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シーフな魔術師  作者: 極楽とんぼ
卒業後5年目
708/1299

708 星暦556年 緑の月 30日 久しぶりに船探し(20)

アレクの次兄視点です。

>>>サイド セビウス・シェフィート


『海底に500年ほど前に沈んだらしい神殿をみつけた』

沈没船探しにファーグ沖へ出ていた弟から通信用魔具で連絡を受けて、思わず爆笑した。


最近ちょっと退屈していたから、また沈没船探しでもしたらどうかとそそのかしたのは自分だが・・・まさか沈んだ神殿を見つけるとは。


あいつらの運ってちょっとおかしくないか???

それとも水精霊の加護があると色々と都合がいい様に精霊が情報提供してくれるのかね?

シェフィート商会が商売で船も使うことを考えると、絶対にシャルロ君もウィル君も怒らせない方が良さそうだ。


「沈んだ神殿って・・・神の怒りにでも触れたのか??」

元々、神殿や高位貴族の屋敷などは基本的に地盤の良い場所を選んで建築されるのだ。

町全体が大洪水なり噴火なりにでも襲われない限り、ちょっとやそっとの天災でも無事に済むことが多い。


ファーグの方の地形では大洪水で沈むような街は無かったはずだが。

『沖合の島にあった海神の神殿が、神の寵愛・・・か関心が薄れたせい海面下で流れている海流に島を支える地盤を削られて、嵐で海が荒れた時にぽっきり折れて沈んだらしい。

どうも神殿長が神殿の財宝をネコババしていたようなんだが、それなりに貴金属や陶磁器系の物が残っているから、持って帰るから箱と緩衝材と新型の台車とを至急準備して欲しい。

12の刻(14時頃)前後に王都へ着くと思う』

通信用魔具からアレクの声が流れてくる。


ふむ。

500年前と言えば、神殿が芸術家の後援に資金を大量に提供して色々な絵画や彫刻が作られた時期でもあったな。



神様を蔑ろにして金儲けに走った結果の資金で美術が発展したが、代わりに神の怒り(というか無関心)を買ったか。


そう考えると、神殿の方針転換の起点となった歴史的意義の大きな神殿なのかも知れないな。

神殿の宝物も期待が出来そうだ。

「遺跡として調べさせなくて良いのか?」


ウィル君なんて、考古学者と付き合っているのだ。

何も知らせずに売ったりしたら恨まれないか?

売る手配を終えてから横槍を入れられるのは避けたいのだが。


『取り敢えず、中の物を持ちだしている数日間は現場でシェイラとヴァルージャの遺跡発掘現場監督のツァレス・メンダラスが調査するのに協力する。

流石に海底ではシャルロかウィルが居なければ調査どころか物の持ち出しすら出来ないから、それ以上は難しいし。

後は持ってきた物を王都で歴史学会の人間が調べるのを許可するという話になっている。

オークションにそのまま出した場合の見積価格と、学者にウンチクを付けて貰って売り出して吊り上がった値段の差額の3割を払うという事になったから、契約書も準備しておいてくれないか?』


なるほど。

どうやらシェイラ・オスレイダが既に話を付けたようだな。

現実的でどちらにも益がある話になりそうだ。


オークションに参加する暇人コレクターにしたって、単なる古い貴金属を『古いから』という理由だけで買うよりも、歴史的背景とか重要性を知って買う方がもっと金を出す気になるだろうし。


「分かった。

契約書は3日後までに準備させておく。

箱はどの程度必要だ?」


『・・・本店の第2倉庫分ぐらいかな?』

おいおい。

随分と沢山なお宝を見つけたようだ。


「それを3人で運ぶなんて大変じゃないか?

人夫を寄越そうか?」

それなりに信頼出来る人間を送り込み、王都に着いた段階でしっかり身体検査をすれば盗難も最小限に抑えられるだろう。


『いや、数日時間を掛ける程度なのが丁度いいから、大丈夫だと思う。

あの新しい台車型魔具があればそれ程肉体的に辛くは無いと思うし』

どうやら弟たちは箱詰め段階も楽しむつもりのようだ。


まあ、確かに宝物を一つ一つ手に取って眺めるのも楽しいからな。


「分かった。

じゃあ、箱を集めておくよ。

ちなみに、今はどこに居るんだ?」


『ファーグを出たところだよ』

笑いを含んだ答えが返って来た。


マジか。

ファーグから王都まで、3刻(4時間)前後で着くなんて。

精霊って本当に何でもありだな。

商売にもっと利用したら無敵だろうに。

まあ、金に強く拘るような人間は精霊に好かれないのだろうが。


競争相手にならないことを感謝しておこう。


ちなみに精霊に探す場所の相談はしていません。

3人組の誰かがやたらと運が良いだけですw

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― 新着の感想 ―
[一言] 純粋にダイスがクリットしただけかよ!(爆笑中) しかし、後世の影響を考えると…………………そろそろ平賀源内先生は超えそうだなぁ。(乾いた笑い)
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