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「僕らの憧れなんですよ」

「皆…その…黄金期?のSクラスの事は知ってるの?」

「逆に聞きますが、佐怒賀さんはご存じないんですか?」

「まぁ…その…高等部からここに入ったから何も知らなくて…あはは」

「もしかして学園の姉妹校の方でしたか?それならわかりませんよね。あ、チョコ食べますか?」

「あー……ありがたいんだけど、ごはん食べれなさそうだから遠慮しとく」

「そうですか……確かに食べ過ぎもいけないですよね。ですけど、このチョコレートとても美味しいんですよ!特にこのサイコロチョコは今までのショコラにはない新しい味がするんです!どんなカカオ豆を使ってどういう工程を経てこのチョコになったのか……そしてこのチョコを売っている場所も場所で、東京などの都会ではなく東京から遠く離れた離島にあるんです!なんでそこで売るんですかと店長さんに聞いた時があるんですけど、なんとなくって答えたんです。誰にもマネすることができない味、頻繁に通えないという立地、そして店長さんのミステリアスな雰囲気で人気なんです!」



握りこぶしを作って力説するちーちゃんに思わず笑みがこぼれる。

好きなものを語る人って本当に嬉しそうだよね。

そしてそんな幸せが自然とこっちにくるのが好き。

なんだか幸せを横取りしてるみたいと思われそうだからちーちゃんには言わないけど。



「っ……」

「え?ど、どうかした?」

「い、いえ!何でもないです…なんでも……」



いきなり挙動不審になって両手で顔を覆ってしまった。

何かしちゃった?

それともなにか入ってた?



「大丈夫?気分でも悪い?チョコになにか入ってたとか……」

「だっ、大丈夫です!黄金期のSクラスについて話していたのにいつの間にか話逸れてましたよね!すみません!」

「ううん、全然気にしてないから謝らなくていいのに。というかチョコ好きなんだなーってちょっと微笑ましかったし」

「ほ、微笑ましい…ですか……そ、それじゃあ話を戻しますね。そのSクラスはこの学園の高等部に入る人だったら誰でも知ってます。最初で最後の15人のSクラスです」



少し照れた口調で話を続けてくれた。

そういえば、隠善先生もそんな事言ってたような気がする。

あんまり覚えてないけど。



「15人という人数に、6人の王子と姫。それに加え風紀・成敗・絶対の委員長。一つの学年でこれだけ役割を持った人達がいたんです。僕もその時のSクラスに憧れてましたが、今じゃこの程度……到底追いつけないんです」

「………ちーちゃんはちーちゃんのままでいいじゃん。自分の事をこの程度だなんて自分のモノサシ過信しないで。それに、追いついて何がしたいの?いいんだよ、ちーちゃんはちーちゃんのままで」



彼は目を見開いて私を見つめる。

まるでそんな事を一度言われたことがあると言わんばかりに驚いている。

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