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残念半分呆れ半分という風に肩を竦めて裏口から寮の中に入る。

私も薙ちゃんに続いて入ろうとしたら薙ちゃんは立ち止まって動こうとしなかった。

何事かと思っていると、数メートル先に撫子が電話していた。

撫子はこちらに気づいて慌てて電話を切った。

なにか聞かれたくない話だったのかな?



「御機嫌よう、的に斑鳩君」

「げ、性悪腐れ女」

「撫子!電話の邪魔してごめんね?すぐ部屋に戻るから」

「顔だけはいいそこの男子。今すぐお口をバッテンにしてあげましょうか?某キャラクターのように。的、気にしなくてもいいですわ。特別な用事ではないので。また掛け直せばいいだけです。大好きな的の前で電話など切るのは当り前ですわ」



ウフフと言いながら着物の袖口で口を隠す撫子と、彼女を睨みつける薙ちゃん。

互いの背中に黒いオーラを纏いながら睨み合っている。

あーもう、なんでこんなに仲悪いの。

歩いてるだけの私を挟んで睨みあうのはやめてほしい。



「撫子も薙ちゃんも喧嘩しないの。そういうの、同族嫌悪って言うんだよ」

「こんな顔だけの奴と同じにしてもらっては困りますわ」

「こんな性格ブスと同じとか寒気しか来ないから」

「本当にお口を縫いつけてあげましょうか?いい医者を知っておりますよ」

「結構。それよりも自分の性格矯正してきたら?なんなら俺が矯正してあげようか?」

「善処しますわ。そんなことを言っているなら斑鳩君は的から離れてください。いい歳で幼馴染み離れができないんですか?幼稚ですね」

「パッと出で最近知り合ったようなあんたに何がわかるわけ?口では何か知ってる素振りをして実際は何も知らない知ったかぶりにさ」

「はい!もう喧嘩は終わり!終了です!」



エレベーターホールに着いても口げんかは止まらなかった。

終了と言っても止まらなかったのでまだ続けるんだったらもう口をきかないと言うと素直に黙ってくれた。

うん、薙ちゃんはいつもこれで黙ってたけど、撫子まで黙るとは思わなかった。

結構効果絶大だね。



「的が言うなら仕方ありません…他のクラスの生徒も見ていますしね」

「あの人達中には入んないんだ……」

「この寮はSクラスの生徒しか入れませんからね。他の生徒が入ろうものなら即刻退学です。Sクラスの生徒が入れさせても退学です」

「あ、そうなんだ~初めて知った」

「入学式の時誰かが言ってたでしょ。Sクラスだけ別なんだから」

「とりあえず的が睨まれてますからエレベーターで部屋にお戻りください。あの生徒たちは私がどうにかして散らしますわ」

「え、何するの?」

「弱みを拡声器で話すだけですわ。あの人達の弱みを一つでも知っていると楽しめますの。負け犬の遠吠えは聞いてて楽しいですから」



何やら怖い顔でどこから持ってきたのかわからないけど拡声器を片手に歩いて行った。

何だろう………向こうの女子たちの顔が青ざめていくんだけど……

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