ネコネコストーリー6
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そうして僕達は再び魔法のじゅうたんに乗った。じゅうたんは神殿に向かった。
「ねぇ、こんな物語を知っているかい?」
しばらくすると、ノエルドが語りだした。
「・・・・ある勇者の男はその戦いで死んだはずだった。
しかし、気がつくと別の惑星にたどり着いていたのだ。彼は地球で死んだ時の記憶を覚えていた状態でその惑星にたどり着いたのだ。
勇者を生き返らせたのは古代メソポタの神々だった。
勇者は、彼らが地球で『傷ついた者達を条件なしで保護する為の神殿』を建造する任務に失敗したことを知ってしまった。
しかし、神々と勇者はあきらめなかった。
古代の魔術を使い半人半霊となった勇者は、
古代メソポタの秘密結社に加わり、その仲間である守護騎士やワルキューレ達と共に再び
地球に向かうのだった」
僕は黙って聞いていた。そしてこう言った。
「どうして地球の人々は他人と争って傷ついてしまうのですか?」
「・・・・さぁね」彼女が答えた。
その後、僕達は長い間無言で空を飛んでいた。
魔法のじゅうたんの下では幻のような砂の世界が広がっている。
「ねぇ、私の紹介したミニストーリーどうだった?おもしろかったかい?続きもあるんだけど・・・・」しばらくすると彼女が言った。
僕達は空の高い所を飛んだ後、ナイトフォールド神殿に戻ってきた。
「さてと、着いたよ。うむ、私の魔法研究所のところまで歩いていこう」
そうして、僕と彼女は神殿に入った。
僕と彼女は神殿の中を歩いていく。
僕はその時見ていた現実が理解できずに進んでいた。僕はなぜこのような神殿にたどり着いたのかわからなかったのだ。
よくわからないけど、とりあえず神殿の中を進んだ。
そうして進んでいくと、最初に訪れた猫の石像と本棚がある休憩所のような場所に来たのだった。
するとそこには、あの時出会った白い猫の女の子が待っていた。
「お帰りなさいませ、お姉さま。
今日も手紙がたくさん届いてるです。
それと、いつもの紅茶の用意もあるですよ」と猫の女の子が言った。
「ありがとう、でもちょっと疲れたから休むよ」とノエルドが言った。
「使ってはいけない闇の魔法によって文明は何度も滅んでいる。
古代メソポタミアの神々は地球人とコミュニケーションをしようとしているが、普通の者達には聞こえないのだ」
ノエルドはそんな言葉をつぶやくと、奥の方にあるベッドに向かい、横になった。
「大丈夫かい・・・・?」と僕は言った。
「お姉さまは仕事が終わった後、疲れているのでベッドに横になるです。そっとしておくとよいです」と猫の女の子が言った。
「ん・・・・?そういえば君の名前はなんというのかな?」とノエルドが言った。
「僕はファルートです。よろしく」
「・・・・ほう、なるほどね。教えてくれてありがとう。
では私は休むとするよ。それじゃあね」そう言うと彼女は寝てしまった。
僕と白い猫の女の子は、カードゲームを始めた。
その時、僕達の周囲にとても怪しい魔力がただよっていた。
そのカードゲームは、普通のゲームじゃなかった。
信じられないかもしれないけど、それは、魔法が使えるカードゲームだった。
「お姉さまは疲れて寝てしまったみたいですね。あ・・・・私はお姉さまと君の召し使いですよ。クレアと呼んでくださいませ。なんでも望むことをどうぞ。お姉さまが起きるまで私が一緒にいてあげましょう。
カード占いはお好きですか?妖精達は私達と姿、文化がほとんど一緒です。
とくに恋愛をしたり、魔法を使ったりすることが好きみたいですよ。それから、私達に魔法のやり方とかも教えてくれるのです」
「あ・・・・やっぱりカードゲームのオカルトって本当だったんですか?魔界の者達が出現するとか・・・・」と僕は言った。
「えぇ、本当ですよ。ニャフフ、じゃぁ今夜は私と一緒に幻想の世界を旅しましょうか」
とクレアが答えた。
「え・・・・?そんなことができるのですか?」
「はい、可能ですよ。皆様が子供の頃よくあこがれていたあの世界です。『現実にそんなことある訳がない』それは違いますよ。妖精は皆様が見ることができないだけなのです」と彼女が答えた。
「うーむ、想像の世界って本当に存在するのかな。でも行ってみたいかも」
「ニャフフ、おすすめですよ。
あ、もちろんインチキじゃありませんからね」
「・・・・えーと、じゃあ行ってみたいです」
「ニャフフフフフ、決まりですね。
ニャフフ、それでは少々お待ちくださいね」
すると、彼女は宝箱の形をした箱を持ってきてくれた。そしてそこからカードセットを一つとりだした。
色々な神々や妖精が描かれたカード。彼女はカードをよくシャッフルし、その中から一枚の
カードを引いた。
そのカードに描かれていたのは、銀色の髪をした女の子だった。女の子は拳銃を持っていた。
その女の子が建物の上で拳銃を持って立っている絵画。遠くの方には砂漠地帯が広がっている。僕はその絵画がどのような意味を持つのかわからなかった。
「・・・・あっ‼べイルート族の銃使いのカードが出てきましたよ。しかも、女の子の銃使いです。
それでは、この世界とコンタクトしてみましょうか。ニャフフ、やり方は簡単ですよ。準備はよろしいですか?」
「・・・・はい、大丈夫です」
「ニャフフ、じゃぁ行きましょうか。それでは、まずカードを軽く触ってくださいませ」
そうして、僕はカードに手を近づけて軽く触った。
すると、彼女は片手をそっと僕の手に重ねた。
「ニャフフ、それでは次に目を閉じてくださいませ」
彼女にそのように言われたので、僕は目を閉じた。
「ニャフフ、それでは少しの間お待ちくださいませ」
そうして、7分くらいの間僕は目をつぶっていた。すると驚いたことに僕は意識を失ってしまったのだ。
それから10分くらいたった後、僕は目を覚ました。
そして・・・・・・すぐに気がついた。
なんと、僕は別の世界に来てしまったのだ。
信じられないかもしれないけど、その場所はとても大きくて高い搭の展望台のような場所だったのだ。
「あ・・・・起きたようですね。気分はいかがでしょうか?
ニャフフ、驚かしてしまってごめんなさい」
「あれ・・・・?ここはどこだい?こんな建物は見たことがないよ」
「ニャフフ、ここは惑星ミッチェル44ですよ。ファルート君は今、大砂漠に囲まれた修道院の中にいるのです。どうです?とても高い搭でしょう?」
「え・・・・?ここは地球じゃないのかい?」
「ニャフフフフ、はい、別の惑星ミッチェル44ですよ。この惑星は地球と違って、少し平和な星なのです」