表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/28

辺境の開拓村の現状

 コボルト達が謎肉と謎ホルモンの焼き肉を楽しんでいると、ゲイルとダリアとエリーが戻って来て、フェルダーと会話をし始めた。


「美味そうな匂いがすると思ったら、ツヴァイ達が焼き肉をしてたのね」


「私達も夕食にしましょうよ」


「あの、漆黒の何とかって言う糞冒険者達はどうした?」


「ああ、あの馬鹿共は当分の間冒険者は出来ない様に、根性を叩き直してやったわ」


「そのくらいで良いか。とっつぁんも一緒に夕食をたべに行こうぜ」


「おう、良いぜ。ただ今日はいつもより解体の依頼が多くてな、ちいとばっかし時間がかかるかもな」


「俺も手伝うよ。それと………」


 フェルダーはコボルト達を見ると、コボルト達が謎肉と謎ホルモンを粗方食べ終わっているのを確認した。


「ドライ達、解体を手伝え!」


「ガウ」(了解だワン)


 フェルダーはとっつぁんが手を付けていない魔物の解体を始めると、コボルト達も一斉に解体を始める。


「おいおい、コボルトが解体って大丈夫かよ」


「俺が仕込んだ。とっつぁんの孫弟子って訳だ。そこらの冒険者よりよっぽどましだぞ」


「本当だ。ここらの冒険者より解体が上手いじゃねえか」


「ガウー」(当然だワン)


 ドーベルマンのコボルト・ドライが得意気に鼻息を荒くする。


 しかし当然とっつぁんの域には達していないので、とっつぁんはアドバイスしながら解体を行い、コボルトの解体技術は更に向上するのであった。




 解体も粗方終えて、フェルダーがレンに尋ねた。


「レン、もう今日は晩いから一緒に食事して街に泊まって、明日の朝辺境の開拓村に行ったらどうだ」


「そうですね。そうします」


「そうなると泊まるとこらだなぁ。とっつぁん、コイツらが泊まれる所知らねえか?」


「え? あ、ああ。従魔が泊まる所はテイマーズギルドに行けばいい。それより、辺境の開拓村に何をしに行くんだ?」


(テイマーズギルド! ほほう、それは良い事を聞いた)


「ミッキー侯爵にその村の統治を任されたのですよ」


「統治ねえ………。辺境の開拓村は無くなったぞ」


「えええええええ!!! な、何があったんですか?」


「3日前にゴブリンの群れに襲撃されて壊滅したらしい」


「マジっすか」


「ああ、その後冒険者と衛兵がゴブリンを倒しているが、まだ逃げたゴブリンが残ってるかも知れないから危ねえぞ。村を襲ったゴブリンが全てだとは分かってないしな。冒険者ギルドで調査中の案件だ」


「でも、俺の家はそこになるし、少なくとも現状は把握したいからね」


 ダリアとエリーが心配そうにとっつぁんとレンの会話を聞いている。


「ああああ、分かった分かった。俺達が護衛で一緒に行ってやるよ」


「「やった〜」」


 フェルダーの言葉を聞いて、ダリアはゴールデンレトリーバーのコボルト・ツヴァイにエリーはフラットコーテッドレトリバーのコボルト・フィアに抱き着く。


「ワン?」

「ワォ?」


「全く心配性で過保護なんだから」


「ツヴァイもフィアもまだゴブリンの群れと戦うには早すぎるわよ」


「そうよ、可愛い子には楽させろって言うでしょ」


「言わないよ!」


「あの〜、有難う御座います。護衛料は払います」


「あはは、貰う物は当然貰うぜ」


 その後、冒険者ギルドの食堂で食事をしたが、コボルト達に群がる冒険者女子が煩くててんてこ舞いだった。

------------

カクヨム様にて先行掲載中、

続きが気になる方はどうぞ。

------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ