プロローグ
産まれては死ぬ。
それは自然の摂理。
しかし自分にはあてはまらない。
界渡りの賢き者やら刻の賢者やら、呼び名は色々あるけれど。
しみじみと言われた言葉は自由人。
まぁ・・有り余る魔力で生き死に選べちゃうけどね。
なんで自由に生きて、飽きたら肉体は星へ返して次の転生にGo。
という事を繰り返して幾千年。
記憶もあるんで生まれ落ちた瞬間から出世街道天才児。
注意しないと異端児扱いだねー。
今度の星は、碧い星。
転生先は選べないからランダムで適当に。
ある程度の文明はあるようになったけど、まぁ、色々な場所で産まれては死んでいった。
それも良い経験だけどね。
けれど碧い星は二回目だったりする。
二回目なんで自分の子孫がいるはずなんだけどね。どっかの国の王族で。
頼み込まれてなんとなく結婚した相手。
当然仰々しい呼び名は内緒にしてたからばれてはない所か、その事実自体認識されてないし。
その一族の子として産まれたら面白かったんだけど・・・どうやら今回は敵対する国の姫として産まれたらしい。
ちなみに、魂に刻まれた性が女なんで、何度産まれても性別は固定。
刻の賢者は故の人扱いだから、態々名乗らない予定。
崇め奉られるのも面倒だし。
今回は無力を装ってか弱いお姫様なんかやっちゃおうかなー。
しかしあくまで予定は未定なのだ。
今回も容姿は銀髪に碧と翠のオッドアイ。
大体銀とか碧とか翠とか。三色辺りを髪と瞳でぐるぐるまわってる。
んで名前はレイフィニア・エレント・アニスメイル・キアレントゥライド・ファーサナリー。
本名は舌を噛みそうな程長ったらしくて面倒だから、略でレイ・エアキファーなんて名乗ってる。
「レイ。あんまり遠くに行っちゃ駄目だよ」
遠くから聞こえる過保護な兄の声。
第一王位継承者という名のただのシスコンお兄様。
「ライ兄様」
にっこりと微笑んで振り向いておく。
あぁ・・・心底この顔が好きなのね。
ものすごく嬉しそうに微笑むライ──本名はライディアス・エレント・アニスメイル・キアレントゥライド・ディーファルー──。
長・・・舌噛むね。あ、でも自分の魂に刻まれた名前も全然負けてないわ。真名じゃなくて、単に一番最初に生を受けた時の名前。
とりあえず、レイとして生を受けてから10年。
何歳ぐらいまで生きるかは未定。
何をするかも未定。
明確なのは、シスコン兄のせいで嫁には行き遅れるであろう事だけ。
まぁ、そんな人生街道驀進中。だったりするわけです。