体に穴空いてるぅぅぅ!」
「嘘でしょ......思いっきり殴ったのに.....」
「ヒール(回復呪文)!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!やべぇ!治らねぇ!こうなったら.....」
「我に宿る創造の力よ、今我の命に従い力を解放したまえ!」
ルドーがこう唱えると、彼の右手が再生し、体に空いた穴もふさがっていった
「はぁ.....はぁ.....」
「何......あれ.......」
「疲れた.....」
「ちょっとアンタ!何よさっきのやつ!」
「は?なんでもいいだろ......」
「教えなさい ......」ゴゴゴ......
「ひっ!は、はい!お、俺には「創造」の力っていうのがあって、さっきのはその力を使ったんだよ」
「へぇー私とは真逆ね」
「お前は確か、破壊神だから、やっぱり破壊の力とかか?」
「その通り!私には最強の力、「破壊」の力を持ってるのよ!どう?羨ましい?」
「いや、全然」
「あ?」
「とてもすごいお力ですね!」
「そうでしょ~」
(めんどくせぇ.....)
「ところでアンタ、私の拳を喰らっておきながら死なないってどういう事よ?」
「あー、多分俺が加護を受けているからだな」
「加護?」
「分かりやすく言うと俺は神一倍、生命力が強いってことだ」
「なるほど、だから私の拳を喰らっても無事だったのね!」
「全然無事じゃ、なかったけど.....普通俺が受けている加護は俺に傷ひとつつけられないほどの力を持ってるんだぞ?それなのにお前の力ときたら、傷どころか腕はもげるし、体に穴は空くわでやばかったんだぞ!」
「いいじゃない、結果生きてるんだから」
ここまで女を殴りたいと思ったのは初めてだ....
「とりあえず、ここから出る方法を教えなさいよ」
「だからさっき言った通り知らないって」
「嘘おっしゃい、アンタの仲間が私をここに連れてきたんでしょ!」
「ここにお前と「俺」をな」
「いいから、早くここから出してよ」
「あー、そのためには多分やらない事があるかもしれない.....」
「何よ?」
「俺がお前を......する.....」
「え?何て?」
「だからお前を.....くする」
「聞こえないわよ」
「だから!俺がお前を「教育」するんだよ!」
「はぁ!?なによそれ!嫌よ私!」
「俺だって意味わかんねぇよお!」
「もういいわよ!私一人でここから出る方法を探すから!その方法を見つけたってアンタには教えてあげないからね!」
「ああ、いいさ!お前が見つけられる訳ないと思うけどな!バーカ!貧乳!」
「貧っ!......」
「あ」
「殺す....」
「こ、これはですね!咄嗟に出たから仕方ないというか . ......」
「死ねぇぇぇぇぇ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
「ふんっ!」
「あ、ああ....」
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「状況は最悪なようてすね」
「そのようですね....このままではこの神界が....」
「心配要りません、もう手は打ってあります。ラチック。」
「承知しました。バシル様」