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シーフな魔術師  作者: 極楽とんぼ
卒業後4年目
606/1298

606 星暦555年 橙の月 2日 忠誠心?(7)

「ふうん、東大陸まで調べに行くんだ?

良いわよ、解呪するところを見ても。

勿論、あっちで何か分かったらこちらにも情報や対処方法をちゃんと売ってくれるのよね?」

赤に連れられて来た娼婦ハーロットギルドの隔離所にいた女は、あっさり解呪の場面を見せてくれることに合意した。


情報収集ならお手の物な娼婦ハーロットギルドでも、流石に即座に東大陸まで行って未知な魔具による精神汚染の対処方法を探してくるのは難しいらしい。


なんと言っても一気に転移門で移動するなら金が掛かるし、船で行くなら時間が掛かるからな。


俺のことはどこまで分かっているのか知らんが・・・下手をしたらこれからは娼婦ハーロットギルドからも依頼が来たりするんだろうか?


幸い、裏ギルドってお互いに貸し借りを作ったらかなり厳密にそこら辺を管理する。

盗賊シーフギルドの紐付きな俺には話があまり来ないことを期待しておこう。


ということで何やら奥の部屋に案内されたら、命の神殿の服を着た神官の前に4人の女性と男が一人ほど、連れてこられてきた所だった。


そう言えば娼婦ハーロットギルドって命の神殿と仲が良いんだっけ?

盗賊シーフギルドは長の友人関係もあってか闇の神を頼ることが多い。今回もあそこの神官に頼んで精神汚染に掛かった人間を探しているんだろう。


・・・考えてみたら、東大陸のあの街では神殿って見た記憶が無いが、あちらはどうなってるんだ?

顔役の一人であるゼブが助けにならなかったら神殿に行こうかと考えていたんだが。


まあ、ゼブは有能そうだったから、なんらかの手助けはしてくれるだろう。

金を出せば。


そんな事を考えていたら神官が何やら祈りを始めたので、慌てて5人を心眼サイトで視たところ、やはり盗賊シーフギルドで見た連中と同じ様なちょっと微妙な色合いがある。


こちらも濃さにも個人差があるので、急いで左から順に濃さをメモしていく。

時間経過か性格が濃さに影響があるのか、また濃さによって行動への影響度も違うのか、この際ついでに確認しておきたい。


「そう言えば、この植え付けられた忠誠心って行動への影響度に違いはあるのか?」

それなりに解呪には手間が掛かるのか、祈りが中々終わらないので低い声で赤に尋ねる。


「一人、行動が異常になってきていたのがいたんで悪魔憑きかと神殿で見てもらったら精神汚染と分かって、解呪して貰ってから話を聞いたらどうもかなり初期に魔具を使われたらしくてな。

本人も思い返してみたら魔具っぽい物を繰り返し使われたと言っていた。

多分、時間経過で術が弱まるが、繰り返し使うと汚染度が高まって狂信的になり、行動が周囲から違和感を持たれる可能性が高い様だ。

とは言え、そいつは色々とギルドの情報を統括している立場にあったから、情報を吸い取るついでに術を掛け直して強化しようとして失敗しただけなのかも知れないが。

放置したら自然解呪されるのかは他の人間で確認中だ」


ふむ。

術を強くかけすぎると狂信的になって知り合いから違和感を持たれるようになるのか。


暗殺とかならまだしも、裏ギルドから情報収集しようと考えるんだったら一度限りではなく継続的に情報を集めようとするだろう。

そうなると精神汚染の影響が弱まってきたらかけ直すのかね?


精神汚染の影響の弱まりがどうわかるのか不明だが。

もしかして、対価を求め始めたり、値上げ交渉を始めたら弱まっている見なされるとか?


「この魔具を使っている東大陸の人間を一人も捕まえられていないのか?

どう考えても一人の人間がやっているだけとは思えないが」

これだけの人数に魔具を使おうと思ったら、対象相手に会うだけでも時間が足りなくなりそうだ。


術を掛け、命令を出し、その結果集まった情報を回収。

それなりの人数にやっているとしたら時間管理が大変そうだ。


「精神汚染されて命じられて動いていたアファル王国の人間しかまだ裏ギルドでは確保できてないんだ」

なるほど。

忠誠心(?)とやらを植え付けられて、言われたとおりに行動しているだけの使い走りを捕まえても、情報はあまり得られないのだろう。


東大陸の人間となると肌の色も多少違うから、目について比較的簡単に確保できるだろうと思っていたのだが、それは向うも考えているのか。


かなり大掛かりな企みのようだが・・・。

一体誰(もしくはどの組織?)が糸を引いているのやら。


「ちなみに、ザルガ共和国とかでこの魔具に関する情報は得られなかったのか?

あそこは昔から東大陸と交易をしてきたんだ。

もっと早い段階で痛い目にあっていそうだが」

もしくはそれを内部闘争に使っていたり、外部との取引に使ったりしていても不思議は無い。


「そちらはまだ調査中だ」

一応調査はしているのか。


う〜ん。

下手をしたら、東大陸から帰ってきたら既にザルガ共和国から解決策を入手済みなんてことになっているかもな。


まあ、経費は確実に払うと言われているから良いんだけど。

問題が起きて可能な限りに手を打つと、最初に解決策見つけた人以外は『ご苦労様。でも、こないだ誰それがその答えは持って来てくれていたから成功ボーナスは無しね』なんて事になりかねないですね。


そうなると成功ボーナスの為にお互い足を引っ張り合いそうw

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― 新着の感想 ―
[一言] 追記代わりですが、金一封が野口先生なのは警察官で、民間人は5万ほどらしいですが………警視総監賞でもそれなので、下は「電車賃とちょっと豪華な昼食と相殺」なのは確定ですねぇ。 …………そう考え…
[一言] まあ、我が国では「警視総監賞の金一封が野口先生」ですし、署長賞は「一番高い硬貨」なので、どの世界でも表の成功報酬も似たりよったりでしょうからねぇ。<後は付加価値が付けられない王家からの下賜品…
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