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【完結】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い  作者: 茨木野
第3章

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85話 お引っ越し



 僕たちは、家を買って、そこで共同生活を送ることになった。


 ……とは言っても、色々面倒なことは多い。


 家を買うとなると、税金のこととか、というかまずどこに行けばいいのかすらわからなかった。


 ……けど、その辺父さんが全部なんとかしてくれた。


「まさかこんなスピードで家が手に入るなんて……」


 今は2学期がスタートしてほどなくした、土曜日のある朝。


 新居となる家に僕はいた。


「父さん、ほんと……ありがとね」


 玄関先にて、隣に居る父さんを見上げて言う。


「謝ることないよ勇太。子供のワガママをかなえてあげるのも、親の仕事だからね」


「あらあら、あなた、珍しく父親みたいなこというじゃないの~」


 妹の詩子(うたこ)と、母さんが実家の方から歩いてくる。


 そう、僕んちからここ徒歩で数分の距離にあるのだ。


「ちょっ!? 母さん、ぼく一応、勇太の父親なんだけど!?」


「…………」


「母さん!? なんで黙るの!? ねえ、ぼくらの子だよね!?」


「……エリオット」


「誰!? ねえ母さんその人誰!? まさか浮気相手!? うわぁアアアン! いやじゃぁあああ! 母さんぼくを見捨てないでぇええええええ!」


 父さんが情けなく涙を流しながら、母さんの脚にすがりつく。


 良かったいつもの父さんだ……。


「おとーさん、途中までかっこよかったのに。おにーちゃんのためにお家の手配やら税金の関係やらのこと、ぜーんぶやってくれて、あとは住むだけにしてくれてさ」


「頼れる人だったのにねぇ」


「だったってなにさ! ぼくはいつでも頼れる大黒柱だろう!?」


「「…………」」


「黙らないでよふたりともぉ! わーん、勇太ぁ。母さんと詩子(うたこ)がいじめるよぉう」


 今度は僕の腰にしがみつく父さん。


 普段は情けないけど、でも家族のために働いてくれて、しかも子供(ぼく)のわがままを笑顔で聞いてくれる。


「僕は父さんを尊敬してるよ」


「うぉおおおおお! ゆうたぁあああああああああ! あいしてるぅううううううううううう!」


 よしよし、と僕は父さんの頭をなでる。


 と、そのときだった。


「何やってるのよあんたら……」


「あらあら、みーちゃん」


 みちるが呆れた様子で、僕らを見ている。

「こんにちは、おばさん」

「お荷物それだけなの?」


 みちるはキャリーケース1つで、新居の前まで来た。


 確かに、荷物が少ない気がする。


 みちるは呆れたようにと息をつく。


「だってここ、アタシんちからも近いじゃない。必要なものは取ってくればいいわけだし」


「あ、そっか……」


 僕とみちるはご近所さんだったのだ。


 そこへ……。


 白塗りのリムジンと、黒塗りのリムジンが、僕らの家の前に泊まる。


「わわっ! な、なになに!? やーさんでもくるの!?」


 がちゃり、とまずは白いリムジンが開く。

「はっはー! 久しぶりだね我がライバルよ!」


「白馬先生! と、由梨恵!」


 声優の駒ヶ根(こまがね) 由梨恵(ゆりえ)。

 そして、そのお兄さんである、ラノベ作家の白馬(はくば) 王子(おうじ)先生が、白リムジンから降りてくる。


「どうしたんですか、先生?」


「いやなに、マイシスターを送り届けるついでに、君に引越祝いを持ってこようと思ってね」


「ありがとうございます! わざわざすみません!」


 白馬先生が真っ赤なバラに、引っ越しそばセット。

 

 そのほか、消費できるタイプの色んなものを大量にくれた。


「それと我がライバル……いいやちがうな。上松(あげまつ) 勇太くん」


「あ、はい」


 白馬先生は微笑むと、僕の前で、スッ……と頭を深々と下げる。


「どうか我が妹を、よろしく頼むよ。あの子は私の大事な大事な妹なんだ」


「そ、そんな! よろしく言われるまでもないですよ! もちろん、大事にします!」


 先生は頭を上げて、ニコッと笑う。


「もちろん、我がライバルはできた人間だからね、信頼しているよ」


 ぽん、と白馬先生が僕の肩を優しく叩く。


「それじゃあまり長居していると、道路の邪魔になってしまうからね。これで失礼するよ。さらばだ……! 何か困ったらいつでも私を頼りたまえよ! ふーーはっはっはっはぁ!」


 先生は颯爽とリムジンに乗り込むと、車を発進させた。


「ごめんね、遅れちゃって」


「ううん、今みんな来たところだし」


 次に、黒塗りのリムジンから現れたのは、アリッサ・洗馬(せば)だ。


 お手伝いの贄川(にえかわ)さんとともに、僕らの元へやってくる。


「……おはようございます、ユータさん」


「うん。おはよ、アリッサ。それに贄川(にえかわ)さんも」


 ターミネーター風の大男がぺこり、と慇懃に頭を下げる。


「引っ越しの荷物は?」


「……リムジンに積んであります」


「「「積んでる?」」」


 贄川さんがドアをがちゃりと開ける。


 長い車体の中に、びっしりと、段ボール箱が詰め込まれていた。


「「「…………」」」


「……こ、これでも荷物は減らしたのですが、その……あれもこれもと思ったら……」


「え、えっと……お、音楽の機材って、かさばるもんね!」


「……あ、機材はあとから、業者の人が持ってきます」


 ……じゃあ、何をこんなに持ってきたんだろうか……。


「あんた、旅行の時めっちゃ荷物持ってくタイプね」


 呆れた調子でみちるがため息をつく。


「……い、いいではありませんかっ!」


 ……うーん、まだどうにも、この二人は相性が良くないみたいだ。


 一緒に住むうちに、仲良くなってくれると良いんだけど。


「勇太。うちの荷物車から降ろそうか?」


 父さんたちが待っているのは、僕の荷物を下ろすためだ。


「あ。待って、あとこうちゃんが来るはず……」


 そこへ、軽自動車が排気音を鳴らしながら、僕らの元へやってくる。


「「やっほー!」」


「こうちゃんの、お姉さんたち」


 こうちゃんの双子のお姉さん、大学生のふたりが、助手席と運転席から降りてきた。

「「ごめんねー、遅れちゃって」」


「あ、いえ……こうちゃんは?」


 お姉さんズが車の扉を開く。


『ぷひー……ぷひゅ~……ぐー……ぐー……』


「「「「…………」」」」


 パジャマ姿のこうちゃんが、後部座席で眠っていた。


「え、えっと……荷物は?」


「「昨日になっても荷造りしなかったから、身一つで持ってきたわ」」


 こうちゃんぇ……。


 ま、まあ……必要なものはあとで取ってくれば良いか。


「こ、こうちゃん起きて……朝だよ?」


『ふぁ……? かみにーさま……?』


 こうちゃんが目を覚ます。


 眠たげに目をこする。


「引っ越しだよ、今日」


『……………………終わったら起こして』


 こうちゃんお姉さん達が、妹の頬を引っ張って起こす。


「「うちのバカ妹をよろしくー!」」


 こうちゃんを僕に押しつけて、お姉さんズは去って行った。


 ……まあ、何はともあれ、全員集合した。

「えっとそれじゃ……引っ越し作業、しよっか」


「「「おー!」」」

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― 新着の感想 ―
[一言] 茨木野さん現在嘗て居たヒルズ族は現在八王子や青梅 飯能や入間に移住しましたよ?ヒルズの最上階を売って 何故なら災害対策で土地の安い所へ行って広い土地に 井戸掘って自家発電据えて家族の安全を鑑…
[一言] こうちゃん、、、 機材は?
[一言] オイラも電波な少女と青春ポイントボーイの話好きやで(笑)
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