第12話 夜叉丸ー4
お久しぶりです。
投稿遅れてすみません。
戦闘シーンがあまりうまく表現できていません。ごめんなさいね。
明け方4時。
「じゃぁ、私たちはここで待機してるからね。ここなら見晴しもいいから、ゾンビが近づくのも簡単に監視できるわ。しかも、丁度カーブの都合で向こうからは見えにくい位置だしね。」
純也が持参した国宝級の日本刀で肩をトントンと叩きながら優香が深呼吸をしていた。
「ここからだと、状況次第によっては狙撃での援護も可能だと思うよ。まぁ、射程もギリギリだし、射手が俺レベルだから一発必中ってわけにはいかないだろうけどね。でも、ここならまず見つからないだろうから、場所としては選択の余地はないけどね。」
近藤は、4WD車のサンルーフから身を乗り出し屋根の上に置いた2脚にH&K PSG-1狙撃銃の銃身を乗せながら、サイゾーの車を暗視スコープに捉えていた。
「さてと、早ければあと1時間で現れるはずだし、ちっくら行ってくるわ!」
純也と子虎はまるで遊びにでもいくかのように、軽やかなステップを踏み走り去っていった。
「くるみちゃん達、大丈夫でしょうか?起きたら私たちがいないんですよねぇ?」
ポットから、湯気のたつ珈琲を簡易カップに注ぎながら少し心配そうに優香がつぶやいた。
簡易カップを受け取りながら苦笑いした、近藤は
「まぁ、置き手紙もありますし・・・・・・装備は軽自動車に積み込んでますし、香ちゃんが運転して、くるみちゃんが武装。大丈夫でしょう。
出歩くわけでもなく、基本的には優香さんの自宅で待機しているだけですからね。
我々が全滅でもすれば別ですが。」
「そうですわね。あの二人が負けることはないですわ。ただ、戦いの途中に昨日の走るゾンビが多数現れると厄介かも知れませんけど。」
「ですね。そうならないことを祈りましょうか。さて、後しばらくなので少しリラックスされたらどうですか?」
「そうですわね。」
現場に到着した純也と子虎は、簡単に周囲を探索した。
「この木とあそこの木で待機するか。
子虎はウラジミールを殺りたいんだろ?昨日の無線じゃ、お山の大将気取りだったから、多分、前の方に居ると思う。
てかよ、お前、牙伸び過ぎじゃね?」
「大丈夫だよ!今日は暴走しないよ。凄く集中してコントロール出来てるよ、私。
だって、龍二兄ィの敵討ちだもん!小夏っちゃんの代わりに、まずは泣くまでフルボッコにしてそのあとにギッタギッタに切り刻むんだ!
そのあとは・・・・・!うん、木につるしてゾンビのエサにしちゃおう。瀕死の状態でも食べられる恐怖はあるよね?純也?」
「お、お前。えげつないなぁ。俺、ウラジミールって奴に同情するわ・・・・・・・・なっ!なんだよ。そのジト目は!
そ、そういやぁ、龍二さんって、お前の初恋の人だったんだよなぁ?」
「そうだよ!
龍二兄ィは・・・・・・頭首候補の有力な一人だったんだよ。
でも、任務前の私の入隊試験で・・・・・・・・・私が暴走しちゃたの。それを止めてくれたんだけど、その時怪我したんだ。
それを隠して任務に就いて・・・・・・・・・・
ウラジミールに殺られなかったら、今頃は・・・・・・私は初恋の人が初体験の人になって風魔を継いで、純也の横は小龍(子虎の双子の妹)だったんだよね。」
「えぇぇぇ!本来は子龍ちゃんだったのかぁ?」
「な、何言ってんのよ!当たり前じゃん!基本的には格闘の純也の組み合わせは剣技の子龍でしょ?」
「お、お前だって、剣技は子龍ちゃんとどっこいじゃんかよ!お、俺は子竜ちゃんみたいなしっかり型は駄目なんだよな。まるでミニ静香さんだもん!」
「もう!あんたって・・・・・・・・。
子龍は小さな頃から柳生にお嫁に行くって育ったんだから、急遽、私に代わったからすごいショックだったんだよ!それにあの子の初恋の相手は純也なんだよ!」
「え?子龍ちゃんの初恋の相手が俺?」
「そうだよ。子龍は、純也の周りは静香さんや優香姉ちゃんや、おしとやかな綺麗な女性が多いから必死に見習おうと修行と同じくらい努力したんだからね!」
「そ、そうなんか・・・・・・・・・・でも、子龍ちゃんは見た目に騙されてたな。あの二人を見本にされたら・・・・・・・・・・どんな男も相手になれんぞ?大角のおやっさんも騙されてたってことか?」
「そ、それは・・・・・・そうなんだけど。だから!見た目って言ったでしょ!」
「な、なら。なんで、急遽お前になったんだよ?」
「えっ?」
「だから、なんで子龍ちゃんからお前に代わったんだ?・・・・・・・・・
!!もしかして?・・・・・・・・・お前の相手の条件に、暴走を治められる力を持つ?ってぇのがあるのか?」
「お、怒った?最大の条件が私の暴走を抑えられる能力っだってことで?
で、でも、でも、今もこの先の純也が一番だよ!
龍二兄ィの事は懐かしい思い出。そして、苦々しい思い出。
ウラジミールは当主候補の敵なの!一族を代表して血祭りに挙げて、私は柳生に嫁いで一生純也と・・・・・・そして純也の優秀な血を引き継ぐ子供を授かるの・・・・・・駄目?ねぇ?」
眼に涙をためウルウルと上目使いで訴える子虎(牙も引っ込んでるぞ?)
か、かわいい!
純也は無言で子虎を抱きしめた。そしてそのまま押し倒し二人は熱い口づけを交し合った。
おいおい!こんなところでサカルなよ(筆者)
暗視スコープを覗く女が一人。
「あ、あいつ等。戦いの前にサカリやがって!!」
暗視スコープを覗いてみたいと希望して覗いてみたが、暗闇の中、見る物がないので純也と子虎を観察していた優香の奥歯がギリギリと音を発していた。
「えっ?優香さん。何か問題でも?」
後方を警戒していた近藤が何言かを発した優香に気づき声をかけた。
「あっ!いえいえ、何でもないでーーーす。向こうの二人があまりにも緊張感がないので、ちょっと心配しただけなんですぅ。」
鼻にかかる甘えた声で返事をしている優香であったが、スコープを覗く眼からは、X-MENのサイクロップスばりの破壊光線が発射されるかの如くであった。
ゾクッ!
ヤバい!!!!ゾッ!!
過去に経験の無い殺気を感じた純也は、子虎から飛ぶように離れ最大級の防御体制をとり、周囲を見回した。
同時に子虎も殺気を察知したのであろう。純也を背にし周囲に対して抜かりない眼を向けていた。
「な、何なんだ?この殺気は?」
「ウ、ウラジミールって、こんなにすごい殺気を放てるの?まるで優香姉ちゃんか静香さんがマジ切れで怒った並みじゃん。」
口々に強い殺気に対して驚きの声を発している二人である。
確かに正解である。あんたら二人の、人の眼もはばからないいちゃつきに優香が怒髪天の怒りを発しているのであるのだから・・・・・・・・・・・
お互いに感じている殺気の方向を確認すると、道路の向こう側の小高い辺りから発せられていることに気づいた。
「も、もしかして?あっちの方向って言うことは?優香姉ちゃんかぁ?」
「あ、暗視スコープで覗いてるんちゃう?きっとそやで。優香姉ちゃん、近藤さんの事気にいってる様子やったし、スコープ覗かしてぇとかで会話にきっかけにしてるんやで?」
純也と子虎は互いの顔を見合い。強く手を握り合った。
「ウ、ウラジミールは瞬殺で、さっさと奈良に帰るぞ。お、俺は一応、や、柳生の頭首やから決定権あるんや!」
「う、うん。
こ、声が裏返ってるでぇ!
頭首やねからな!優香姉ちゃんには挨拶無しで帰ろな。静香さんには優香姉ちゃんの欲求不満の妄想や!てことにしよな。優香姉ちゃんは堅物やさかいな!」
「お、お前も声裏返ってんがな!
お、おう!静香さんはこっち方面の事は理解あるから大丈夫や!優香姉ちゃんは無視して帰ろな!」
「こ、これ以上近づいてるとどんどんと怒りが増すばっかしやから、離れよか。子虎はこの木ィの上で待機や。俺は、あっちの木ィの裏で待機しとくわ。」
やはり関西人のコンビはこうなってしまうのだろうか?こいつ等、本当に最強コンビなんだろうか?単なるエロコンビじゃなかろうか?
予定より少し遅い9時過ぎに、遠くから車のエンジン音が聞こえ、みるみるうちに大きくなり、一台のスーパーカーがカーブから現れた。
「マ、マクラーレンF1?このご時世にマクラーレンF1って・・・・・まぁ、確かに3人乗れるが・・・・効率悪ぃ車に乗ってんだな!」
スコープ越しに、近藤は驚きの声を上げていた。
マクラーレンF1:1990年代に、F1コンストラクターであるマクラーレン社が作成した3人乗りのスポーツカーである。車高も低く、燃費も極悪であり、何とも世紀末を迎えかけている時代には不釣り合いな車であった。
マクラーレンはキャデラックの数メートル手前で停車した、独特のガルウィングドアがボディーから宙に向かい跳ね上がると、スラブ人特有の鉤鼻に男が現れた。
「コノクルマハ、サイゾーノクルマダ。テイコクシュギシャノキャデラック・・・・・・ヒンノナイクルマダナ。」(以降ひらがなと漢字での表記にします。)
「何、言ってんだよ!てめぇこそ、極貧のロシアで紙で出来た車に乗ってたもんだから、最近じゃ誰も見向きもしねぇ、スーパーカーなんぞ後生大事に乗ってんだよな。
てめえに身体のサイズを考えろよ。俺も姉貴も窮屈でしかたなかったぞ!」
ちなみにロシアでは車は紙では出来ておりません。旧東ドイツのトラバンドと言う車が一時FRPボディーに紙パルプを混ぜていたことや、製造品質が下がって表面の質感がボール紙のように見えたことから西側が仕上げ品質の低さを揶揄した表現でそう紹介されていたことがありますね。
「本当にロシアの田舎者ですわね。アメリカもイギリス(マクラーレン)も同じような物ですわよ。その帝国主義の車にゾッコンなんて、ロシアの非国民だわ。しかも、禁煙とはふざけすぎてますわ。」
男女の区別がつきにくい表情がない能面のような双子が腕組みをしながら、ウラジミールに文句を並べていた。
「煩い!マクラーレンの良さは教養ある人間にしか分からないんだよ。ボスは良い車だと誉めてくれた。お前達のような姉弟のくせに夫婦みたいな倫理観の無い輩にとやかく言われる筋合いはない!
それより、サイゾーの車を調べる方が先だろう。
倫理観がない上に任務もまともにこなせないとは・・・・・・・・・」
わっかりませ~んという仕草でウラジミールはサイゾーのキャデラックに近づいて行った。
「いいこと聞ぃちゃった!あのデカハゲ、車命なんだぁ。よーーーーしっ!
行っけっっっ!!!!」
木の上で3人の会話も聞いていた子虎は、勢いよく木から飛び出した。
「クソ車バンザーーーーーイ!」
子虎は、飛び降りながら身体を回転させて勢いとつけて、マクラーレンF1の屋根に懇親のダイビングキックをお見舞いした。
見事にへこんだ屋根!
それを見ていたウラジミールは大きな口をあけ、口角からは情けない涎を垂らしていた。
我に返ったウラジミールは、その巨体を揺らしながら子虎に突撃してきた。
「私のマーレーちゃんに!何をするんだぁぁぁぁぁぁ!」
ウラジミールの突撃を紙一重で避ける子虎。ウラジミールの必殺のショルダータックルは、その巨体から発する強大なパワーで、無残にも己が大切にするマクラーレンF1のガルウィングドアをヒンジからポッキリへし折ってしまった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・」
おもわず、膝まつき天を仰ぐウラジミール、その眼にはうっすらと涙さえ浮かべていた。
「小娘!許さん!」
ウラジミールは本来の忍者の末裔であることを思い出したかのように、懐から取り出した手裏剣を子虎に対して投げ始めていた。
キン!チン!ガッ!ガッ!ブッシューーー!ブッシュウーーー!
子虎は見事に手裏剣の小刀で弾き返し、あまねくその軌道をマクラーレンのタイヤに向けることにより、マクラーレンの右側のフロント、リアタイヤは空気を無くし、マクラーレンはその優雅な肢体を無様に地面につけていた。
「このアマ!」
数枚の手裏剣を同時になげ、脱兎のごとく子虎に対して加速していくウラジミール
「小娘が!思い知れ!」
飛び込むウラジミールに対して、手が届く瞬間に子虎は受けることなく横っ飛びに数メートル移動した。
子虎が移動する前の位置には、死角か飛んできていたブーメランのような武器が襲いかかってきており、ウラジミールは難なくその武器をキャッチした。
「暗器まで避ける?お前何ものだ!」
「風魔。大角の長女!子虎!9年前の遊撃隊のお礼をさせてもらうからね!
楽には死ねないと思いな!」
「へっ!ロシアにせめて来た腰抜けの敵討ちだと?あの時は4血祭りにしてやったぜ!まぁ、一人手ごわいのがいやがったが・・・・・・馬鹿だよ!手負いで俺に戦いを挑んできたんだからな!」
「今日ここでその4名に命乞いすうんだね。ハッ!」
子虎の掛け声とともに、風が切れる音がした途端にウラジミールの胸に鮮血が飛び散った。
胸の血を指で掬い、その指を口元に持ち上げ下でいやらしく舐めた後
「風使いか?カマイタチなんざ子供騙しだな。距離さえ見切っちまえばどうってことねぇさ。こっちは3人もいるんだぜ。」
ウラジミールの掛け声とともに、空手姉弟が動き出した。
「こらこら!変態空手家の2名様はこちらでお相手してやるよ!」
後方の木の陰から、のそっと純也が姿を見せ、顔の前に手を上げ人差し指1本で、小馬鹿にしたようにおいでおいでをした。
「なるほど、もう一人いたのか。おい!変態!そっちはまかすぜ!」
ウラジミールは空手家に声をかけると同時に、左右の手から何かを投げながら子虎との距離を詰めるように走り寄った。
「次の暗器はなんでしょうね?お嬢さん?」
近づくと同時に大きな右フックを繰りだした。
子虎は、そのフックに自身の左手を添えるようにつけ、身体を回転させ、ウラジミールの顔面に体重をかけた肘打ちを見舞った。
そのまま、子虎を捕まえようと両腕を交差するウラジミールに対して、子虎はまっすぐに身体をすトンと落し、両足でしっかりと踏ん張りウラジミールの下腹部に対して正拳付のような一撃を放った。
数メートル弾き飛ばされたウラジミールは起き上がりながら、ニヤリと笑った。
子虎が正拳付を放った位置に対して後方、上方、左右の4方向から高速で暗器が飛来していたのである。
フンッ!
と一呼吸し、子虎が右足を軸に高速で回転を始めその身体の回り風を起こした。飛来した暗器は風に触れた途端に弾かれ、地面に落ちていった。
「なかなか、やるじゃねぇかよ。まだまだ、こんなのは序の口だぜ!」
子虎の奴!遊んでやがる。
純也は、子虎とウラジミールの戦いを見ながら大きなため息をつきながら、再度、目の前の空手家を誘った。
奇声を発しながら、2人の空手家が純也に攻撃を始めた。(書くのが大変なので姉、弟で表現します)
姉の回し蹴り、避ける方向からは弟の蹴り。それを避けると接近してきた姉が目つぶしを狙い二本抜き手で眼を狙う。
その時点でこの戦いで初めて純也は攻撃に受身をとった、一瞬止まった純也の身体の下腹部に姉の金的狙いの蹴り攻撃。下ろうとすれば弟が後方から頸椎を狙った蹴り。
一卵性双生児だから可能なのか、見事なコンビネーション、しかも、全ての攻撃が人間の急所を狙ってきている。スピードも申し分ない。
しかし、甘いのである。普通の者や空手の高段者や武道経験者などには有効かも知れないが、純也のような訓練を受けて来た者にとっては、1つ1つの攻撃の詰めが甘いのである。
ピョンと飛びのき、間合いを取った純也は
「なかなか腕前だね。それなら一般の殺し屋レベルだね。攻撃ってのはこうやるんだよ。」
言う否や、瞬時に弟に近寄り一発のローキック。一撃で弟の脹脛が内出血で見る見る真っ青になる。痛みに膝を折り蹲る弟を無視し、ズィッと姉に接近。
カウンター気味に殴りかかる姉の右手を己が身体を半身に受け流し、そのまま右手を肘ごと決め、柔道で言う一本背負い。
勿論、殺し合いである。姉の右腕は肘がへし折られ、頭頂部は垂直に地面に叩きつけられ、大の字。頭より大量の血を流しながら四股を痙攣させていた。
「よくも!よくも!凛子を!」
痛む足を引きずるように、既に空手を忘れ、ただやみくもに殴りかかる弟。パンチを避けた純也はその右手を広げカウンターで弟の首に掌底のように打ち付け、そのまま、鍛えられた握力で一気に声帯を握りつぶす、声も出せず、ただ地面に膝まつく弟。
正面には高く足を掲げた純也、そのまま足を落し、純也の踵が弟の頭蓋骨を変形させ、その頭を支える頸椎も粉々に砕け散った。
「あんたらも、殺し屋として何もの人を殺して来たんだよな。だから手加減はしなったぜ。それに、ドラマみたいに二人の手をつながせたりもしねぇよ。
死ぬってぇには惨めなもんなんだわ。死んじまったら・・・・・・・そこでジ・エンドなんだよ。」
純也は子虎の戦いを確認に動いた。
「クッ!強い!強すぎる!もう、暗器も手口も残ってないのに、相手は息も切れてない。ほとんどの攻撃のカウンターを返されているだけで、このザマか・・・・・・・ハァハァ」
ウラジミールは全身の所々に切り傷を負い、全身血まみれで息も切れ、ゼイゼイの状態であった。
「さーてと。お遊びは止めにしてと。ここからが本番だかんね。小夏っちゃんや龍二兄ィの代わりに徹底的に・・・・・・・・殺して下さいって言うまでなぶらせてもらうからね。」
迫る子虎に対して拳をあてにくるウラジミール。
「ぎゃぁぁぁぁ」
小指と薬指の間が腕に向かい10センチ程切り裂かれていた。
戦士の修正であろうか、子虎の攻撃に対して腕が上がる間は拳で抵抗を続けるウラジミールだが1受けた攻撃が8回になった時には、全ての指の付け根が腕に向かって切り裂かれていた。
フラフラと立ち上がるウラジミールに対して、子虎は正面からウラジミールの右膝をまっすぐに蹴りぬいた、膝は本来曲がる方向と逆方向に向き、骨が皮膚と突き破っていた。
地面をのた打ち回るウラジミールに、更に、4人の遊撃隊の一人一人の名前の呼びながらカマイタチで切り刻み、最後に
「龍二兄ィーーーーーーーカタキはとったよぉぉぉぉ!」
と叫びながら、特大のカマイタチがウラジミールの上半身と下半身を切断していた。
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