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ベルトワルダの要求




 馬にセピアと俺で跨がっていると、一気に馬車から兵士達が降りてきて、馬の周りに立ち並んだ。



 「セピア様! 早くこの馬車に映ってください! 隣にいる貴様何者だ!」


 「待って! この人は命の恩人よ! 一緒に城まで連れて行くわ」


 「分かりました! 2人を馬車まで警護しろ!」



 隊長らしき人がそう言い俺とセピアは馬を降りて馬車まで誘導され、馬車の中に2人で座ると馬車はどこへと進んでいく。



 「ねぇ、セピアこの馬車どこに向かってるの?」


 「多分オーグリッド城だと思うよ」


 「そっか、そりゃそうかセピア達が住んでる所だもんね、ちょっと俺疲れた。 城に着いたら起こして」


 「わかったよ、おやすみ」



 馬車の揺れが心地よくて俺はすぐに眠りについた。



 


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





 「サナト起きて、お姉ちゃんが呼んでる」



 体を起こし、辺りを見回すと豪華な装飾の部屋が目に飛び込んできた、それにふかふかのベットの上だし。



 「ここどこ?」


 「城の中の私の部屋だけど」


 「は?」


 「だってサナト全然起きないんだもん。 兵士さん達に頼んで運び入れてもらったの」


 「そっか、そこら辺の床に寝かせといてくれれば良かったのに、ていうかその髪はどうしたの?」



 セピアの赤い髪はバッサリと横一直線に雑に切り揃えられていて、腰まで届くほどだったその髪は今は肩にも届かないぐらい短くなっていた。



 「これは決意の表れ、私を殺したいと思ってる存在が居る以上誰が味方か分からないから強くならないと」


 「そっか、俺は出来る限りそれを支えるよう」


 「ありがとう、お姉ちゃんから何を言われるかは大体分かってるから、サナトは私に任せて」



 セピアの後をついて行きさっきのセピアの部屋と同じような作りの部屋に通され、そこにはベルトワルダがソファに寝転び、顔中傷だらけで首から何本もの細い鎖かけている男に足を乗っけていた。



 「おお、よく来たな、そこに座ってくれ」



 ベルトワルダは足を乗っけながらそう言った。



 「わかりました」



 ベルトワルダ達と机を挟んで、椅子に座る。 ベルトワルダを初めて近くで見たが本当セピアとそっくりな顔をしてるな、髪も短かくなる前のセピアと同じぐらい長さで腰ぐらいまで、右の分け目が金髪で左の分け目が銀髪だ。 噴水の時は左側からしか見なかったからこの珍しい髪型に気づかなかったのか。



 「セピア久しぶりだな、噴水広場での事件では怪我とかしてないか?」


 「うん、大丈夫だよ。 サナトに助けてもらったから」


 「そうか、君がサナトなんだな、君は噴水広場で鎌のような武器を使ったと目撃されているが本当かい?」


 「はい、本当です」


 「そうか、君がか、その鎌の秘密は先代の王から聞かされて知っているよ。 でもなんで君は死んでないんだ?」



 俺が口籠っているとセピアが口を開いた。



 「私が生き返らせたの、サナトの体に触れたら手が光って何かを引っ張る感覚がして、そしたらサナトが目を覚ましたの」



 「それはどういう事だ。 アラン何か知ってるか?」



 ベルトワルダは足を乗っけている男に向かってそう言った。 アランと呼ばれたその男はベルトワルダに耳打ちすると再び置物のように足を乗っけられる体勢に戻った。



 「セピアの事はこちらで調べておくとして、サナト君には頼みたいことがある」


 「なんですか?」


 「下級街の反乱者達への潜入だ」


 「潜入?」






 





 


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