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結局のところ何がしたかったかと言うと…

どうもー。とあるチームのとある日常です。さて、拉致されたり騙されたりで散々な目に遭っている東城くん。しかし実はこの拉致や騙しにはある意味が隠されていました。さて、どのような意味があるのか。じっくりご覧あれ…

東城「いつから騙そうって決めてたんだあんた」


鳥尾さんに対して敬語も忘れて話すぐらい不機嫌な俺は聞いた。するとやはりと言おうかなんと言おうかあの人の名前が出てきた。


鳥尾「いや、昨日の夜にアフロディーテと話して…」


その名前が出てきた瞬間俺はスマホを取りだしすぐにアフロディーテさんに電話をした。


アフロディーテ『はい?』


東城「はい?じゃねえよあんた!なにやってくれてるんすか!!本当にバカでしょ!?バーカ!!!」


このとき出来る限りの罵倒をアフロディーテさんにした。しかし謝るどころかアフロディーテさんは


アフロディーテ『あ、本当に連れていかれたんだ。可哀想に…』


東城「可哀想と思うなら騙すなよ!!騙された身になってくれよ!!いつから考えてた!?いつから騙すって決めてた!?」


言いたいこと、聞きたいことを言える限りアフロディーテさんに言った。余談だが俺は凄い勢いで大量に話すことからマシンガン東城とも呼ばれるのだ。


アフロディーテ『うーん。騙すって決めたのはお前が対決のあと帰ったときぐらいから?』


へー、俺があれだけ苦しい目にあった後に更に騙すことを決めてたのかー。なるほどなるほどー。


東城「ねぇ、あんたら俺に言うことはないのか?」


肩を震わせてこういった俺に対して二人は清々しいほど明るい声で


鳥尾、アフロディーテ『ドンマイ、東城!』


東城「謝れやぁ!!」



~H市~


ここH市は海に面した市で新鮮な海の幸が味わえる。きれいな海と潮風が心地よく吹くこのH市のとある駐車場に二人は車を置いて立っていた。


東城「…」


鳥尾「…」


一言も話さず立っていた二人。そしてしばらくして


東城「鳥尾さん。」


鳥尾「ん?どうした?」


ベシン


東城「何か言うことは?」


鳥尾「…ごめんね。」


ひとつ頭を叩いてようやく謝った鳥尾さんと共に当初の目的であったラーメン屋とは全く違う寿司屋に入っていった。


この寿司屋は話に聞いたことのある寿司屋である。俺以外の人達が夕食に食べに来た寿司屋らしく何でも高いがその金額を払う価値があるらしい。


カララ


『いらっしゃいませ!』


店内からはいい声が聞こえてきた。昼の時間から少しずれて着いたからか店内にお客さんはいない。とりあえず空いている席に座り注文をした。


二人の席は海が見えるいい席であった。とりあえず適当に注文ししばらくしていると


「お待たせしましたー。こちらアサリ汁です。」


俺の頼んだアサリ汁が来た。本当はあら汁が人気なのだが残念ながらこの日はもう終わっていた。そのためアサリ汁を頼んだのだが…


東城「なんだこれ…滅茶苦茶うめぇ…」


騙されてつれてこられた店だが悔しいことに旨いのだ。騙されてよかったと思ってしまうぐらいに。


鳥尾「どうよ?」


東城「…なんか悔しいわ」


そういうと鳥尾さんは満足そうな顔をした。その後も色々と頼んで多くを食したのだがどれもこれも大変旨かった。特にノドグロがちょうど良い脂の乗り具合でトロなど脂っこいものが嫌いな俺でも大量に食べてしまった。


『ありがとうございましたー!』


結局二人で割り勘。合計10000円程払ったがそれだけの価値はあった。


次に向かったのは駐車場の近くにあった足湯である。どうやら天然の温泉らしく上に汲み上げる途中で丁度良い温度になっているらしい。


『あ~…』


二人で足湯に入りこれまた満足…しているとき鳥尾さんが


鳥尾「あり?そういやタオルは?」


え?タオル?


東城「タオルってここで貸し出して…!!」


周りを見渡して見ると確かに足をふくタオルは敷いてあるがどれも湿っており乾燥しているタオルではないのだ。更に他のお客さんが入ってくるその手には…


東城「鳥尾さん…これってもしかして…」


鳥尾「ああ…間違いないな…」


『自分でタオルを持ってこないとダメなのかぁ!!』


(・8・)チュンチュン 30分後


結局自然乾燥するまで待った二人。しかしながら海が近いため塩分も混ざってたのだろう。足が少し痒い。


鳥尾「本当はタオル持ってこなきゃダメだったんだな…」


東城「…みたいですね。」


二人で少し後悔した後はアイスを食べたり他愛のない話をしていた。しかしこれでは物足りないという事でボーリング場に向かうことにした。


その途中でこんなことを話していた。


鳥尾「どうだ、東城。いい思い出になったか?」


東城「!」


この事を言われハッとした。実は俺は来年の春から東京の大学に進学することが決まっていたのだ。その為この場所で遊べる時間も限られていたのだ。


そのためこの人たちは俺のために出来ることをしようとしていたということにようやく気づいたのだ。


東城「はい、ここに残りたいって思うぐらいです。」


思わずそんな事を口にしてしまうぐらいに良い思い出を作ってくれたのだ。この人たちと初めて出会ってから10年。改めてこの人たちに出会えて良かったと感じた。

いかがでしたでしょうか。今回の一連の行為は二人なりのメッセージが込められていました。いい話で締まったでしょうか。

さて、これからとあるチームのとある日常は時が進んだり戻ったりを繰り返します。

ややこしいなぁと思うかもしれませんがそこを暖かい目で見ていただければと思います。

それでは第一シリーズはこれでおしまい。

第二シリーズもお楽しみに…

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