それぞれの準備
主にエルフ側の準備です。
明日、水のエルフの里へ案内を誰かにしてもらえる事になった。
さて、準備するか。
と言っても何も準備する物は無い。あるとしたら、霊樹の実とかかな?
よし・・とりあえず準備しながら今日一日過ごそう。
その頃、水のエルフの里では・・
リアスとエリエーラが、族長のリアス宅で話し合っていた。
「え・・明日貴女があの土地の主を案内してくる?良いのお父さんに殺される
わよ・・冗談抜きでね」
リアスはエリエーラから、朗児に案内役を申し出たことを話していた。
リアスは、彼女の父親の性格からしてこれから彼女にある種の最悪事がおこる
予感を感じていた。
「それを言ったら、物々交換したり彼を招いたりしているリアスさんは・・」
エリエーラもリアスと自分が父に、酷いお仕置きをされている光景が浮かび
一瞬寒気がした。
「わ・・私は族長だから独自の権限で彼を招いたんで・・彼?
やっぱり男なの?あそこの主は・・そうなの」
リアスはエリエーラから、もたらされた新たな情報に微笑みを浮かべる。
「ええ。普通の人間の男でしたよ外見はね。珍しい黒髪でしたけど」
言いながら、エリエーラは自分が言った情報を黙ってメモしてるリアス
を半目で見ながら
「何を考えているんですかリアスさん?」
メモをしながらリアスは、その質問にすんなり答えた。
「いや、男なら私が寵愛を受けてこの里を守ろうかと・・ッハしまった
言ってしまった」
リアスは、わざとらしく口に手を当てる。
この人・・まだ何か企んでいるな・・とエリエーラは思った。
「あのね・・あっちから物々交換で貰った霊樹の実がね、とっても美味しくて
ね~魔力が濃くて、あの魔力量は魔力を感じやすい私達エルフにはある種の
その~ね~」
最後を微妙にはぐらかして、彼女はエリエーラにもその霊樹の実を少し
食べさせた。
瞬間、エリエーラの体に霊樹の実から大量の魔力が流れだしそれを吸収
したエリエーラは、余りの快感に体をクの字に曲げてしまう。
「ハァ・・ハァ・・なにこれ・・気持ちい・・」
それを見てリアスはニヤケル。
そして、自分が企んでいることの全容を明かす。
「でしょ。私達も最初はそうなったわぁ~慣れるともっと気持ちよくなるわよ」
何それ・・危なくない?・・エリエーラはそう思った。
「でね・・私はまだ未婚だし・・その実を食べて平然と生活しているあの土地の
主に女として興味が出たの、だから私を娶ってもらいたくてあの招待状を送った
のよ」
目をキラキラ輝かせながら彼女はそう言い放つ。
(リアスさん・・危なくなってますね・・関わるべきでは無かった?)
リアスはエリエーラの肩をガシッと掴みながらこう言い終えた。
「てことで、知った以上共犯として協力をお願いしますね」
ニコニコ笑顔で脅迫してくるリアスを見て彼女は・・
「・・はい」
了承して頷くことしか出来なかった。
続く
水エルフの里を訪ねます。