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時き継幻想フララジカ 第三部 『真界編』  作者: ひなうさ
『第三部 真界編』 プロローグ
4/466

おさらい -第二部あらすじ編-

第二部 乱界編



第十四節-----------------------------------


 第一部と第二部を繋ぐ一年間をダイジェストとも言える形で端的に語られる。


 勇達『こちら側』の人間は獅堂との戦いの後、再び自分達の生活へと戻っていった。

 仲間達もそれぞれの道を歩み、勇達の下から去っていったのだった。


 それから幾つもの出来事が起きた。

 獅堂の刑務所移送、池上との和解、仲間達の新しい魔剣の獲得、勇達の強い後援者だった鷹峰総理の辞職。


 そして、『対魔特殊戦闘部隊』……略して【魔特隊】の設立。

 勇達三年組は学校を卒業し、茶奈も学校を中退して四人揃って魔特隊への正式所属を果たしたのだった。


 しかしこれはまだ始まりでしかない。

 勇達の戦いは海外へと向けられた。

 今なおくすぶり続ける『あちら側』問題の解決を図る為に。



第十五節-----------------------------------


 魔特隊へ正式所属した勇達の最初の任務は、アメリカ-メキシコ間に国境を挟む形で現れた『ボノゴ族』を名乗る者達との和解または制圧であった。

 エウリィの死から1年……未だその事で心に闇を落とす勇は、ボノゴ族達に対して容赦の無い戦いを仕掛けた。

 だが結果的に和解が成立し……彼等は吉報を持って自国へと帰っていく。


 魔特隊を望む声は少なくは無い。

 世界にある国は無数……いずれもの国でなお魔者問題に苦しんでいるからだ。


 それにあたり、福留は作戦遂行の人員を確保する為に……かつての仲間達を呼び寄せたのだった。


 魔特隊の為に造り上げられた、多くの設備を揃える新本部の完成。

 そしてそこに集まる仲間達。


 しかしその中には……勇達との面識の無い、二人の少年少女の姿があった。

 彼等の名はアンディとナターシャ。

 ロシア政府から引き渡された彼等もまた魔剣使いだった。


 勇達に牙を剥く二人……しかし勇は彼等に戦いの厳しさと優しさを伝え、無事和解を果たすのだった。



第十六節-----------------------------------

  

 カプロ、アージ、マヴォ、ジョゾウ、そしてアンディとナターシャを仲間に加え、魔特隊新本部は大きな賑わいを見せる事となった。

 そんな中で、アンディとナターシャが魔剣を持つ事となったキッカケの過去が語られる。

 彼等の師を想う心は自然と、自分達を打ち負かした勇へと寄せられた。


 順調に見えた出発……そう思えた時、彼等に突如脅威が襲来する。


 鋼輝妃ラクアンツェ。

 勇全力の【片翼の光壁】すら防ぐ防御能力を誇る彼女を前に、仲間達は次々と倒されていった。


 しかし彼女は敵では無かった。

 その正体は……剣聖と同じ三剣魔と呼ばれる最強の一角。

 彼女は勇達に世界で何が起きているのか、何が起きようとしているのかを伝えに来たのだ。


 ラクアンツェの口から語られたのは、世界が混じり合う現象【フララジカ】の事。

 いずれ世界が混ざり終えた時……世界の理が崩壊し、宇宙が最初へと巻き戻るという事象。

 そして剣聖達の目的はその【フララジカ】の停止。

 それを伝えられた勇達は元に戻った後の世界を任せられ、意気揚々と声を上げたのだった。


 その後起きる珍イベントで、ラクアンツェが頭を抱えるというオチ付きであったが。



第十七節-----------------------------------


 第十八節まで続く前編。


 ラクアンツェより語られた事実を前に、勇達の目的が定まった。

 そんな折、彼等の前に現れたのは……新総理、小嶋(こじま) 由子(ゆうこ)

 魔特隊に否定的な彼女は、勇達に辛辣な言葉を残してその場を去る。

 しかし勇達はそれでもめげず、前を向いて進む事を決めた。


 そして勇達に訪れた初めての分隊行動。

 指令を受けた勇は、瀬玲、アンディ、ナターシャを連れてトルコへと向かう。

 ほんの些細な事で茶奈と仲違いしたまま。


 本部に残る心輝、レンネィ、ジョゾウ、カプロがちょっとしたイベントを起こす中……勇達はトルコで『あちら側』の人間の国である【リジーシア国】へと辿り着いていた。

 そこで勇達は思いもよらぬ歓迎を受け、彼等の在り方に惑わされる事となる。

 瀬玲の活躍で事態は解決するものの……茶奈の勇への感情は更に悪化する事となってしまったのだった……。



第十八節-----------------------------------


 第十七節より続く後編。


 勇達がトルコで作戦を実行している時、茶奈はアージとマヴォを連れて中国へ訪れていた。

 そこで彼女が目にしたのは……瀬玲によって晒された勇の情けない姿だった。

 茶奈の怒りは遂に通信機器を破砕する程までに燃え上がり、もはや誰もが異論を挟む事が出来ず。


 そのまま三人は中国の(ロン)将軍の依頼を受け、四川省山中に潜む『ベゾー族』との戦いに挑む。

 だがそこで待ち受けていたのは、中国軍から横流しされた武器を器用に扱うベゾー族達であった。


 三人は分断されて個々に挟撃に遭い、窮地に陥る事となる。

 辛くも茶奈達はそれぞれが持つ可能性を以って退けた。

 茶奈が怒りから発現させた命力全域鎧(フルクラスタ)の威力は凄まじく……ベゾー族の王ミョーレを圧倒し、彼女達は無事勝利を収めたのだった。


 その後、トルコから帰った勇は、怒り狂った茶奈と本気の喧嘩を始めてしまう。

 しかしそこで突如現れた剣聖によって結果的には仲直りする事となった。

 二人はそれぞれの考えを改め、誇張した存在ではなく互いに普通の人間として認識する様になったのだった。

  


第十九節-----------------------------------


 勇の意識が突如、暗闇に沈んだ。

 そこがどこなのかわからない世界で、彼は過去を追体験する。


 しかしそれは……勇の知らない、勇の居ない過去。


 そこで勇は絶望を憶え、心が闇に沈みそうになっていた。

 そんな時、彼の前に現れたのは……死んだはずの統也であった。

 勇が包まれたのは魔剣の力によるもの……統也はその力を利用し、追体験した先の世界からやってきたのだ。


 統也の力を借りた勇は無事、暗闇を創る魔剣の力を振り払う事に成功する。

 そして統也との別れ際で、彼は再び……エウリィが望んだ空の心を取り戻す事を誓った。


 勇を闇に呼んだのは、【グーヌー族】と呼ばれる種族の斥候。

 勇達はカナダ政府の要請によって心輝達と共にその地へ訪れ、彼等と戦っていたのだ。

 しかしその戦いはグーヌー族の若者ズーダーが勝手に動いた事によるもの。

 彼等の長はそれを詫び、ズーダーら五人のグーヌー族を魔特隊への派遣を指示したのだった。


 勇達はそれを受け、彼等と共に帰国を果たすのだった。


 勇が戦いの折に感じた、自身の体の異変を土産として……。



第二十節-----------------------------------


 勇の体の異変……それは彼の命力の絶対値が減るという前代未聞の出来事だった。

 剣聖すら知らぬ現象、勇はそれを仲間達に伏せる事にした。


 死ぬかもしれないという現象を前に勇は焦り、自分の体を打ちのめすが如く力を見せつける。

 仲間達はそんな彼へと立ち向かい、その力、その可能性を高めるのだった。


 福留は仲間との実戦特訓で傷付いた勇を厳しく叱り、彼に休養を言い渡す。

 茶奈と共に休養を言い渡された勇は、茶奈との久しぶりの一日を過ごす……ハズだった。


 そこに飛び込んだのは池上。

 二人のデートに割って入った池上は勇に実戦特訓(スパーリング)を申し込んだのである。

 渋々付き合う事にした勇は……命力無しの戦いで苦戦を強いられるも、池上を一撃の下にリングへ沈めた。


 そんな彼にまたしても舞い込む激戦。

 剣聖が呼び込んだ特殊な魔者、ギオ。

 勇は全力で彼と戦い……その特性に悩まされつつも、ようやく勝利を収めたのだった。

 とはいえ、得る物は何も無かったが。



第二十一節-----------------------------------


 ギオが去り、勇の体も満身創痍、戦いで使われた心輝達三人の魔剣は修復が必須な程に破損していた。

 カプロはそれを機に三種の魔剣を改修、改造を重ね、全く新しい形へと進化させたのだった。


 三人の魔剣が修復を終えたのと同時刻、勇達の下に突如緊急の依頼が舞い込んだ。

 ニュージーランド沖で旅客機が消息不明、その地点の衛星画像に謎の黒点が浮かび上がっていた事が判明したのだ。

 指令を受けた勇は、茶奈、心輝、瀬玲、あずー、ジョゾウ、そして剣聖を連れてニュージーランド沖へと向かうのだった。


 彼等の前に現れたのは空に浮かぶ巨大な島。

 隠れ里を隠す結界の様に隠れたその島は、彼等を驚愕させた。

 島へ到達した勇達は旅客機を発見、乗客を探す為に島内部へと侵入していく。

 そこで現れたのは、ジョゾウと同じカラクラ族、離反者の知将グルウと魁将メズリ。

 辛くも二人の強者を退けた勇達であったが……勇は決死の覚悟で放った技の反動で瀕死の重傷を負ってしまう。


 瀬玲はそんな勇にとうとう嫌気が差し……魔特隊の脱退を宣言したのだった。



第二十二節-----------------------------------


 第二十三節まで続く前編。

 

 【アルクトゥーンの空島】での戦いで瀬玲が魔特隊の脱退を宣言し、勇に厳しい言葉を投げつけた。

 瀬玲はその言葉を放った事を後悔し、勇に謝罪するも……脱退の意思は揺るぐ事は無く。

 しかし彼女のプライドは即脱退を良しとせず、これから行われる作戦をこなした後の脱退を改めて公に宣言したのだった。


 そして瀬玲はアージとマヴォと共にモンゴルへと飛び立つ。

 そこに待つのは【イ・ドゥール族】……博識なアージすら知らぬ謎多き種族であった。


 だが彼女達はそこで大きな誤算に見舞われた。

 イ・ドゥール族はこれまでの敵を遥かに凌駕した、強敵だったのだ。

 アージとマヴォと相対するのは、彼等と互角に渡り合うイシュライトという若者。

 瀬玲を追い詰めるのは、ウィグルイという師父と呼ばれしイ・ドゥールの王。


 絶望し、死に直面した時……瀬玲は己の全てをかなぐり捨て、自分の本質を解き放つ。

 狂戦士と化した瀬玲はウィグルイを退け、勝利を飾ったのだった。


 その戦いで瀬玲も激しく傷つき……和解したイ・ドゥール族に救われ、治療に専念する事となる。

 主治医であるイシュライトとの心の擦れ違いに惑いつつも……傷を癒した瀬玲は心新たに本部へと帰還するのだった。



第二十三節-----------------------------------


 第二十二節より続く後編。


 瀬玲がモンゴルで戦いを繰り広げている頃、埼玉北西部で新たな変容が発生し、魔者が突如街を襲撃した。

 急遽出動した心輝、レンネィ、アンディ、ナターシャの前に現れたのは、かつてレンネィと激戦を繰り広げた【クラカッゾ族】であった。


 激戦の末にクラカッゾ族の討伐に成功するも、レンネィは必死の重傷を負い……その命は風前の灯に。


 その時、失意の心輝が井出(いで) 辰夫(たつお)という謎の男を連れて来る。

 彼は瞬時にレンネィの体を再生し、窮地を救った。

 しかし延命の為に命力を使う事を禁じられ、それが元でレンネィは魔特隊を除隊させられる事となった。


 舞い戻った瀬玲の押しにより公開された勇の体の異変、レンネィの除隊と続く不幸に直面する魔特隊の面々。

 その時、アンディとナターシャは自分達の力の至らなさを悔い、勇に特訓を願い出る。

 それを受けた勇は究極の身体強化を以って二人と相対した。

 二人はそんな勇との決死の戦いで成長する力を見せ、その心をも成長させる事が出来たのだった。



第二十四節-----------------------------------


 福留は後に続くブラジル、アマゾンでの作戦に全員の投入を決めた。

 だが出発前日に茶奈がインフルエンザを発症し、欠員が出てしまう。

 急遽あずーを加えて魔特隊の面々はブラジルへと飛んだ。


 ブラジル、アマゾンで待つのは【オッファノ族】と呼ばれる種族。

 広域のアマゾンで、勇達は四分隊に分かれて行動を開始した。 

 しかしそこにはオッファノ族だけではなく、【ヘデーノ族】という種族が潜んでいた。

 その存在に気付いた福留達は彼等を追い詰めるよう作戦を進める。


 だがその作戦の裏を突かれ、勇が集中攻撃を受けてしまい、あずーが戦闘不能に陥ってしまう。


 福留が焦りを滲ませるが……事態は思わぬ収束を見せた。

 オッファノ族の長ウロンドがヘデーノ族を討ち取り、魔特隊へ投降したのだ。

 これによって突如戦いは終結、オッファノ族とブラジル政府は公約を交わし、全ては解決した。


 一足先に戻っていた勇は、気を失ったままのあずーを前に決意を固めていた。

 そして彼女が目を覚ました時……勇はあずーに交際を申し込むのだった。

 彼女の魔特隊脱退を引き換えに。



第二十五節-----------------------------------


 第二十六節まで続く前編。


 時期はクリスマス、勇は恋人となったあずーと共に都心に訪れていた。

 しかしそこで突如遭遇したのは……三剣魔の一人デュゼローであった。

 デュゼローは勇へ敵意を向け、魔剣の力であずーを操り殺させようとする。

 だが井出の助けによって窮地を脱した勇は、引き換えに傷を負った彼女を連れて逃げたのだった。


 その翌日、デュゼロー達が都庁を制圧した。

 世界へ向けて【救世】という団体を公表し、それと同時に秘匿されていたフララジカの真実、そしてその現象を止める方法を発表した。


 その方法とは……「人と互いに否定し合う事」。


 それだけではなく、彼等はそれと真逆の事を進める非公式団体の魔特隊を公表した。

 勇を主犯とし、世界を滅びに導く者達として。

 デュゼローが勇達を名指しし、都庁へ来るよう誘う。

 勇、茶奈、心輝、瀬玲はその誘いに乗り、都庁へ向かうのだった。


 勇達が居なくなった本部へ、突如魔者の集団が襲い掛かる。

 仲間達は応戦するも、窮地に追いやられてしまう。

 そんな時、彼等を救ったのは思いもよらぬ者達だった。

 イ・ドゥールの強者二人、カプロの師匠バノ、ジョゾウの里の仲間達。

 彼等の助けを得て、なんとか窮地を脱する事が出来たのだった。


 だが、ジョゾウの仲間達の死、アンディの負傷、アージの失踪……失うモノも少なくはなかった……。



第二十六節(第二部最終節)-----------------------------------


 第二十五節から続く後編。


 デュゼローに誘われ、勇達が都庁へ姿を現した。

 人々の罵声や嘲笑を受けながら、彼等は誘われるままに建物へ足を踏み入れる。

 直後、彼等の前に現れたのは、魔烈王ギューゼルを名乗る魔者だった。


 彼は勇一人だけを展望室へ送り、茶奈達の前に立ち塞がった。


 勇は一人、デュゼローと相対し……そして戦う。

 己の信念、信じる未来のために。

 茶奈達もまた、ギューゼルと戦う……勇を助ける為に。


 激しい戦いが繰り広げられ、茶奈達はやっとの事でギューゼルを退ける事に成功する。

 しかしその時……勇は知らされた事実を前に絶望していた。

 そんな彼の下へ、入院していたはずのあずーが姿を現す。

 勇を助ける為に馳せ参じた彼女はデュゼローと激しい戦いを繰り広げた。


 だが……あずーはデュゼローの凶刃の前に倒れ、その命を失う。

 勇もまた怒り猛るが、それが引き金となり……減衰させていた命力を全て失ってしまうのだった。


 その時、勇の体に異変が起きた。

 命力を失ったはずの体から光が迸り、光の剣を形成したのだ。

 その力は凄まじく、最強の一角であるはずのデュゼローを追い詰め……そして一閃の下に打ち倒す事に成功したのだった。


 だがその勝利は失意しか生まなかった。


 あずーの死、そしてデュゼローの知る世界を救う方法はわからないまま。

 多くの者を失い、世界を救う術を消し去った勇達は……もうどうする事も出来なかった……。




 そしてそれから二年……


 世界は激動を迎える事と成る。

 果たして勇達は……混迷する世界にどう立ち向かうのだろうか……。



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