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同じ世界から来た彼女

約束の場所である公園に着く。携帯を確認する、約束の時間の5分前、メールで

「着きました」

と送る。そしてすぐに返事が返ってる。

「後、少しで着きそうです。」

「分かりました」

と返事をし、あたりを見渡す、考えてみたらどんな遊具があるかみてなかったな…大体滑り台の上で目覚め、すぐに公園を出ていたため、他にどんな遊具があるかみていなかった。ブランコ、ジャングルジム、砂場、雲梯もあるんだな。暗がりであまりみることができなかったが、普通の公園だった。

まぁ今日はなんだかゾウが可愛く見えるな、リスポーンによりみていた時より、ゾウの顔が可愛く見えた。

実際そんなことはないのだが

「すいません、遅れました!」

声がし、振り返れば若い女性が立ったていた。

「いえ、時間ピッタリですよ、僕が早く来すぎただけですから」

つい反射的に、クールモードに入ってしまった。(クールモードとは女性の前で別にかっこつける必要もないのに、うざい喋り方になること)

「では、話をっ」

「こんなところだと、風邪をひいてしまいます。近くのファミレスにでもいきませんか?」

「そ、そうですね、すいません!気が利かなくて…」

「誰にでも、間違いぐらいありますよ、さっさ早く行きましょう、体が冷えてしまいます。」

「思ってた人と少し違ってました」

「違ってたとは?」

「なんか、もっと元気で明るい人だと思っていました。」

確かに、文章からじゃ“クールモード“わかりにくいよな

「思っていた人と違ってごめんね」

「いえいえ!そんなことありません、あ!ついましたよ、ファミレス。外じゃ冷えますし、早く入りましょ」

「そうだね、じゃあ入ろっか」

俺たちはファミレスに入り、ドリンクバーを注文し、席に座った。

「じ、じゃあ私から話しますね」

そして彼女はすぐに話し始める。

「待って!僕がほんとは別の世界からきた話が嘘だなんて思わないの?」

「えっ!?嘘なんですか」

「いや、違うけど…君はもう少し人を疑った方がいいと思うよ、じゃないと誰かに騙されるよ」

「は、はい。気をつけます」

純粋なのはいいことだが、インターネットで知り合い、初めて会う人にここまで警戒を持たないなんて逆に心配になる。

「話を止めてごめんね、僕から話そうか?」

「いえ、私から話します。連絡されていただいたのはこちらですし」

彼女がなぜこの世界に来てしまったのかを話し始める。

そしてそれは俺が想像していたよりも酷いものだった。

まず彼女は、彼氏と同居しているらしく、その彼氏が暴力的で金遣いや酒癖も悪く、日常的に暴力を振るわれていたらしい、最低だな。

そしてバイト先では、先輩からセクハラされており、店長にも相談したが、聞いてもらえなかった、そんな心身がとても疲れ切っていた時、歩道橋の上からーー

「飛び降りようとしたんだね?」

「いえ!違います、少しは考えましたが、やっぱり死ぬのは怖かったので」

「じゃあ、なんで?」

「その…恥ずかしいんですが、そのあと歩道橋の階段から滑り落ちまして…それで」

「あー、納得しました」

だが、可哀想だな、最後の最後まで不幸だなんて。

「けど、死ぬ瞬間って意外と落ち着いているんですね、私もう死ぬんだぐらいにしか思いませんでしたし、多分、全てから解放される方が嬉しかったのかもけどーー」

「死んでいなかったと」

「はい、気がついた時、私は歩道橋の階段に座って寝ていました、そっちの方が地獄でしたよ、やっと死ねたと思ったら夢だなんて、その後にマンションに帰る途中でーー」

「もう一人の自分を見たんだね」

彼女は頷く。

「そうです、その時はただ自分に似ている人なのかなって考えたんですけど、その子が私の住んでるマンションに入って行き、私の部屋に入っていくのを見て、あれが自分だと考えました。私も急いで部屋に入ろうとしましたが、気づけばあの歩道橋にいました。その後、何度か試したんですが、やはり戻されてしまって」

やはり、家に帰ることができないのは同じらしい、だが場所に関しては、死んだものの違うに戻るようだな、俺の場合は公園だが

「僕も同じような感じです」

そして俺は今までにあった事を話した。

「死んだ場所で起きる所が変わるんですね」

「そう見たいですね、じゃあ今はどこに住んでいるんですか?あ!すいません、赤の他人に住んでる場所なんて言えませんよね、けど家に帰ることができないなら、どうやって住んでいるのかなって」

「あ!そうですね、話すのを忘れていましたが、あなた以外にもう一人の元の世界から来た人がいて私たちよりももっと前に来ているようで、今はその人のところで今は生活されてもらっています。」

「そういうことですか、僕もこの世界に来たばかりで帰るとこがなくて、今はネカフェに泊まっています、バイト先も合わないように遠くの場所を探すつもりです」

「じゃあ!私たちの所に来ませんか?部屋も余っているので、大丈夫だと思います。」

「ほんとですか!よければ是非お願いします」

ラッキー!ワンチャンいけるかもと思って少し言ってみたら、住むことゲットだぜ!けど

「仕事は?どうしてるんですか?」

「その住んでるとこが喫茶店で私は住み込みみたいな感じでやらせてもらっています。多分、同じ感じになるんじゃないかと思います」

マジか…住む所だけじゃなく仕事まで…もしかしてあの公園のおかげ?なんか最初は嫌なやつだと思ってたけど、あの公園のおかげで会うことできたし、なんだいいやつじゃん

「ありがとうございます!何から何まで」

「いえいえ、助け合いは大切ですから」

本当にいい人だな…けどなんで

俺は疑問に思った事を聞く。

「僕は元の世界に戻りたくて、やっていたんですが、貴方は本当にあの世界に戻りたいんですか?正直に言うと貴方にとってあちらの世界より、こちらの世界の方がいいと思いますが、」

「そうですね、私自身そこまで帰りたいとは考えていないですが、向こうの自分がどうなったのか気にはなりますね、まぁ一旦、喫茶店に向かいましょうか、着いてからもう一人を含めて話しましょう」

「はい、これからよろしくお願いします」

そして俺たちはファミレスを出て彼女の住む喫茶店に向かうのだった。


こんにちはゼロCです。続きの投稿がここまで遅くなってしまいすいませんでした。これからは出来るだけ毎日投稿していくので良ければ是非見てください!後、異世界ってつけてるのに異世界やないじゃん思うかもしれませんが、そこは気にせず見てください!

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