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シーフな魔術師  作者: 極楽とんぼ
卒業後6年目
782/1298

782 星暦557年 赤の月 1日 更に方向転換(7)

「コルセットって後ろからグイって手で撫でつけるような感じに動かして肉を胸の辺に寄せて擬装するのが重要なんだってさ。

拘束用結界の中に手を突っ込むなんて出来ないから、この際胸の見た目に関しては幻影魔術で誤魔化すのってどうかな?」

開発品の問題点とか解決策について話し合う朝食後のお茶の時間で昨日シェイラに教わった知識を披露した。


「あぁ~。

そっか、そこが違っていたんだね。

子供の頃に見た母上がドレスアップする光景でもそんな感じだったと思う。

でも、幻影魔術だと動いた時の揺れ具合とかが上手く復元できないから駄目じゃない?

踊っているのに全然動かないバストって不気味だよ?」

シャルロがパンっと手を叩いて応じた。


なるほど。

貴族のお坊ちゃまだと幼児の時代に母親がコルセットを締められている光景を見たことがあるのか。


結婚したんだからケレナがやっている光景も見ていそうなものだが、着飾っている所を見せるのは嫌がるのかな?

シェイラも意外と朝の準備の光景を見られるのを嫌がるんだよなぁ。

起きて寝ぼけ眼の状態を見ているんだから、どうでも良いんじゃないかと思うんだけど女性的には何か問題があるらしい。


「確かに幻影魔術だと術を行使した状態で静止しているから、体の動きに合わせて移動はしても腕を動かした際に自然な動きを再現するのは魔術回路では難しいな」

アレクがシャルロのダメ出しに合意した。


そっか。

一応魔術学院で一般教養でダンスも習ったが、基本的に踊ったりしないから至近距離で踊った際に女性の胸がどう動くかなんて知らなかった。確かに男の胸の筋肉は腕に連動して動くんだから、女性の胸の上の肉の塊も腕と連動して動かないと不自然なんだろうな。


「結界を背中部分から展開するって言うのも難しいし・・・展開した結界の内側に手を突っ込むのも無理だよねぇ。

だとしたら、何か無理やり周囲から熱を奪う魔術回路でも探す?」

シャルロが首を傾げながら提案した。


奥さんの希望だからか、諦めるという選択肢は無いみたいだ。

汗位、別にどうでも良いじゃないかと言う気もするんだけどな。

冬場なんだ。

暑くなったらベランダに出て涼めばあっという間に体が冷えて汗も引くと思うんだが。


「熱を奪う前に、結界を直接肌に展開するのではなく肌着の上から展開する形にして、肌着の下に手を突っ込んで必要な寄せ調整をする形にしたらどうだ?」

アレクが提案した。


「ちょっと試してみるか」

適当なシャツを切り裂いて服巻っぽい形にし、その上にコルセット用に調整した結界を展開させる形で試作品を縫い付けてみることにする。


「あ、そう言えばウエスト部分でくびれて尻までのラインを綺麗に見せる角度調整も必要だって言っていたぜ。

下から一直線に胸に向かって膨らむ形じゃあ駄目なんだと」

思い出したもう一つの問題点も言っておく。

下辺を上辺よりも狭い形に結界の形を展開させるのは可能だが、流石に真ん中を括れさせるというのは難しい気がするけど。


元々の体形に縊れがあるならそれに添わせれば何とかなるかも知れないが、コルセットって明らかに元の体形を修正して見せているよな?


「・・・肌着に縫い付ける形にして、2部に分けた結界にした方が良いかも知れないな」

手許の試作品を手で曲げてみて暫し考え込んでいたアレクが提案した。


「そうだね~。

その方が無難そうだけど・・・なんかどんどん話が複雑になってくるねぇ」

ため息を吐きながらシャルロがもう一つ結界用の素材を集め始めた。


「魔術回路は同じのを使って、展開先だけ2つにする形にしたらまだマシなんじゃないか?

腰と胸とが同じ締め方で大丈夫なのかは知らんが」

共通の魔術回路を使ったら結界が展開する際の力の掛かり方が同じになる筈だから、結界の幅が違うと力がどうかかるかは微調整が必要かな?


確かにどんどん使い勝手が面倒になりそうな気はしないでもない。


取り敢えず、ウエストで括れを付けたコルセット型拘束結界を展開してみる。

一応心眼サイトで見ると結界の形は括れを作っているが、これで胸元を盛れるかは不明だなぁ。


「一応手は差し込めるが、実際に肉を寄せられるかは女性の身体を使って試してみないと分からないな。

ケレナに試してもらおうか」

アレクが提案する。

流石にパディン夫人に協力を頼むのは微妙だからなぁ。


「まあ試してもらうけど、ケレナってそれ程胸を盛ることに拘りは無かったから、侍女の人も苦しくない様にラインを適度に整えるのを重視しているって話なんだよね。

母上に、そこら辺にこだわりのある親類がいないか聞いた方が良いかも?」

シャルロが提案した。


「そうだな。

ケレナ用にはこれで冷却機能を付けたので汗を抑えられるかを確認してもらおう。

少なくともそれでケレナの要望は叶うんじゃないか?

ついでに売り出すかどうかを調べるためにシャルロの母親の所で色々実験してもらって何か改善点があるかとか、これが商品として欲しいかどうか調べて貰おうぜ」

コルセットが無いとふしだら認定を受ける、そしてドレスだと胸元や背中で汗をかくというのがケレナの苦情だったのだ。


コルセットもどきな魔具で胴体を冷やせればケレナの要望は叶うと期待したい。

ついでにシャルロの母親とかが満足する程度の効果もあれば万々歳、駄目でもまあ構わんだろ。


どうせ女性用品は美顔器で儲かる筈なのだ。

無理に頑張って売り上げを増やす必要は無い。

美に対する一部女性陣の果てしない情熱に付き合って開発し続けるのは御免だ。


美容系はいくらでも要請が来そうだからどっかで打ち切らないとウィルがキレちゃいそうw

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ……………コレこそ「女性魔術師の研究会」という名目を魔術院に作ってもらって、原案提供という形で売上の一部を貰って、後はお任せしたほうが良いんと思うんだ(苦笑)。 …………そしてウィル…
[一言] >どっかで打ち切らないとウィルがキレちゃいそうw でも美容系って一番金が循環すするので上手くヒットを出せればボロ儲けなんですよねぇ 軍に関わりたくなかったら一番関わっとくべきジャンルかもしれ…
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