校長になれなかったから、異世界ではてっぺんを目指します
初めての小説投稿です。生暖かく見守って下さい。
不意に訪れた目眩。
それが私が感じた最後だった。
こんなにもあっけなく、何事もない日常の中で死んでしまうとは。
思えば中途半端な人生だった。
なんとなく大学に入り、何となく教員になり、気付けば教頭。
自分なりにやりがいを見つけ、校長へのキャリアアップの最中に、過労死で倒れてしまうとは。
いやはや、なんとも情けない死に様を晒してしまったものだ。涙が出らァ。
まぁ現代のブラック職業、教員としての仕事ぶりが、知らない間に体を蝕んでいたのだろう。
家庭を壊してまで打ち込んだのに、何も実らずに幕を閉じてしまった。
離婚前の妻は正しかったな。
あなたの働き方は緩やかな自殺行為だなんて、洒落たことを言ったもんだ。
大正解だよ。山田君、座布団持ってきて~。
さぁて、死後の世界がどんなものか、物見遊山を決め込みますか!
天国はあっちかな?
ひときわ明るく光る場所に、体が吸い寄せられるような奇妙な感覚の中、戸惑い半分、期待半分で進んでいくのだった。
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