表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。  作者: 愛自 好吾


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/89

第87話 クラスアップの輝き

 


 女神教会へとやって来た。


 中へと入り、三柱の女神像の前に近づき、その内の一体、女神アルナ様の像の前で両手を合わせて日本式スタイルでのお祈りをしてみた。


 アルナ様は確か、戦いと成長、そして美を司っているんだったな。


「ねえ、ジャズ、私もつい来ちゃったけど本当に大丈夫なの?」


「さあ? ガーネットは問題無いんじゃないかな。」


 一応レベル10だし、条件は整っている筈なんだが、さて、上手くいくかな。


 ガーネットもフィラも一緒になって祈ってくれている、もうこうなったら神頼みしか思いつかない。


 一応ショップコマンドの中に、転職用アイテムである「戦士の証」というアイテムが売られているが、こいつは一つ500ポイントもする。


 まあ、こいつを購入するのは最後の手段にしとこう。


「戦士の証」というのはゲーム「ラングサーガ」にも登場した隠しアイテムだ。


 普通、上級クラスへとクラスアップしたら、それ以上レベルは上がらない。


 だが、「戦士の証」を使えば、隠しクラスへとクラスアップ出来るし、条件を満たしていなくても、誰でも簡単にクラスアップ出来る。


 レベルの上限もプラス10される。つまり、普通ならレベルは30までしか上がらない事になっている。


 まあ、隠し要素だし、そう簡単には手に入らない筈なんだが、男爵は金に物を言わせて購入している可能性がある。なので安心はできない。


 そして、女神像に祈る。


(女神様、アルナ様、俺はクラスアップ出来ますでしょうか?)


 {クラスアップ出来ますよ。}


「え?」


 今、何か聞こえた様な、気のせいかな?


 すると、突然ガーネットが大声を出して騒ぎだした。


「ちょ、ちょっと!? ジャズ! あなた光ってるわよ!」


「え? 何が?」


 フィラも驚きながら声を上げた。


「ご、ご主人様!? 光っています! ご主人様の体が光っています! 間違いありません! これはクラスアップの輝きです! 私の時もこうでした。」


 え? そうなの? あ! ホントだ! 俺の体が光ってる。どうなってんだ?


 俺の体が輝いていてちょっと眩しい、一体何がどうなっているんだ。


 女神像に祈っただけなのに、それに、さっき声が聞こえた様な。


 もしかしてと思い、メニューコマンドを開く、するとメニューの中に「クラスアップ」のコマンドが追加されていた。


 よーし! やったぞ。


 騒ぎを聞きつけ、シスターマリーネがやって来たので、ちょっと聞いてみた。


「シ、シスターさん、これは一体何事でしょうか。」


「まあまあ、たいへ~ん、これはクラスアップの輝きだわ。」


「クラスアップ?」


 そうか、女神教会でクラスアップ出来るのか、よし、それなら。


「シスターさん、クラスアップの儀をしたいのですが。」


「ええ? この教会で転職の儀をやるのですか。」


「はい、お願いできますか。」


「え~と、お名前を伺っても。」


「ジャズと申します。」


「ジャズさん、普通はですね、もっと大きな女神神殿か女神教会に行って転職の儀をするのですよ。」


 ガーネットも興奮しているみたいだ。


「そうよジャズ、クラスアップなんて一生に一度あるか無いかなのよ。」


「そうなのですか、すみません手早く済ませたいので、この教会で転職の儀をやって頂けますか?」


「そ、それはもう! やってほしいと言うのであればやりますとも!」


 シスターさんはどこか興奮している様子だった。


「それでは、よろしくお願いします。」


「まあまあ、大変、どうしましょう、ちょっと、司祭様!」


 シスターさんは司祭様を呼びに行ってしまった。


「ジャズ、本気? もっと大きな所でやってもらった方がよくない? 折角のクラスアップなのよ。」


 ふーむ、そう言われてもな、あんまりピンと来ないんだよね。


「目立ちたくないし、手早く済ませたいんだよね、ダメかな?」


「いえ、そんな事は無いと思うけど、だけどクラスアップって事は女神様にその努力が認められたと言う事よ。」


 そうなのか、知らなかった、メニューコマンドでやってしまうからなぁ、イマイチ解らん。


 そこへ、司祭様とシスターさんがやって来た。


「クラスアップの輝きだって? おお、本当だ!、正しくクラスアップの光だ!」


「私、初めて見ましたわ、綺麗ですねぇ。」


「こうしちゃいられん、すぐに準備しますよ、シスターマリーネ、祭壇の準備を。」


「はい、直ちに。」


「手の空いている方は、町の人達にクラスアップの転職の儀をしますと伝えに行って来て下さい。」


「解りました司祭様。」


 ガーネットが答える。なにやら慌しくなってきた。


「ちょ、ちょっと待って下さい司祭様、あまり目立ちたくないのですが。」


「何を言われますか、クラスアップですぞ! 盛大にやらなくてどうします。」


「いや、しかし………。」


「あ~忙しい、祭壇の準備に聖水、銀の燭台、あ、飾り付けはどうしましょう。」


 なんだか大事になってきた、大丈夫かな、メニューコマンドでちょちょいとやれると思うのだが。


 いつの間にか俺の体から光が消えていた、よかった。このままだったらどうしようかと思った。



 夕方ごろ、小さな女神教会には人がいっぱい来ていた。


 大事になってしまった、どうしよう。


「ジャズ、クラスアップおめでとう。」


「おめでとうございます、ご主人様。」


「ありがとうガーネット、フィラも。」


「なに言ってんのよ、どうせ暇だったし、あ~あ、ジャズに先を越されちゃったわね。」


 何故かフィラは女神教会の入り口で、やって来た人達にシスターさんと一緒になってお礼を言っている。


「さて、そろそろ始めてもよろしいかな。」


「これは司祭様、はい、もう心の準備は大丈夫です。」


 司祭様は転職の儀用の礼服に着替えていた。


 シスターマリーネはにこにこしている。


 あ~、何だか緊張してきた、大丈夫かなぁこんな大事になって。


「ではこれより、転職の儀を行う、転職をするものは祭壇の前へ。」


「はい。」


 俺は祭壇の前に行き、気を付けの姿勢で立つ。


「見届け人はどなたが?」


僭越せんえつながら、私が。」


 え、フィラが見届け人をやってくれるのか。


「こうした事は初めてではありませんので、これも奴隷としての当然の務めですし、ご主人様の晴れの舞台なので、私としてもご主人様のご活躍を喜んでおります。」


「そうかい、ありがとうフィラ。」


 フィラが俺の斜め後ろに立った。


 司祭様が告げる。


「それではジャズ殿、今のクラスは何かな?」


「はい、下忍です。」


「クラスアップで何を望む。」


「上忍にクラスアップを望みます。」


「では下忍ジャズよ、女神様のお膝元で上忍を名乗るがよい。」


 よし、このタイミングだ。


 俺はメニューコマンドを操作して、クラスアップの項目を選択する。


 すると、俺の体が眩い光に包まれて、めちゃくちゃ輝いた。


「「「 おお~~?! 」」」


 教会の中にいる人達がざわついた。


 しまった、やりすぎたか。



 {上忍にクラスアップしました}

 {全属性耐性のスキルがLV4になりました}

 {クラスアップボーナス 10スキルポイント獲得しました}

 {ショップポイントを1000ポイント獲得しました}



 お、クラスアップボーナスなんて貰えるのか、やった。


 などと喜んでいる場合じゃない、俺の体が輝いているままだ。


 上忍にクラスアップしたのはいいけど、このままなのか?


 司祭様は感極まって涙を流している。


 シスターマリーネは卒倒してしまった。申し訳ない。


 ガーネットとフィラは口をあんぐりと開いたままだ。


 他の町の人達は目を丸くしている。


 集まった人達はどよめいている。


 完全にやりすぎた、しまったな。自重するんだった。


 お布施に依頼で稼いだお金を少し寄付し、そそくさと女神教会を後にした。


 教会の外に出ても、人々から拍手やお祝いの言葉を言われた。


「クラスアップおめでとう。」


「おめでとうございます。」


「やるなぁ、若いの。」


 どうしよう、あまり慣れていないんだよな、こういうの。


「ど、どうも………。」


 緊張のあまり声が出ない、こういうのホント慣れてないから。


 しかし、これであの男爵の持ちかけた勝負に対応できる様になった、後は時が経つのを待つばかりだ。


 おそらく男爵も何らかの方法で、クラスアップしているだろう。


「戦士の証」を使っているとかな。


 まあ、こっちはちゃんとした方法でクラスアップした訳だし、もしかしてこれって、女神様に認められたという事かな? 


 いつの間にそんな事になってしまったのか? まあいいや。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ