解散での衆議院在職日数は最短の454日 「大義」はあるのか?
筆者:
いよいよ本日、26年1月23日に衆議院が解散され第51回衆議院選挙が1月27日公示2月8日投開票になることが決まりました。
衆議院の在職日数は解散での場合は歴代最短の454日になるようです。
今回は「大義」があるのかなど色々と解散について語っていこうと思います。
◇なぜ失職するのに「万歳」をするのか?
質問者:
「衆議院解散」で素朴に疑問に思っていることがあるんですけど、
どうして解散が決まったときに万歳してるんですか?
だって、衆議院の皆さんは失職しているのに万歳しているのは異常ですよ……。
それとも議員になられる方々は「M気質」の方が多かったりするんですか?
筆者:
中にはそのような奇妙な方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的にはMかSかの問題ではないようです(笑)。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2420426?display=1
こちらの記事などによりますと、「天皇陛下万歳」という意味で叫ばれた名残であるという説が最も有力であるとしています。
ただ、万歳をするタイミングが衆議院議長が解散を宣言するタイミングなので他にも「選挙への戦場に向かう勝鬨」「内閣への降伏」「やけっぱち」「景気づけ」など色々な説があるようですけどね。
慣習として残り続けているようです。
そのために「万歳」をやらない議員さんもいらっしゃるようです。
今回は急遽解散になったことで「万歳」をしなかった方が多かったみたいですね。
◇「不可思議な」タイミングでの解散
質問者:
何か特別な意味が分かっているわけでは無いのに続いている感じなんですね……。
そもそも「国民のために、働いて×5 まいります」とした高市さんが予算が年度内に決まるかどうかの段階で解散をするとは思いませんでしたね……。
筆者:
何せ国会運営としては今も衆議院は無所属の好意的な人数を含めると233人と過半数を超えている状況で、国民民主党も予算に協力的だったので参議院通過も問題無かったわけです。
信任を得ていないことが気がかりだったという発言をされていますが、それならば「勝利ライン」を自維で過半数という「現状維持」で「合格」すると言うところも謎とも言えます。
質問者:
筆者:
一方で参議院はどのみち多数派工作以外では過半数割れに関してはどうすることも出来ませんからね。
現状より減ることで「退陣」すらも高市氏はほのめかしたのでもはや解散はリスクしかない「不可思議なタイミング」とも言えるわけです。
質問者:
高市さんとしては「連立の枠組みが変わったことに関して洗礼を受けていないことが心残りだった」と言う趣旨のお話を解散について述べた時にされていましたが……。
筆者:
それが理由であったり「高い支持率のうちに」と言うのであれば予算の執行に影響が無いように年末解散・年始投票で良かったと思います。
国民側としても年末年始の時間に比較的余裕がある間に議員をじっくり見極めて投票できたのでプラスだったでしょう。「国民目線」であるならここしかないでしょう。
今の日程でも臨時予算があるから予算執行自体は大丈夫ではありますけど、他の法案審議がおざなりになってしまうでしょう。
また、一部で言われているような抜本的に予算を新しく「積極財政」に作り直すとも思えないです。
今の予算は去年の11月ぐらいから案をまとめていますので、それをやり直すとなればそれこそ官僚が過労死しますからね。
審議などで全く変わらないとは思わないですが基本路線は今のままの「これまでの自民党路線」で行くでしょう。
◇年末年始の「何か」が解散を決断させた
質問者:
筆者:
恐らくは25年12月25日の時点では解散するのはもっと先であることを想定していたと思います。
しかし、読売新聞報道がある前の年末年始の出来事の間に今後に支持率が低下する要因があったものだと思われます。
年末から何があったのか? 衆議院解散に関係しそうな大きなニュースを僕なりに時系列でまとめてみました。
25年12月25日 通常国会の開催を26年1月23日に召集することを決定。
25年12月29日 旧統一教会から自民党議員候補290人に支援したことが報道される。
25年1月2日 高市総理とトランプ大統領が電話会談
(翌日にアメリカがベネズエラのマドゥロ大統領を拘束する)
25年1月6日 中国から軍用転用が可能なレアアースの日本への輸出を白紙にする。
26年1月9日 読売新聞で衆議院解散の可能性が高いことが報道される。
(翌日総務省が2月上旬に各選挙管理委員会に選挙可能性が高いと通達がされる)
26年1月15日 立憲民主党と公明党が新党を立ち上げることを発表(後に中道改革連合と発表)
26年1月23日 通常国会冒頭で衆議院解散し、2月8日投開票が決まる。
こんな感じですね。
高市総理の胸の内は分からないですが、この中で支持率が長期的に下落する可能性が高いのは旧統一教会から支援を受けたという報道と中国のレアアースの日本への輸出を白紙にした件ですね。
これは間違いなくどちらも支持率にとってマイナス影響でしか無いですし、高市氏も関わっている案件ですからその影響を最小限にしたかったのではないかと考えています。
質問者:
ニュース報道である以外の要因かもしれませんけど、残り任期が2年9か月とまだまだある中で、色々とリスクを負ってまで通常国会の冒頭解散する必要性は無いですよね……。
筆者:
こればかりは高市総理の胸の内しか分からないことですが、何かしらの理由で「このタイミングが最善」と判断されたのは間違い事でしょう。
ただ、石破首相も総理就任の臨時国会冒頭解散をして大敗するなど政治家のセンスが国民の理解を伴うものではありません。
公明党の連立離脱と中道改革連合に立憲民主党と合流したという未知数な要因もあると思いますので今回の選挙の予測はかなり難しいと言えるでしょう。
僕は与党有利だと思っていますけど、断言はできません。現状安定政権に近いのに丁半博打をするようにも思えます。
◇今回の衆議院解散に「大義」はあるのか?
質問者:
このような「よく分からない」理由で今回衆議院解散をすることから、野党支持者を中心に「大義」が無いのではないかと言う指摘が多くありますがどう思われますか?
筆者:
ここまで散々「こけ降ろし」みたいに書いて来たので「無い」と即答しそうなイメージがあると思いますけど、
僕は「どの7条解散も大義は無いけどある」と言う見解です。
憲法7条とは内閣の助言と承認に基づく、「天皇の国事行為」として列挙されている一つが「衆議院解散」なのです。
そのために内閣総理大臣の事実上の「専権事項」とされています。
昭和35年最高裁の「苫米地事件」判決では、
衆議院解散は「極めて高度な政治性」を持つため裁判所は判断を下さない(統治行為論)としており、現状では「内閣が政治的責任を負う限り、いつでも解散できる」という解釈が通説となっています。
そのために「大義があるかないか」については法律論で語ることではなく、国民が解散をした与党や政権に対して投票行為で示す事だと僕は思っています。
※直接関係はありませんが緊急事態条項が創設されても同じ理論で裁判所が審査できない可能性が高いと僕は考えています。
質問者:
この「奇妙なタイミングの解散」を国民の皆さんがどう評価するかという事なんですね。
筆者:
もっとも、衆議院の解散を「内閣の権限」だと憲法で断言されているわけでは無いので「微妙なライン」共言えます。
そのために野党側は事実上の解散権の制限についての法案を提出しようと画策しています。
もっとも、与党側がわざわざ手足を縛ることは考えにくいので成立する可能性は極めて低いでしょう。
今の野党側勢力が将来的に政権交代した際に果たしてその法案を出せるかどうかが注目と言うところです。
◇「究極の選択」になりそうな本選挙
質問者:
野党の時は威勢が良いのに与党になると同じようなことをするのは本当に皮肉ですよね……。
筆者:
僕がこの解散で気になったのはタイミングもありますけど、
高市首相が解散の際の会見で「国論を二分する法律」 を行いたいとしながらも、その内容について触れなかったことです。
事実上の「白紙委任」を国民に要求した事に等しいことであり、これは非常に脅威であると言えます。
憲法改正、核兵器所持(非核三原則廃止)、スパイ防止法、SNS規制――この辺りが「二分する法律」候補として挙がっていますが、もしかするとこれらですら無いのかもしれません。
それを選挙で「争点化」しないのは本当に不気味であると言えます。
質問者:
確かに、今から選挙なのにどうして内容を言ってくれないんだろう……と言う感じはしますね……。
筆者:
過半数越えを維持した際に何をするのか……しかも今国会は高市首相自ら忙しい日程にしてしまうわけですから審議もロクにされないでしょうからね。与党案がそのまま通ることになります。
ただ、野党は野党で中道改革連合は中国のマークを模しつつ中国共産党から事実上「歓迎」されているような政党ですからね。
何をしでかすか分からない危なそうな高市首相に白紙委任するのか? それとも親中と宗教が見え隠れする中道に託すのか? の2択に見える様相と言う恐ろしい状況だと思います。
僕は「第三局」に投票することでどちらにも力を持たせないことが大事だと思います。
※どういう基準で選んだら良いのかについては1月27日の公示日にお伝えします。
質問者:
筆者さんが日本の政治家の質が低すぎるから変えるのには時間がかかる……と言うお話でしたが、まさしくそういう状況なんですね……。
筆者:
状況が酷いからと言って「政治に無関心」と言うのは一番いけないことだと思います。
何せ、「組織票が支配する」様相がより強固となり覆せなくなるからです。
また、松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助氏が言っていたように「国民の質(程度)」に応じた政治しかもちえないので、国民側の質を上げて「政治家を突き上げる」そういった姿勢が大事だと思っています。
質問者:
なるほど……。だから筆者さんはマメに政治的発信をされているんですね。
筆者:
政権交代そのものは起きなくとも、外国人問題やメガソーラーの問題を国民側がSNSなどで投げかけたことにより今、徐々にではありますけど厳しくしようという姿勢が出てきています。
これは国民側が動かなければ絶対に政治家は動かなかったことであり、声を上げ続ける必要があると思っています。




