191話 神、覚醒
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
僕はSR文庫の会議室で、デジマスを超える作品を書いている。
けど、なかなか上手く行かない。
そこへ現れたのは、僕のカノジョの由梨恵。
由梨恵は僕の作った、30作品分の小説を読んでくれた。
忙しいだろうに、ほんと、感謝だ。
そして読み終わって一言。
「全部……面白かった!」
「そか……」
面白くはあるみたい。
よかった、商品には少なくともなるみたいだ。
「でも……全然だめだった!」
「全然だめ?」
「うん! だってこれ……みちるんへの愛が、足りないんだもん!」
……言葉が足りなさすぎて、僕は困惑する。
みちるへの……愛が足りない?
「勇太君。ちょっと、面白く小説を書こうとしすぎじゃないかな?」
「?」
「この全てさ、全部面白いよ。でもさ……勇太君が書きたいのって、面白い作品なのかな?」
「!」
……そうだ。
僕が書きたいのは、面白い作品……じゃない。
「勇太君、ラノベ作家としてデビューして、いろいろ小説書いて、成功して……だから、忘れちゃってるんじゃない? 一番読んでもらいたい人への、愛。足りてないよ」
「…………」
そうだ。そうだった。
この小説……たしかに、商品にできるレベルになってる。どれも。
でも、商品……つまり、不特定多数の人に、読んで楽しんでもらおうっていう気持ちが、入ってしまっているのだ。
「初期のデジマスファンの私が言わせてもらいますが……ちょっと万人受けを狙いすぎてるよ」
「万人受け……」
「初期デジマスは、万人受けなんて狙ってなかったって思うよ。文章からほとばしる、熱い思い! 今思えば、あの思いは、みちるんにむけられた気持ちだったんだね。それが、たまたま……たくさんの人に届いたんだとおもう」
たしかに、そうだ。
僕が小説を書いたのは、みちるに……読んでもらいたかったから。
あのときの、情熱が、偶然人々の心に灯をともしただけ。
「勇太君はもっともっと、みちるんを喜ばせることだけを、考えて書くべきだよ」
「で、でも……それじゃ、独りよがりな作品になっちゃう……」
「? それのどこが悪いの? 創作なんて、究極の独りよがりじゃない?」
「!?」
……そう、かも。
そうだよ。そうだった。僕の……小説は、ぜんぶ……みちるのため。
それがいつしか、たくさんの人が楽しめるように、っていう夾雑物がはいって、変わっていったんだ。
周りから、神作家っておだてられて、僕は……本当に大事なことを忘れていた。
小説を書くこと。
僕にとってそれは、商品を生み出すことじゃない。
思いを……ストーレトに、ぶつけること。
自己表現じゃないか!
「……由梨恵っ」
僕は由梨恵を抱きしめる。
「ありがとう! 目が覚めたよ。思い出した……小説の、書き方!」
「うん! それはよかった! じゃあもうだいじょうぶだね!」
「うん!」
僕がすべきなのは、デジマスを超えるような、凄い、面白い作品を作ることじゃない。
デジマスに込めた情熱を、超えるくらい、熱い情熱を込めた作品を、作ること!
万人受け、おもしろさ、商品としての価値……そんなの気にせず。
ただ純粋に、みちるに、思いを届けるんだ!
独りよがり?
上等!
売れないかも?
知るものか!
僕は書きたいことを書くんだ!
「おじゃましないように、これで私は帰るよ! がんばっ!」
「うん、ありがとう!」
……やっと、答えがでたきがする。
みちるに、何を書いて、届ければ良いのか。
僕はパソコンの前に座る……。
そして……。
ッターーーーーーーーーーーン!
「あ、あれ? もうできちゃった……」
一瞬だった。
座って、キーボードに手を置いた、次の瞬間……。
10万文字のお話を書き上げたのである。
「由梨恵ー!」
がちゃっ、と僕は扉を開ける。
「ほえ?」
彼女が帰ろうと、エレベーターの前に立っていた。
まだエレベーター待ちをしていたらしい。
「書けたよ!」
「………………はい?」
「みちるへの思いをこめた、最高の1作品を!」
「ま、まさかぁ~? うそでしょぉ?」
そういいながら、由梨恵は僕と一緒に、会議室へと戻る。
ワードファイルを見て驚愕……いや、戦慄していた。
「で、できてる……会議室を出て、私がエレベーター待ってる間に、10万文字かきあげただなんて!?」
由梨恵が僕を見て……一言。
「なんか……凄い通り越して……恐いよ! 勇太君!」
まあ、何なんにせよ、僕は小説を書き上げることができたのだった。
よし! あとは……見せるだけだ!
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