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何度も言うがライトルのSSなんだぜ!  作者: ビタミンA
ライトルSSゥウ!!!!
4/4

高橋 裕也の場合 その①

残念系中二病のお話


俺の名前は高橋 裕也


いや、これも所詮仮の名か…



俺の真の名は業炎哨戒(グレイズブレイズ)


ヴァルキリアス帝国の暗部

X機関の殺し屋だ


今は仕事で、聖戦というものに参加している


神々の闘争というわけだ


かつて神殺しと呼ばれた俺には楽な仕事だが、油断はならない

グルグンド帝国のエージェントが俺の邪魔をしてくるかもしれん

奴等の魔法は俺と相性が悪い

まともにやりあえば苦戦を強いられるだろう

だが、今は結界を張っている

見つかるのは当分後だろう


今回はそんな俺に弟子が出来た時の話をしようか




□■□■□■□




今日は本部への報告の日だ


聖戦の現状、次元の誤差の修正、パラレルワールドへの影響などの報告をする


「…報告は以上だ」


『了解した。引き続き頼むぞ』



△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


※『』内のセリフは高橋の妄想であり、健全な一般人には聞こえません


△▼△▼△▼△▼△▼△▼△



別次元に繋がっているらしい公衆電話の受話器を置き、歩き出す


これから、武器をとりに行く

機関からの新しい武器だそうだ


俺には虚栄の魔槍(ロンギヌス)さえあればいいのだが、魔力消費が少しばかり多い

機関からの武器は魔力を短時間で溜めることが出来るらしい

魔力を溜めるのは結構時間がかかるので、そういう武器は是非とも欲しい


スマホを取り出し、変な文字が書かれたシールを貼り、ある番号に電話をかける


スマホがあるなら公衆電話なんか使わずに最初からスマホ使えよ!と思うだろうが、高橋曰く、公衆電話しか別次元に繋がらないらしい


「俺だ、 業炎哨戒(グレイズブレイズ)だ 」


スマホを耳に当て話始める

当然どこにもかかっていない


『コードを』


「code:034-444」


『コード確認。どうした 業炎哨戒(グレイズブレイズ)


作者{なんなんだこの茶番…自分で書いてて訳がわからん}


「もう予定の場所に着いたのか?」


『もう少しだ。お前はどうなんだ?』


「俺ももうすぐ着く。エージェントにつけられたりしてないだろうな」


もうすぐ着くじゃなくて転移魔法使えばいいだろう!と思うだろうが、中二病は時間よりも設定とか雰囲気とかの方が大事なのだ


『結界を張っているから絶対安全だ。それより 業炎哨戒(グレイズブレイズ)。聞かれてないか? 』


架空の人物

名前をマイケルとしようか

マイケルは恐らく、盗聴を気にしてるのだろう

あ、実際にマイケルはいませんので気にしてるのは高橋ですね

中二病ってめんどくさいですね


「その点に関してはぬかりない。盗聴防止の札を貼っている」


さっき張り付けたシールは盗聴防止のシールだった


「しかし、油断はできない。……俺が行くまで死ぬなよ」


妙にしんみりとした雰囲気で言う

でもさっき、マイケルは結界を張っているから絶対安全だとか言ってなかったっけ?

結界張ってるのに死ぬなよって矛盾だよね

高橋は架空の人物、マイケルを、生かしたいのか、殺したいのか。どっちなのだろうか


『あぁ、お前もな』


そう言ってマイケルは電話を切った


「あいつが危ないな…少し急ぐか」


そう呟いて走り出す

結局ヤバイのかヤバくないのかすごく曖昧だ

恋は盲目というように、中二病も盲目なのだ

肝心なところが曖昧である


マイケルを救うために目的地へ走る高橋

この時点で本来の目的と変わっている


角を曲がり、路地裏に入る

目的地はいつもの灰色のホール

路地裏を通るのは明らかに遠回りだ

だが、

なんか、路地裏通ってゴミ箱とか飛び越えながら行くの若干かっこよくね?

ということで路地裏を駆け巡る高橋

でも路地裏は結構綺麗で、飛び越えたり、避けたりするものはない

すこしがっかりした中二病は、次の策に出る


路地裏を抜ける寸前で急に止まる


「誰d!!?」


後ろを振り向いたところで、誰かがぶつかった

本来なら後ろを振り向き「誰だ!」と叫んで誰もおらずに「フン…気のせいか」と入れる予定だったのだが

予想外の出来事に反応できず、2人もつれて倒れる


「痛…」


起き上がろうとするが、完全に上に乗られて動けない


誰だこいつ…

まさか、敵のエージェント!?

すぐさま虚栄の魔槍(ロンギヌス)を召喚しようとしたところで上に乗っているやつがバッと顔を上げる

女の子だった

赤髪のツインテールで瞳も真っ赤


「あんたが高橋ね」


なぜ、こいつが俺の本名を知(ry

じゃなくて、仮の名を知っている?


「なぜ、俺のことを知っている?」


「ビデオで見た」


「なんだと…てゆーかどいてくれ」


あぁごめんと、高橋から降りる女の子

女の子はゴスロリを着ていた


こいつ、本当に敵なのか?


わかってる方はわかってると思うが、彼女はレスクヴァ

雷神トールの側近であり、高橋の仲間である

決して敵のエージェントではない

そういえば高橋とレスクヴァは会ったことがないんだっけ


「私をあんたの弟子にして!」


レスクヴァは顔の前で両手を合わせて頭を下げる

あの時からまだ憧れていたようだ


「ほぉ…」


弟子という響きを気に入ったのか、まんざらでもない顔をしている高橋


「俺の弟子になりたいと、つまり俺を《師匠》として敬いたいと」


だいぶご満悦のようだ


「そうです!そして最後に師匠を超えたいんです!」


レスクヴァは自前のバットを構えつつ目を輝かせる


「ならば、この俺を納得させれば弟子として認めてやろう」


そう言いつつ、虚栄の魔槍(ロンギヌス)を召喚する高橋


なんだこいつら

ただの戦闘中毒のマジキチか


「覚悟はいいな?」


「もちろんよ!」


虚栄の魔槍(ロンギヌス)と真っ赤なバットがぶつかり合う




□■□■□■□




どれくらい時間がたっただろうか

本来の武器を手に入れるという目的も忘れ、戦いに没頭している高橋


金属と金属がぶつかり合う音のみが聞こえる路地裏


「なかなかやるじゃないか」


余裕の表情を浮かべつつ、レスクヴァを賞賛する高橋


「本気はこれからよ!」


同じく余裕でニヤリと笑うレスクヴァ


2人とも、戦いが楽しくて仕方ないようだ

路地裏はどんどん壊れ、廃れていく


レスクヴァがゴスロリの胸元から、もう一本のバットを取出す

色はもちろん返り血の赤

そのほとんどの血は、実の兄のものだろう


それよりも、どうやってバットを取り出したのだろうか

谷間とかあれば、四次元谷間的な感じで納得出来るんだが、絶壁しかないレスクヴァの胸元じゃ…

ここら辺でやめとかないと死んじゃう気がする


2本のバットを軽快に振り回すレスクヴァ

これを全て1本の虚栄の魔槍(ロンギヌス)で受け止める高橋


「惜しかったな、まだまだだが」


一瞬でレスクヴァの後ろに回り込み

虚栄の魔槍(ロンギヌス)をきように操って、2本のバットを弾き飛ばす


武器を無くし、ぺたんと座り込むレスクヴァ


その頭にポンと手を置く高橋


「弟子として認めてやろう。鍛錬に励め」


座ったままくるりと振り向くレスクヴァ

負けて悔しそうな顔をしているのかと思いきや


その目は野獣のようにギラつき、ニカァっと笑っていた


後ろからは見えなかった左手には、3本目の赤いバットが握られていた


「なっ!?」


すぐさま回避しようとしたが、時すでに遅く、バットが脇腹にめり込み、壁まで吹き飛ぶ


背中を強打し、体の自由がきかなくなる


目の前には勝ち誇って邪悪な笑みを浮かべたレスクヴァが立っていた


「惜しかったな、まだまだだが」


そう呟いてバットを振り上げる


とっさに反応して転移する


「なんだあいつ…」


あの鬼のような形相に身震いしながら、本来の目的地に向かって走り出す










目的地についてもマイケルの姿は無かった…


マ…マイケルウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!

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