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参:そうして私は考えた(2)

「……それだけ、ですか」


思わず、口をついて、そう言ってしまっていた。

私は社の手入れをしていただけだ。

霊感などというものとは無縁だし、物に力を宿すような能力があるとは思えない。

物に戦う力を宿す、というのは、そういったものが必要となるのではないのか?


「必要なのは意志の力です。思いの強さと言い換えても構いません」


と言われたのだが。


正直に答えよう。

神社が無くなり、確かに困惑した。

が、どうしても元に戻したい、是が非でも取り返さねばならない、という思いは、私にはない。

いや、むしろ……。


自分の思いを明確な言葉にする前に、私は心に蓋をした。


こんな私よりも、社のことにもっと心を注いできた人が、他にいるはずだ。

まあ、もしここで断れば私は――この誰もいない、時間の止まった世界に一人、永遠に取り残されるかもしれないのだが。



その事とは別に、わずかに気がかりと言うか、引っかかる事があった…。


「この社にあった剣から禍気を取り除いたとして、ですね。

そうした場合、この社はもとに戻るのですか…?」


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