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シーフな魔術師  作者: 極楽とんぼ
卒業後5年目
681/1298

681 星暦556年 緑の月 5日 人(+盗品)探し(5)

「隠された通信用魔具の発見に対する成功報酬ってないんですかね?」

西棟の1階を見て回ったところで昼時になったので、ウォレン爺とシャルロ及び学院長と一緒に昼食を食べることになった。


昼食の後は学院長は足止めの結界をシャルロに任せて魔術学園の方に戻るらしいが、昼食は折角だから王宮の食堂から提供された物を食べることになったのだ。


「ほう?

盗聴されているのか?

あれらに効果的に対処するために探知用魔具を秘匿している筈だったのに」

朝っぱらから予定を全部キャンセルして呼び出されてちょっと機嫌が悪かったのか、学院長がチクりとジジイに言った。


まあ、学院長としてはあれを使って地方での魔術師の卵探しをやりたがっていたんだから、それを我慢しているのにちゃんと効果的に使えないというのは業腹なんだろうな。


「探知用魔具の存在を秘匿しようと思ったら、そこら辺の兵に大々的に全部屋を調べさせるわけにはいかんのじゃ。

限られた人員で、重要な個所を確認するので精一杯じゃから下っ端文官のいる部屋なんぞ調べる暇はない。

だが、どんな部屋にまで仕掛けられているのかを知るのにはいい機会じゃ。

ウィル、このまま見つけたのをこちらに記録しておいてくれ。

見つけた通信用魔具1つにつき銀貨5枚(3万円)追加で払おう」

俺の報告をメモしていた紙の束をこちらによこしながらジジイが言った。


ほほう。

報酬無しだったら通信用魔具の報告はやめようと思っていたのに気が付いたな?

一々メモ書きするのを待っているだけでも時間の無駄だし、頼まれてもいない報酬無しのサービスをやってやるほど親切じゃないのを分かっているようだ。


「了解」

紙束とペンを受け取ってポケットに入れながら頷く。


「この探索ってあとどのくらいかかりそうなの?」

シャルロがパンにジャムを塗りながら聞いてきた。


朝食ならまだしも、昼食のパンにジャムは要らなくないか???

確かに流石王宮の物だけあって艶々と美味そうなのは認めるが。


「襲撃者がどこに隠れているか、及び魔術回路を別に隠すかにもよるな。

西棟にいるんだったら今日中に終わるかも知れないし、最後に調べる棟まで逃げ続けられたら3日ぐらいかかるんじゃないか?」

さっさと見つかったら解放されるんで、俺としても襲撃者が西棟にいると期待したいところだが・・・西棟だけでも隠し廊下が2か所もあるのが視えているので、他の棟に移って隠れているんだろうなぁ。


学院長の結界は地下まで伸びているので敷地の外へ繋がる隠し通路も封鎖しているが、敷地内の移動までは流石に止めていない。

だから襲撃者がどれだけ隠し通路の情報を持っているかは知らないが、建物の中移動しまくられる可能性は高いだろう。


「ふむ。

隠れている人間だけを探すのだったらもっと早く出来るのか?

王宮から人を出すのは大体終わったと報告を受けているのじゃが」

ウォレン爺が聞いてきた。


「建物の中に人がいない筈なんだったら、仮死状態にでもなっているんじゃない限り階段で上から下まで移動するだけで確認できますよ」

王宮そのものが広いから、上下に動くだけでも全部の棟を確認するのに1~2刻は掛かるだろうが。


「よし。

まずは襲撃犯を先に探そう。

魔術回路を隠さずに身に着けている可能性もゼロでは無い」

爺が食べ終わった皿を脇に避けながら言った。


食べるの早いな!!

シャルロなんてまだ半分も食べ終わっていないのに。


「お!

早く帰れそうでありがたい」


「いや、この際隠されている通信用魔具を全部見つけてしまいたいから、暗号用魔術回路を襲撃者が持っていようがいまいが、全ての部屋を確認してくれ」

喜んだ俺にウォレン爺があっさり言い放った。


あらま。

「じゃが、襲撃者と暗号用魔術回路が見つかったらシャルロは帰って良いぞ。

役人たちも仕事に戻れて喜ぶじゃろうし」


がっかりした俺の顔を見てにやりと笑いながら、シャルロに爺が言った。

おい。

不公平だぞ~!


残業確定なウィル君w

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― 新着の感想 ―
[一言] ……………………ウォレン翁は身内に甘いというか、ウィルはもうちょっとせびっていいと思うのよ。 まあ、金を受け取りすぎると金銭感覚が破壊されるので、今ぐらいの報酬が個人的にはベストなんですが。…
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