第3話
第3話です!
少し短いですがご了承を……( ;´Д`)
是非お楽しみください!
皇太子妃になるための日々を、2年間過ごした。
もうすぐ、アルフレッドの18歳の誕生日。
原作では今日、王宮からお手紙が届くはずだ。
「おい、エレストレス!」
お父さまに呼ばれた。
「はい、お父さま、どうなされましたか?」
「きたぞ!王宮からの手紙だ!」
お父さまは嬉しそうだった。そりゃあそうだよね、娘が皇太子妃になれるっていうお知らせかもしれないんだもん。
でも私は知ってる、この手紙の内容は……
「誕生日パーティーのご招待……?」
そう。“誕生日パーティー”だ。別に、皇太子妃がエレストレスだと今の時点でアルフレッドが決めていたわけではない。パーティーで、いわゆる“一目惚れ”をするのだ。
「まあ、アルフレッド様のお誕生日をお祝いするパーティーがあるんですね!」
つまり、このパーティーに参加するとアルフレッドと求婚からの結婚という流れになるのだ……。
「あの……お父さま、私このパーティーに出席しなければいけませんか……?」
私にはあまりこのパーティーにいい印象はないのだ。
『コツ、と、エレストレスが足を踏み入れた瞬間、周囲の騒めきは消え、視線は少女ただ1人に向けられた』
という文が原作にあったから、好奇の目にわざわざさらされにいきたいとは思わない。
「なにっ?駄目だ、我が家は貴族家だぞ、招待されたならおもむかねばならん。」
将来の旦那様になるかもしれない人の誕生日パーティーだもんね。仕方ないかぁ……。
「……何か心配なことでもあるのか?」
お父さまが目を覗き込んでくれる。なんだかんだ言って、私のことを心配してくれてるんだなって心が温かくなった。こんなお父さまに心配かけてちゃ駄目だよね。
「いいえ、何も。少し緊張するだけですわ。」
「大丈夫、お前はこの王国1可愛いからな!」
……親バカっぽいのがたまにキズね。
招待状へのお返事を送った数日後、王宮から侍女が派遣された。
「初めてお目にかかります、ソルトでございます!」
ソルトと名乗った侍女は、明るくて朗らかで気が利いて、さすが王宮から直々に派遣されてきただけあって、すごい腕前の持ち主だった。
「さあさあ、お嬢様!パーティーに来ていくドレスを選びましょう!」
テキパキテキパキ、着せられてる私もびっくりするくらいの速さで私を着飾っていく。
「さぁ、できましたよ。」
鏡に映った私は、自分自身で見惚れちゃうほど綺麗だった。
「すごい……。」
「そうでしょうそうでしょう!さすがお嬢様、美しすぎですっ!」
「そんな、褒めすぎよ?恥ずかしいわ。」
ソルトのはしゃぎっぷりは凄かった。この子は、仕事はできるけど感情も豊かなんだな、なんて思いながら会話をしていた。
「褒めすぎなんかじゃありませんよ。お嬢様は、社交界でもすっごい噂の美少女なんですよっ!」
「ぇ、美少女?私が??」
「そうですよ!今度のパーティーでは、全員の視線をくぎずけですね!」
視線をくぎずけ……。まさか、原作に書いてあったあの文章、好奇の視線じゃなくてエレストレスが可愛かったからなのかな?
そうなら、パーティーをそんなに怖がらなくてもいいのかもしれない。
そう考えたら、パーティーが楽しみになってきた。だって、2年ぶりにレイスフィールドにもあえるんだもん!
「ありがとう、ソルト!パーティー当日もよろしくね。」
「もちろんです!お嬢様。」
そしていよいよパーティー当日、ソルトにしっかり着飾ってもらって、準備は万端!
いざ、王宮へー。
いかがでしたか?
第4話は5月16日の土曜日に更新予定です!
楽しみにしていただけたらすっごく嬉しいです!