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ある町の異能力者たち  作者: 間宮葵
第零部
1/5

プロローグ



異世界に転生し、そこで富、名声、力を手にし、国を作ったり…



ある日突然、使い魔を名乗り、人の言葉を話す動物が目の前に現れ、魔法使いにされたり…



前世の記憶、能力を持っており、悪と戦ったり…



いろんな種族が共存して生活をしていたり…



多種多様な能力を持ち、その能力が日常的に使われ、日々の生活に欠かせないものになっていて、さらには、能力者同士で争ったり…




そんなアニメや漫画の世界であるような非日常的なことは現実では起こらない。

現実は毎日同じことの繰り返し。

朝起きて朝食を食べて学校に行き、将来何の役に立つんだと思う内容の授業を受ける。学校が終われば部活に励む人、すぐに帰る人、友達と寄り道しながら帰る人、バイトに行きお金を稼ぐ人。様々な人がいるが、それが終われば家で夕食を食べ、風呂に入り、寝たらまた起きての繰り返し。

そんな代わり映えのない毎日だ。



この町では特に犯罪など、警察沙汰なことは滅多になく、平和そのものだ。



だから…



(この町はつまらない)



犯罪など、事件が起きて欲しいわけではない。

ただ、毎日同じことの繰り返し、平平凡々と生きているこの生活がつまらない。夢があるわけでも、何かしたいことがあるわけでもない。それを見つければ、また何か違うだろうが、そんなもの、すぐに見つかるわけもない。

ただ、少しでいい。何か刺激的なことが少しでも起きてくれれば、平平凡々の生活も楽しくなるだろう。











魔法使いや超能力者なんかはアニメや漫画の世界だけ。現実にそんな人達がいるなんて信じてはいない。

実は自分に…なんてこと、思ってもいない。



………だから、目の前で起きていることが信じられない。



「お前らは一体何者なんだ?」



俺は夢でも見ているのか……

目の前で人間とは思えぬ異様な力で戦っているこいつらを、現実だと受け入れられず、何度も目をこするが目の前の光景は変わらない。



女は水を自在に操り、男は拳に何やらアニメや漫画でよくあるような気?をまとい、敵と見られる仮面で素顔を隠しているやつは宙に浮いている。



仮面のやつがゆっくりと両手を上げると、俺は一瞬にして吹っ飛んだ。



壁に頭と背中を打ち、ズルリと地面に倒れ込む。

意識が飛びかける中、この場を去っていく仮面のやつと、俺に近づいてくる男と女を薄目で見て完全に意識を失った。






刺激的なことを求めたが、まさかこんなことが現実で起こるなんて思ってもみなかった。

非日常的なことが俺の日常になるとは……な。



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