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~出逢いの夜~
またあらぬ方向に走ってしまった。
静かな夜だった、仕事帰り車の通りも殆ど無く少し寒くなってきた季節。
お店も殆ど閉まり街の明かりも所々の街灯だけで、そんな中一人トボトボと歩き、自分のアパートを目指す僕。
森山 清 二十五歳
途中でコンビニで買ったパンを食べながら黙々と家路を目指していた。ふと反対車線の街灯に目がいき、
そこで彼女を見つけた。
スポットライトのように照らされた彼女はどこか神秘的で美しく、そんな彼女が
「男なんてなんぼのもんじゃい!!」
街灯をゲシゲシ蹴りながら叫んでいた。
出逢いでした。