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僕の親友は爆炎を愛する厨二病  作者: 春風拓也
第2章 小さな旅へ
20/25

第20部 漆黒の誘惑と店主さんの一言

最後まで読んでくださると嬉しいです!

「…………ん、んん〜〜っ!!」

一口食べた瞬間、ゆいの体がビクッと跳ねた。

眼帯をしていない方の目が大きく見開かれ、頬が瞬く間にポッと赤く染まる。両手を頬に当てて身悶えし始めた。

「な、なんだこれは……! ま、まるで、私の脳内に直接、甘美なる爆発が起きたかのようだ……!」

「そんなに美味しいのか。どれ……あ、本当だ。これ、めちゃくちゃ美味いな」

僕たち二人が、一つの皿を囲んで「美味しいね」「すごい魔力だ……」なんて顔を寄せて盛り上がっていると、カウンターの奥から「コホン」と、少し呆れたような、でも温かい咳払いが聞こえてきた。

「……お二人さん、店内でイチャイチャしているところ悪いんだがね」

店主の老人が、眼鏡の縁を指で上げながら、苦笑いして僕たちを見た。

「あ、いや、これはその……!」

「な、ななな……イチャ……!? 貴様、何を不敬な! これは聖なる毒見の儀式であって……!」

ゆいはフォークを持ったまま固まり、顔から火が出るほど真っ赤になった。僕も急に距離の近さを自覚して、慌てて椅子を引き直す。

「まぁ、若いのはいいことだ。村長さんへの返信、預かってもらって良いかの?」

店主さんはそう言って、カウンターの上に一通の封筒を置いた。

「わかりました!…」

「村長さんに、無事に届けたと伝えておくれ。……あと、そっちの魔女さんにもよろしくな。村長が『うちの自慢の魔女が、迷惑かけてないか心配だ』と手紙に書いてあったよ」

「……っ! あ、あの凡庸なる長め……! 余計なことを!」

ゆいはぷうっと頬を膨らませたが、その表情はどこか嬉しそうだった。

「よし、ゆい。任務完了だ。返信も預かったし、あとはゆっくり街を回ろう」

「ふ、ふん! 当然だ! この街の『静かな光』を見つけ出すまでは、私の探索は終わらんからな!」

照れ隠しに勢いよく立ち上がったゆいだったが、店を出る間際、店主さんに小さく「……ケーキ、美味しかったぞ」と蚊の鳴くような声でお礼を言っていた。

僕たちは店主さんに見送られ、再び活気あふれる街の通りへと繰り出した。


最後まで読んでくださりありがとうございました!また別の作品も読んでくれると嬉しいです!

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