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おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。  作者: 愛自 好吾


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第27話 休日の過ごし方は人それぞれ ⑥

 



 女神教会から外へ出て、一旦冒険者ギルドへ戻ろうという事になった。


 ガーネットと二人、ギルドへ向けて歩みを進めている。


 その道すがら、ガーネットとこんな話をした。


「ねえジャズ、そのダークガードとかいうのを聞きたかったのよね?」


「ああ、尤も教会側から話は聞けなかったけどね。」


「ふーん、私も詳しくは知らないけど、ダークガードってあのダークガードの事?」


「何か知っているの? ガーネット。」


 ダークガードの事って、実は結構有名だったりするのか?


「うーん、私もよく知らないけど、寺子屋で歴史を少し学んだ程度よ。今も覚えているかどうかはちょっと自信無いけど。」


 学校で歴史として教えている訳か、なら、それとなく知っている人がいてもおかしくは無いよな。


ちなみにどんな歴史か、ちょっとだけでいいから教えてくれないか。」


 ガーネットは人差し指を顎に持って行き、何かを思い出しながら語り始めた。


「えーっとねえ、確か700年前だったかな、勇者様率いる義勇軍があって。ああ、因みに義勇軍は今も存在しているわよ。今の義勇軍は影が薄いけどね。」


「ああ、義勇軍の話は俺もよく知っている。あれだろ、魔王率いる魔王軍との戦いがあったんだろ。」


「ええ、そうよ、流石に義勇軍と魔王軍の話は有名だものね。寧ろ知らない人の方が少ないと思うわ。」


 ふーむ、ゲーム「ラングサーガ」の、ど真ん中のストーリーだからな。


 義勇軍と魔王軍の事はだが。


「それで? ダークガードというのは?」


「そうそう、その義勇軍と魔王軍の戦いの裏で暗躍していたのが、口に出すのもおぞましいけど、闇の崇拝者っていう人達の集団があって、その人達をサポートしていたのがダークガードって言われているわ。私の知っている事はこの程度よ、何か参考になった?」


「うーむ、聞いていた話以上の事じゃないんだね。ただ、ダークガードってのが居るってのを確認した程度の事ってところか。話してくれてありがとう。ガーネット。」


「こんなのお安い御用よ、それにしても闇の崇拝者かあ。一応それに対抗する組織はあるけどね。」


 何? そういうのがあるのか。


 流石に700年も経っていると、色んな組織が発足されるんだろうな。


「どんな組織なんだい?」


 そう聞くと、ガーネットは信じられないといった表情をして、こちらに問い掛けた。


「え!? ジャズあなた、まさかとは思うけど、「シャイニングナイツ」を知らない訳じゃないわよね?」


「シャイニングナイツ? いや、知らないよ。なにそれ?」


 知らないと言うと、ガーネットは「呆れた」と溜息を付き、顔を近づけ説明しだした。


「いい? シャイニングナイツっていうのは、女神教会の聖騎士隊で最大戦力なの。女性ばかりで構成された「戦乙女隊」ってのが超有名なんだから。まさか本当に知らない? 呆れた。ジャズ、どこの田舎から出て来たのよ。義勇軍はもう落ち目だけど、シャイニングナイツは今、物凄く活躍しているじゃない。え? ホントに知らない? もう! ジャズ、情報は鮮度が重要なんだからね。」


 一気に捲くし立てられ、こっちはちょっと引き気味になった。顔が近い。


「へ、へえ~、シャイニングナイツね。わかった、もう覚えた。ありがとうガーネット。」


「解ればいいのよ、解れば。」


 ふーむ、シャイニングナイツね、やっぱり知らないなあ。


 ゲーム「ラングサーガ」には登場してなかったからなあ。


 それにしても義勇軍が落ち目? そんな事無いよな。


 だって勇者が率いているんだぜ。まあ、今の勇者の事はよく知らんが。


 そうこうしていると、目的地の冒険者ギルドへと到着した。


 二人共まず、お水を一杯飲んで喉を潤し、それからこの後どうするかを話し合う。


 ガーネットと二人だけのパーティーなので、あまり無茶な依頼はできなさそうだが。


 流石にこの時間帯ともなると、他の冒険者達はみな、割のいい依頼を受けて仕事へと出掛けていった様だ。


 今は冒険者の姿は疎らだ。酒を飲む者、談笑する者、今もクエストボ-ドを眺めている者など、様々だ。


 ガーネットと二人で、クエストボードの前までやって来て、何かないかと依頼票を見ていく。


「まだ、お昼前だからね、今の内に依頼を決めてしまいましょう。」


「ああ、わかった。」


 しかし、自分もガーネットもまだまだ駆け出しの新米冒険者なので、ギルドランクはFだ。


 Fランクの依頼となると、大した仕事は無い事がある。


 まあ、その分危険が少ないので、生還率は高いだろう。


 何事も無茶はいかんという事だな。


「あ! お皿洗いの依頼とか、あと、草むしりの依頼なんてものがあるじゃないか。どうするガーネット?」


「そういうのはパス、登録したての頃散々やってきたから、今は装備も充実してるし、ここは一つモンスターの討伐クエストを受けましょうよ。ね。」


「モンスター討伐かぁ、あまり強敵なのは勘弁ね。簡単なヤツにしようよ。」


「解ってるわよ。あ! これなんてどう? ホーンラビットの討伐依頼。草原に角兎ホーンラビットが大量発生してるらしいわ。それを間引いて欲しいそうよ。報酬は銀貨三枚、プラス一匹討伐毎に鉄貨3枚だそうよ! これよこれ! この依頼を受けましょうジャズ!」


 ふーむ、ホーンラビットか、角の生えた兎のモンスターだったな。


 角による突進攻撃にさえ注意すれば、大した事のない相手だよな。


 基本兎だし、うん、いいんじゃないかな。


「わかった、その依頼を受けようか。」


「決まりね、早速受付カウンターへこの依頼票を持って行くわね。」


 そう言って、ガーネットは依頼票を剥がし、受付へ持って行く。


 受付嬢とあれやこれやとやり取りをして、依頼を受ける事が決まったみたいだ。


「ジャズ、依頼を受けたわよ。早速草原へ向かいましょう。」


「わかった、行こう。」


 ベルトの後ろ腰に雷の小太刀を差込み、身体全体にウェポンホルダーを巻きつけ、クナイと手裏剣をセットしていく。


 しっかりとホルダーを固定して、こちらの準備は整った。


「いつでもいけるよ。」


「………へ~~、ジャズ、いいじゃない。忍者って感じよ。」


「そ、そうかな。」


 うむ、やはり忍者にクラスチェンジして正解だったな。やっぱ忍者かっこいい。


 問題は自分がうまくやれるのか、と言ったところか。


 ここで、ガーネットが畏まって声を掛けてきた。


「それじゃあジャズ、まず私から言っておくわね。私はガーネット、職業は弓使い、クラスはアーチャーよ。それと、先日ようやくスキルを習得したわ。「狙撃」というスキルよ。どお、凄いでしょ。」


「へえ~、狙撃のスキルか、アーチャーには必須のスキルだよね。」


「………ジャズったら、何言ってんのよ。スキルを習得するのにどれだけ努力したと思ってんの? もう半年は過ぎているわよ、鍛錬を積み始めてからね。必須のスキルだなんて簡単に言わないで頂戴。ようやく一つのスキルを習得したんだからもっと誉めてよ。」


「あ、ああ、そうか。凄いじゃないかガーネット。中々やるなあ。」


「へへーん、でしょ。」


 そうか、この世界の人達はスキルを一つ習得するのに並大抵の事ではないんだな。


 かなり努力を積む必要があるのか。俺の場合メニューコマンドであっさりスキルを習得できるからな。


 こっちが自分のスキルを他人に教える時は気を付けよう。


「それで? ジャズの事も聞きたいわね、教えて頂戴。」


「あ、ああ、そうだね。俺の名はジャズ。職業は忍者でクラスは下忍げにん。それと、一応スキルが一つ、「投擲」のスキル持ちだ。よろしく。」


 自己紹介をすると、ガーネットはうんうんと頷き、更に聞いて来た。


「あのね、実は私知ったかぶりしてたんだけど、忍者って何? それと投擲のスキルはどうやって習得したの?」


 うーむ、さて、何から説明したものか。


 まさかユニークスキルの事を話す訳にはいかない。やんわりと忍者について説明してみた。


「うーん、忍者ってのは、まあ言ってみれば盗賊シーフの戦闘力強化型って感じかな。シーフみたいに開錠や鍵開け、危機察知や罠感知などの探索系スキルは持っていないから、本職のシーフには敵わないけどね、その分戦闘に特化した職業だよ。一応投擲武器も扱えるから、間接攻撃もできるよ。こんなところかな。」


「へえ~~、忍者かぁ、何だか凄そうね。二人でやっていく為に、今、自己紹介したけど、私達ってまだお互い知らない事があるわね。少しずつ理解し合っていきましょう。ね、ジャズ。」


「ああ、そうだな。少しずつね。」


 こうして、お互いの事を少し理解した二人は、ギルドの外へ出た。


 町の門を潜り、一路、草原地帯へと向かうのだった。


 依頼内容はホーンラビットの討伐。油断せずいこう。


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