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僕の親友は爆炎を愛する厨二病  作者: 春風拓也
第2章 小さな旅へ
21/25

第21部 贈り物

2026年一作目の作品です!

最後まで読んでくださると嬉しいです!

喫茶店を出た僕たちは、村長さんへの返信を大切に鞄にしまい、活気あふれる町の中心街へと向かっていた。


「ふ、ふん……! 俗世の騒音は我が精神を乱すが、これも『魔都の探求』の一部。耐えねばなるまい!」

そう強がって言うゆいは、いつもの黒いローブ姿だ。

「なぁ、ゆい」

僕は歩きながら、ふとゆいに声をかけた。

「どうした、我が凡庸なる従者よ。はやく『静かなる光』の魔導具を見つけ出すのだ!」

「いや、その前にさ。せっかく街に来たんだし、何か新しい服でも見に行かないか?」

ゆいの足が、ぴたりと止まった。

「服……だと? 私は『爆炎の魔女』だぞ。このような俗世の装飾品など、我が身には不要!」


そう言いながらも、ゆいの視線は僕の持つ駄賃の入った袋と、道行く街の女性たちの華やかな服装を、ちらちらと行き来している。

「いいじゃん、せっかくだし。村を出るときに、村長さんからもらった駄賃、ゆいへの『旅のお礼』ってことでさ」

「……っ! わ、私は貴様に護衛されたのではない! 貴様を護衛したのだ! お礼など、受け取る義理はないぞ!」

「そうか。じゃあ、俺が買いたい。ゆいの新しい服」

僕がそう言うと、ゆいは言葉を失い、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

普段の彼女からは想像できないほど、動揺している。

「……そ、そこまで言うのなら……ま、まぁ、その、貴様の気が済むのなら……」

最終的には小さな声で了承してくれたゆいを連れて、僕たちは賑やかな服飾店が並ぶ通りへと向かった。


なんとなく、よさげな小さな店に入る。中には色とりどりの服が並び、ゆいは完全に目を丸くしていた。

「な、なんだこれは……! あらゆる属性の色彩が、この空間に凝縮されている……!」

店員さんが僕たちのところへやってきて、いくつか服を勧めてくれる。

ゆいは戸惑いながらも、勧められた服を試着室へと持ち込んだ。


そして、しばらくして……

「……た、タケ……」

試着室の扉が開き、現れたゆいの姿に、僕は息を呑んだ。

最初に彼女が選んだのは、オフホワイトの柔らかな生地のシンプルなワンピースだった。普段の黒いローブ姿からは想像もできない、清楚で可憐な姿だ。

「か、可愛い……」

思わず漏れた僕の言葉に、ゆいは耳まで真っ赤にして「な、何を不敬な……!」と呟いた。

次に、店員さんが勧めてくれたのは、少し明るい水色のブラウスに、膝丈のスカートの組み合わせ。風に揺れる軽やかなスカートが、彼女の細い足元を際立たせる。


「お、おお……! これも似合うな!」

ゆいは照れて視線を逸らすが、どこか誇らしげにも見える。

ゆいは照れながらも、クルッと一回転してみせた。うん、可愛すぎて気絶するかと思った。

結局、オフホワイトのワンピースを1着買った。

「あ、ありがとう、タケ……。この借りは、いつか必ず、爆炎で返してやるからな……!」

レジを済ませて店を出ると、ゆいは僕の手をぎゅっと握りしめ、幸せそうに微笑んだ。

新しい服を抱えた僕たちの街歩きは、まだ始まったばかりだ。


最後まで読んでくださりありがとうございました!また別の作品も読んでくれると嬉しいです!

今年もどうぞよろしくお願いします!

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