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「自己紹介が遅れたな。俺は「このいじめられっこは向田倬朗と言いますの。弄る要素が多すぎて男子からも女子からもタクちゃんの愛称で呼ばれてますの」俺の貴重なセリフを横取りして楽しいか?大和泉?」
「腹が捩れるほど楽しいですわ」
「そうか。ぶっ飛ばすぞ」
「そうなったら私の最大限の力とパートのおば様方の情報拡散能力を使ってこの学園から向田倬朗という人物を地の底まで落とし切って差し上げますわ」
笑顔で言い切って葵ちゃんからスリッパで頭を叩かれるまで一連の流れなんだよね。
笑っちゃいけないんだよね。
分かってるよ。
「はぁ……こんなのが俺らの後輩だとか思いたくはねぇけどなぁ……幸先思いやられる……」
「ぶっちゃけタクの後輩とか死ぬほど嫌だな」
「うるせぇ。おい、そこの配置違うぞ!冷製スープはペスカの隣に置いとけ」
そう言って忙しそうに動いている人達に指示を出している。
テキパキと指示を出す姿は、先ほど涙目で若い女子高生に弄られている姿とは似ても似つかない。
あの人はここのシェフ達を統轄している料理長だと眠そうに葵ちゃんが教えてくれた。
「まぁたまに生徒の要望でメニュー考えたりするからこれが食べたいとかあれば快く作ると思うぞ?千春なんぞ甘いものが好きすぎてパティシエの連中と新メニューの開発を進めているからな。デザートの」
「千春っておっとりしてますけどデザートや甘味になると途端に目を輝かせますからね。親衛隊もそんな千春が好きでお菓子を差し入れるんです」
「うわー聞いただけでちょっと胸やけするね」
「ヴァレンタインは胸やけなんてものじゃないぞ。空気の入れ替えをしてもチョコの匂いで教室が臭くなるからな」
「千春だけは平然とチョコを食べ続けますけどね。疾風も類もその日だけは逃げ回りますし」
「わぁ………」
「もしかしたら斑鳩君も逃げ回るかもしれませんわね」
「大丈夫。いつものことで部屋に籠ってるから」
小学校高学年位からチョコは大量にもらっていて、いつもバレンタインだけは休んでいた。
チョコを全部ゴミ箱に捨てているのを見て叱ったら必要じゃないのに無理矢理渡す女の神経が理解できないからと言っていたのはいい思い出。
じつはタクちゃん、地味に気に入ってます
大分弄られ属性入っているんですが、昔は結構雑な人間だったんです
まぁ、学園長・奏・春樹・夜継・倬朗の話は出来ているので的の話が終わりかけの頃にアップしようと思います
それでは0時にまたお会いしましょう




