廻る(まわる)永久(とわ)
瞼を瞑り 見えぬ闇に呑み込まれ
今こそ永久は 終わりを迎える
燃える身 脱ぎ捨てて
空気のように軽い 我が魂
大空を 昇り
成層圏を抜けて 地球を離れ
宇宙に 放たれる
漂い漂う 我が魂
宇宙の塵と 共に
惑星を 辿るように
廻る 廻る
軽やかなる 我が魂
だんだんと なくなっていく
なにか だれかのおと
わすれた? わすれるってなに?
なんだっけ? なんだっけ?
だいじなもの? わすれたくないもの?
なんだっけ? なんだっけ?
廻る 廻る
ぐるぐると 廻る
宇宙を 味わいながら
なにかを おとしながら
ぐるぐると 廻る
そろそろ 起きて
なつかしい だれかのおと
が して
ひとすじの流星が 私に触れる
暗闇が弾け あたたかな泉に落ちる
重く 窮屈な感覚
懐かしい 感覚
くらくて 狭い場所
だけど そこは
あったかくて ここちよくて
くぐもったこえが そとから聞こえる
あともうすこしで あえるね
あたたかくて やさしいこえ
廻る 廻る
ぐるぐると 時間は廻る
包まれた闇から 零れ落ちる
目映い光り あがる歓声
大声をあげる 生まれたての私
わすれてしまった なにかを
わすれたはずのだれかを さがすために
私は 生まれた
また さがすために
なにかをだれかを あなたを
また さがすんだ
廻る 廻る
廻る 廻る……