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ユダヤの福音書2  作者: ユダ・カーナ
3/6

ユダヤの福音書 第十三章

神癒が民衆に伝わるエピソード。

13

1エルサレムに来て、イエスは弟子達と共にともかく歩いた。

2歩けば霊の成長、体の成長が止まる事はないし、思考もすこぶる回るからである。

3その時、弟子達の目をくぐる形で、ひとりの盲人がイエスの元に来て、ぶつかった。

4その人は目が見えないので、触覚を持って、イエス・キリストなる聖者に触れたかったのである。

5「盲者よ。あなたは健康体に強い興味を持っている。あなた自身は決して、その体になれない事を知っているのにだ。」

6「おお、主よ。失礼を承知の上で、あなたに触れたかったのです。あなたは十全でしょうから。」

7イエスはかぶりを振ってこう言った。

「いいえ、体が十全であっても、霊が十全でない場合もあります。あなたは霊が十全なだけでなく、霊の方面に洞察力(どうさつりょく)が鋭い様だ。」

8「ご冗談を。私は盲人です。洞察力等ある訳もありません。」

9イエスは改まってこう質問された。

「お聞きします。あなたはもし、健康体を得られるならば、右の道を選びますか。

10それとも、何も見たくない、盲人であった方が楽に暮らせると思って、左の道を選びますか。」

11その人は答えた。

「私としては当然、右を選びます。私が見えない事を私の代わりに私の親が目を(おお)う毎日でしたから。」

12「あなたの知性を信じて、私があなたを治します。」

13イエスはその人の閉ざされた目に触れ、「病魔と偏見は去れ。」と言われた。

14こう言われたのには訳があった。人々の中で暮らしているならば、偏見というものを浴びる機会があるだろう。先天性の病を持っている人には、病は深く深層意識にまで、浸透(しんとう)しているものである。

15病の完全快復(かんぜんかいふく)には、その意識までも砕かなければならない。そういうニュアンスも含めて、そう命じられたのである。

16その人の目が開け、霊の瞳は完全覚醒(かんぜんかくせい)した。

17目のある人は聞くが良い。第二の著者である瀧口 心一朗こそ、霊の完全覚醒者である。瞳が完全に開いていて、目を見開いている。

18モーセやここに言うイエス・キリストも霊の完全覚醒者であった。

19その人の目が開けたのを見て、別の者がその事を喧伝(けんでん)する。

「皆の者。良く聞け。イエス・キリストという名前で呼ばれるあの方は、この人の病を貧富の分け隔てなく、治してくださった。」

20「それだけでなく、先生は閉ざされた私の心をも開いてくださった。

21先生は私が忌避されるべき病にかかったのを度外視される程に私を愛してくださった。」

22民衆はこの事実を知って、大いに盛り上がった。

23この時になって初めて、イエスの悪霊追い出しや神癒の福音が民衆に伝えられたのである。

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