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コンビニ店員地雷さん  作者: 畝上みま
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僕と地雷さんの日常

一人暮らしをする僕の家から徒歩5分のところにあるコンビニには、地雷店員さんが働いている。


「いらっしゃいませ〜」

毎週水曜日と木曜日の夜23時30分。暗闇に包まれたコンビニに明るい声が響く。

僕は「こんばんは。お疲れ様です。」と挨拶をし、いつも通り売れ残っているおにぎりを手に取り、レジに向かった。

「阿部くんお疲れ様〜。お会計247円でございます。」

僕のレジをしてくれるのは地雷店員の佐伯さん。毎週かよっていたら、挨拶を交わすようになり、コンビニ受け取りの商品を受け取った時にお互い自己紹介してから、短い時間ではあるが、話すようになった店員さんだ。見た目がよく見るThe地雷系女子っていうところから心の中でひっそり地雷さんと呼んでいる。

 

そもそも僕がこの店員さんと出会ったのは今年の5月。大学に通うために上京して、アルバイトを始めたことがきっかけだった。飲食店でのアルバイトは学校の授業の関係上、夕方しか入ることが出来ず、退勤するのが23時を超えることが多かった。そのため僕はバイト帰りに夜ご飯を買うためにコンビニに寄ることが多くなった。

ある日、いつも通りバイト帰りにコンビニに寄り、店内に入った瞬間、いつもの少し頭の薄いおじさんの声ではなく、かわいらしい声で挨拶をする声が耳にはいってきた。いつもとは違うものに僕はスマホから目を離すと、所々ピンク色が入った黒髪ツインテールにの地雷系女子と言われるであろう若い店員さんがそこに立っていた。思わずガン見してしまい、地雷店員さんと目が合うと「いらっしゃいませ」と声を掛けられた。

それから僕が毎週水曜日のバイト終わりは必ずその地雷店員さんが出勤していた。地雷店員さんの接客はハキハキと明るく、対応がしっかりしていて、真っ暗な空に包まれたコンビニで明るく、光を放っているように思えた。

最初は長くて尖って『推ししかかたん』とかかれた爪だったり、たくさんのピアスが耳についていたりと多少普段関わらないような人だったためビックリしたが、今ではすっかり慣れた。


佐伯さんは僕と同じ大学1年生で、デザイン系の学校に通っているらしい。バイト勤務は水曜日と木曜日の19時から24時までと土日で、僕の平日アルバイトとシフトがほぼ似ている。ピアスの穴は両耳合計13個。アイドルグループROCKETsのピンク担当の人が好きらしい。


ゲームしかしていない僕とそうでない地雷さんには共通の話題はこれといってないが、僕は地雷さんと話をするのが好きだった。それにいつの間にか地雷さんが退勤するまでおにぎりを食べながら待ち、地雷さんを送り届ける仲になった。


ここまで長かったが、これから綴られるのはそんな僕と地雷店員佐伯さんの日常である。


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