白銀様の御遊び
«的side»
「楽しい学園生活には慣れそう?あぁゴメンナサイ。初々しい人を見るとどうしても聞いちゃうぐふっ」
普通の制服に身を包んでいる姿だけど外見的には欠点なんてなさそうなこの人。
ひなげしさんというらしいのだけど…
なんだろう……なんでもないところで躓くのって…ギャップ?
「あの大丈夫ですか…?」
「え、ええ……私どんくさいところがあるみたいで…いつものことで慣れっこなんです。さてと……イクハさん、私のこと知ってます?」
「初対面で先ほど名乗られたばかりの関係ですけど…」
「じゃあ詳しく自己紹介しますね。先ほど名乗った通り私雛罌粟枳っていうの。学年は三学年。ネクタイで分かったと思うけどね」
ということは私から見れば先輩なのか…
いや、逆に同学年でこんな人居たら居たで困ると思うけど。
雛罌粟先輩のネクタイの色は灰色。
どうして白と黒の間に灰色を入れなかったのか。
ネクタイの色を決めた人に直談判したいくらいには疑問だけど。
「基本校舎で授業なんて受けないのでココで遭遇することはほとんどないと思うんですけどとりあえず挨拶だけはと思い来てみたのです。入学式の時には遠くからしか見ることはできなかったのですけど、間近で見ると本当にかわいらしい……私の後任にぴったり…うふふ…」
「あの……扉を叩いてる音でほとんど聞こえないです……」
「………………あぁんもう!」
先ほどから更衣室の扉を叩く音が止まない。
雛罌粟先輩は口角をヒクつかせて扉へと歩みを進める。
扉の取っ手に手をかけながら、笑顔で振り向いてきた。
「誰もが自分の選んだ運命や偶然・与えられた運命に満足せず、他の道を歩んだ人々を羨むのはどういうわけでしょう?」
「それはどういう意味で………」
私が言い終わらない内に、雛罌粟先輩は思い切り扉を開いた。
扉の先から赤い着物の袖から伸びた腕と拳が出てきた。
続いて黒いニーハイソックスの足が出てきた。
雛罌粟先輩はわかりきってたかのように後ろに後ずさりをしてその二つを見事に避けきった。
言わずもがな拳を突き出していたのは撫子で、足を出していたのは葵ちゃん。
二人ともかなり顔を強張らせて先輩を睨んでいる。
「的があまりにも戻ってくるのが遅いから心配してみてみれば……何を吹き込んだ貴様」
「引きこもりが私の的に触れる権限などありませんわ。即刻この場から離れましょう、的」
「ちょっ、まだ着替え…」
「いいから!」
強く撫子に手を引かれ、更衣室を後にする。
扉が閉まる前に雛罌粟先輩のほうに顔を向けると笑顔で手を振っていた。
恋と噂話は一番お茶をおいしくさせるの。楽しみにしてるわ、イクハさん?
あぁぁあああ………やっちまった……18時投稿するの忘れましたあちゃー




