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淡空リミット  作者: 夜霞 ナツメ
9/11

◇◇

結局カフェオレはくれなかった。

思いのほか短い尺の彼女の話を聞きながら赤と白のストローで、レモネードをすする。

話を要約すると、こうだ。

彼女には、人と人とを引き離す能力があるらしい。

どうやらパラレルワールドなるものが存在していて、そこに片方の人間を導く。そして、期限になったら元に戻す。そうすることで、事実上の引き離す、が完了する、ということだ。

パラレル、ということだけあって現実そっくりなことが起こるらしい。そしてその世界線にいる間、依頼人の指定した人間は、依頼人のことを忘れる。パラレルワールドの中にいる人たちも、依頼人を存在しないものとして扱うからなおさら。

「基本的に、引き離す期間は私が決める。依頼人と話した後でね。」

「依頼人の条件とかって?」

「私のことが見える人間、以上」

「ん?」

「ん?」

頭に大きなはてなを浮かべる彼女。

えっ、見えない人間なんているのか?

思わず首を傾ける。どこも透けてなんていないし、360度、どこからどう見ても人間だ。見ては、いないが。

「あなたは、普通の人からは見えないってことですか?」

「そうだよ」

ということは、え、じゃあ

「見える人間の共通点は?」

もしかして僕は、

「分からん」

普通じゃない、

「見える人は何人いるの?」

ということ、

「分からん」

なのでは?

「見えない人って「分かりませーん!」」

そんなの分かるわけないだろう。という顔で自信満々の笑みを浮かべている。

「何で分からないんだよ!魔法使えるくせに!」

半ばやけになって、言葉を投げ捨てる。

「そんなの、専門外だからに決まってるじゃん」

何でそっちが拗ねてんだ。

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