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暗殺未遂

主人公以外からの視点でも書いてみようと思います。

夜、僕はベットで睡眠を取っていた。

すると突然テントに設置してあったアラームから警報音が鳴った。

びっくりして飛び起き、装備品をつけて外を見ると真っ黒いのを着た女らしき奴が村長の首に小刀を突き付けていた。

そしてその後ろにはその女と同じ格好をした奴が何人かいた。

奴らは固まっていた。

そしてその周りにはM4を構えた味方が六人取り囲んでいた。

僕は一体何が起こったか頭の理解が追い付いていなかったが暗視ゴーグル越しに見える状況からしてかなりやばいことだけは良く分かった。


「お前たち、こいつの命が惜しければ武器を捨てろ!」


直後、ヘッドフォンから


「ナイフだけを捨てろ。」


という声が聞こえて来た。

僕はジュリアらしき声に従って装着していたナイフを捨てる。


「お前たちの要求は一体なんだ。」


と僕が問いかけても奴らからは返事が返ってこない。

しばらく沈黙していると


ヘッドフォンからさっきと同じ声で


「射撃で鎮圧する。

合図と共に撃て。」


という声が聞こえて来た。

そして状況が緊迫してきて奴が更に強く小刀を押し付けた時、


「発砲」


という声が聞こえ、同時に奴の肩から突然血が噴き出した。

そしてタッチの差でッバン!という銃声が響いた。

間髪入れずに別の所からも同様の銃声が断続的に響く。

奴らが崩れ落ちるとすぐに身柄を拘束しようとする。

しかし銃弾を食らいながらも必死で抵抗する奴もいたため、仲間たちは容赦なくもう一発食らわせて抵抗できないようにする。

そして村長が人質に取られたこの騒動はあっけなく鎮圧された。


****


私は美穂、今仲間たちと将軍の息子が殺されたいう報告がされている問題の村に潜入しようとしている。

村に近づくなり、何かを焼いたような異臭があちこちにする。

今まで嗅いだことのない匂いも混じっている。

別に私は将軍が好きだからそんなことをしているのでは全くない。

私は元々今は亡き有野国の女兵士だった。

他の奴らより見た目が良かったから性奴隷にされるかと思ったがあの将軍から間者になるか性奴隷になるか選択を迫られて当然死んでも将軍の慰み者になりたくなかったから間者になる道を選んだ。

家族を人質にされ、任務が失敗すれば殺される。

今回も失敗は許されなかった。

今回の任務は”黄色い怪物”と謎の甲冑をきた集団を殺すという物だった。

報告に来た商人が狂ったように黄色い怪物と言って発狂し、大きな音がしたら人が倒れて生き血を流していたとか荒唐無稽なことを言っていたらしい。

それを聞いた将軍は怒り狂い、すぐにそいつらを殺せと私達に命令をしてきた。

そして今、こういうわけで私はここにいる。

村にはわずかではあるが光があった。

それを頼りに少し目を凝らして見ると人がその近くにいることが分かった。

そして更に近づくと緑色に光る眼を持った何かがそこにはいた。

しかし、目の高さからして人間のようにも見える。

それがこっちを見ている。

私はばれたかと思って心臓がバクバクしたがあれは目を逸らしてまた別の方向を見始めた。

私は胸をなでおろし、あれが動いたところを見計らって塀を使って近くの屋根に飛び移った。

足音を立てないように慎重にやった。

そして屋根の上から村の中心の通行路を覗くとわずかな光に照らされて橙色に見える奇妙な物がそこにはあった。

同時に私は黄色い怪物、という物が何であるかを確信した。

そして他の屋根にいる仲間に合図を送り、その怪物に仲間たちが刀を向けて切りかかろうとすると突然

『ファンファンファンファン…』

という音が突然響いてきた。

そして撤退しようとすると私たちを見る緑の目が沢山周りを囲んでいた。

パニックになった私は障子をけ破り中で寝ていた男に小刀を向け、引っ張り出した。

そして建物の外に小刀を突きつけたまま行くと、仲間たちは全員囲まれてしまった。


そして奇妙な物を持つ緑色の目の何かに


「お前たち、こいつの命が惜しければ武器を捨てろ!」


と怯えながらも自分を保つために声を張り上げた。

奴らは何もしてこない。

少しすると奴らは小刀らしき物を置き、私達の方に蹴ってきた。

奴らは相変わらず奇妙な長い棒のような物を持っているが私には同じことをもう一度言う気概などどこにもなかった。

少しすると

奇妙な物を持っていない唯一の奴が


「お前たちの要求は一体なんだ。」


と言ってきた。

声からして人間であるようだった。

私はそう聞かれてもとても答えられる状態ではなく、死ぬならせめてこいつを道連れにして死のうと覚悟し、小刀にかける力を強くした途端、肩に表現できない程の強烈な痛みが走った。

直後、焼けるような感覚がして小刀を手放してしまってからはその絶望と痛みで意識を刈り取られた。

最後にもっと女らしく楽しく生きたかったなと思いながら。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…ゥ、ゥウ…。」


ここは天国か、いや違うのか。


「起きたか。」


白い服を着た若い男性に声をかけられた。

金色の髪に茶色の目、私は神を見ているのかと思った。

にしては感覚がある。


「ここはどこだ。」

「ここはお前たちが襲った村だ。」


このことからここは天国ではないことが分かった。

この黄色い天井は何だ?

手を伸ばしてみようとするが腕が上がらない。


「しばらく安静にしていろ。」


と彼が言うと今度は奇妙な服を着た女が私に話しかけて来た。


「あなたの名前は。」

「美穂。」


私は何が何だか分からないまま答えた。

そしてその女は食べ物を私に渡した。

私は板の上に乗った食べ物を食べる。

右肩は何か白いもので巻かれているから左手だけを使って手づかみで夢中で食べた。

今まで食べたことが無いほどおいしかった。

板の上にあった物を平らげると彼女はそれをさっきの男に渡し、そして私に近づき手と横にあった柱を何かで繋いだ。


「あなたは捕虜になったのよ。」


捕虜?何だそれ?と思ったが、昨日の怪物に捕まったことは何となく察した。


「別に暴れたりしなければ人権は保障する。

要するに乱暴はしないということだ。」


その言葉で生き残れたという希望も完全に絶望へと変わりただ何かに繋がれたまま、何も考えられなくなった。


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