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「世界一面白い小説」についての覚書

作者: 猫都299

※取り留めもなく綴っております。作中に出て来る御三方を貶す意図はありません。


 今まで自分の書いた小説をまだまだだと評価する事があった。もちろん「この部分よく書けたと思う! お気に入り!」と考える時もありはした。


 よくほかのユーザーさんが自信を持って「自分の小説は世界一面白い!」と言える勢いに気圧されていた。普通に過ごしていてお見かけしただけでも三人はいらっしゃった(三人とも凄い人たちで、私など彼らの前に立ったらみじんこみたいに見えるだろう)。


 ここまで、この覚書を書いていて「世界で一番面白い小説」が少なくとも三つはあるという矛盾が生じた。


 もちろん作者様はそういうつもりで言っていない事は分かる。気概等の持様、他の創作者への鼓舞の為言ってくれているのだと感じる。


 けれど当時、自分はそんな事言えないと思った。私の小説と世界一の小説を比べるのもおこがましい気持ちがした。こんな内心で「世界一面白い」と言ったら明らかに嘘だ。


 過去の素晴らしい本たちとの出会いが、それ以上の感動を自作小説で味わえるのか問いかけてくる。

 それでもきっと、私の尊敬する本であってもきっと世界一の小説には敵わない筈だ。


 「世界一の小説はこれだ!」と決めるのは誰なのだろう。多くの読者だろうか? その人らの好みが大きく反映されそうだ。


 多くの人の支持を得たからと言って、本当にその小説が世界一面白いのか疑問だ。多くの人が読んでいない小説の中にもっと面白い小説が隠れているかもしれないし、少数派の意見の中に紛れているものが核心をつく事もないとは言い切れない。


 大多数の人に読まれている小説でも自分好みの雰囲気がするタイトルじゃなかったら手を付けようとも思わないし。


 突然だが、この文脈の結論を述べたい。

 私は一つの大きな間違いに気付いた。


 「世界一面白い小説」は他者によって選ばれるものだと思い込んでいた。「自分の視点」を蔑ろにしていた。


 他者がいくら「これが世界一面白い小説だ!」と決定したとしても、自分がそれより面白いと思う小説を知っていればそれがたとえ少数派だとしても己の中にある真実が正しい気がする。


 同じく、自分がよいと思っていても他者はもっと面白い小説があると考えるかもしれない。好みの傾向に左右される事もあるだろう。


 自分視点だと「世界一面白い小説」のハードルが下がった感覚がある。「自分が読んだ小説の中で一番面白い」と解釈するならば。


 世界中に生まれた未読の小説を全て読破する事も時間的に不可能であるし、読んでもいない小説と自作小説の面白さを天秤にはかけられない。


 自分の好きなものを曲げて他者に合わせる必要はないと思う。


 他者が好きなものと自分の好きなもの、形や色みも違うかもしれない。皆の好きな色が一色だけの世界で違う色が好きですって言いづらい。色々な色が存在していい世界は一色だけを許される世界より自分の「好き」に忠実になれそう。


 他者の意見も聞きつつ自分の見解も一番大事にしたい。自分の好みの小説を自在に書けるようになりたい。


(かつて読んでいた好みの小説と今自分が創作している小説。何かかけ離れている気がするけど、本当はこういうのを求めていたのか……?)


 書けずにいる期間が長くて、まずは面白いとか以前の問題をどうにかしたい。

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