水のエルフの里にて
水のエルフの里を初めて訪ねます。
大きな川の側に出来たエルフの里それが、水のエルフの里だった。
僕は、今水エルフの里の族長宅に居る。
目の前では、エルラさんとこの里の族長であるリアスさんが睨み合って
いる。修羅場だ・・。
(どうして・・こうなったんだろう?)
水のエルフの里に着く前の話・・
いきなりエルラさんにキスをされ戸惑う僕にエルラさんはただ微笑んだ。
「これで何も問題ありませんね」
頬を赤らめながらエルラさんが呟く。
(問題・・無いのか?)
「その・・恋人役として駆け落ちしたことにすれば良いと思いまして」
それはそれで新たな問題を起こすことになるのでは?
僕は、そう思いながらもエルラさんとキスしたことばかりが頭をよぎって
しまいまったく頭が考えられなくなってしまっていた。
(どうしよう?)
ただただ、こう思った。
そして、その流れのままに水のエルフの里に到着した。
里の入り口に立っていたリアスさんが手を繋いで歩いてくる僕とエルラさん
を見て一瞬だけ目を見開いたが、すぐに立ち直り僕に自己紹介をすると自分の
家まで案内して招き入れてくれた。
そして、家に入った途端リアスさんとエルラさんは睨み合い始めた。
そして今に至る。
僕は、後ろに控えてるトリティア達に、(何とかしてよ!)と目線を向けるが・・
「「ご自分の恋人問題はご自分でご解決ください」」
と言われてしまった。
正論だけどさ・・僕にこの修羅場を収めることが出来るとは到底思えないのだが
(どうする僕・・この二人を置いて・・嘘です睨まないでください)
さて・・何とかしよう!(出来るとは思えんが)
「あの・・二人共そろそろ」
僕が声をかけると、リアスさんが僕を睨みながら
「それで、エルラさんと駆け落ちしたというのは・・本当ですか?」
ある意味、想定内の質問ではあるな。
ここは、肯定しておこう。
「本当です!」
こうなったらこの設定で通してやる!
リアスさんは僕の返事を聞くと「そうですかそうですか」と言いながら
話を続けた。
「では、私とも駆け落ちしてください」
そう言って再びリアスさんは、エルラさんと睨み合いを再開した。
え・・何でそうなるの?
僕が、リアスさんにどういう事か聞こうとしたら・・
「最低でもお友達になってくれなきゃ、睨み合いをやめません!」
このようなトドメをリサスさんに刺された。
退かないねこの人も・・
さて・・どうする?
一瞬エルラさんを見る。エルラさんは、此方に全部話を任せるらしく
目を合わせてからすぐ空された。
わかりました。決めました。
「では、友達でいいですか?」
そう言うとリアスさんは、睨むのをやめて此方に笑顔を向けてくる。
「はい!」
そして、肯定の返事をしてくれる。
何かハメられた気分だな。
おそらく、この人は僕等がこの里に現れてからすでにこうなるように考えて
いたんだと思う。あの美しい笑顔はきっと計画成功の意味での笑顔だ。
その後、エルラさんも睨みをやめ僕の隣に戻ってくる。
「でも・・でも愛人でも妾でもOKですからね?」
前言撤回、リアスさんの本当の計画はやっぱこっちだった。
その後リアスさんに案内され里を回った。
川にある生簀や水田がいっぱいあった。
あと、里のエルフはやっぱり皆美形だった。
何故か負けた気がして、エルラさんの隣にずっとベッタリとくっ付いて
歩いていた。
(この二人もしかして・・本当に恋人同士になったの?)
リアスは案内している間ずっとそう疑問を持っていた。
そして、一泊だけして僕らは帰った。
エルラさんもハイ・エルフの里に帰っていった。
続く
次回:エルラさん仲間入りします?かも