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履歴書
コウモリのヴィル
低燃費、薬作りに使える、配達もできる。
理想が来た。
しかし私はモフれる使い魔がいいと思う。
コウモリのヴィル。
低燃費だけあって小さい、手のひら位だ。
くりくりのお目目に、ちょっとつぶれたような鼻。
胴体は灰色のモフモフ。
黒い皮膜。
モフれる?
「あなたを触ってもいいかな。」
「もちろんです。」
指を伸ばすとふわふわの毛。
なめらかな皮膜。
コウモリは鳥でない。わかっていたけど触ると羽毛との差がわかる。
ふわふわだ。
「私を使い魔にすると、」
ヴィルがおもむろに言う。
「私の妻子もついてきます。5匹ほど。」
ふわふわ毛玉が6匹。
いい。
コウモリのヴィル。
「あなたはとても、私の希望を調べたのね。」
「ええ、命の恩人ですから。」
「命の恩人。」
ささいなことですが、
と前置きしてコウモリのヴィルは話す。
あのとき私は捕まり薬の材料になるところでした。
他のコウモリが魔女に首を切られ血を取られるところ、私は必要量はだけ取られ放されました。
私を扱った魔女がリズ様でした。
薬学の授業のことだろう。
僅かな血を取るために首を切るのはもったいなかった。
ケチは身を救う。
たぶん。