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淡空リミット  作者: 夜霞 ナツメ
4/11

「お願い?お願いって、、、誰に?」

和也が体を乗り出して聞く。

「それがさぁ、誰に聞いても若い女の人だったってことしか思い出せないって。あ、あとその人に会った日の夕方から夜の記憶が無いらしいんだけど、、、」

今度は、難しい依頼を受けた探偵のように腕を組む藍。

これは、まずい。

「なにそれ!もしかして、ゆ、幽霊とか、?」

和也がわざとらしく身震いをする。

ほら、まずいぞ。

「その人に会った次の日の朝、テーブルの上にスイートピーが置いてあったとか無かったとか。」

迫る人影。モンスターではない。

「それ!学校の七不思議じゃ、」

あああ。

言いかけて止まる和也、を睨む華那。

「ここ、学食。ね?」

だから言ったのに、いや、言ってないけど。

圧倒的図書館信者という意外な側面をもつ彼女は、公共の場で騒がないというポリシーを持っている。

にしても美人の満面の笑みというのは

「こ、怖い」

よくぞ言ってくれた。が、

「お前が悪い」

「うおっ、いってぇ!なんで!?」

「弱めに叩いたのは、同情と憐れみ2割、和也が石頭だってのが8割。」

おいっ!と叫びかけて慌てて口を抑える、蛇に睨まれた蛙。彼の放置は定石。3人で学食のおばちゃんにごちそうさまを言う。これまたいつものように。

他愛もない会話、おいていかれる和也。

チャイムに急かされて、僕らは単位取得へと早歩きをした。

いつもと同じ、はずだった。

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