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記憶屋  作者: 百舌鳥屋
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記憶の売買

そんなに遠くない未来。人々は欲しいものは金を出せば簡単に買う事ができるようになり、貧しい者は需要さえあれば簡単に何でも売る事ができるようになった


その一つが記憶になる。


今まで、バーチャリティな体験はカメラ撮影や特殊効果によって作られた映像を見ることによって擬似体験する事は可能であるが、あくまでも作り物…現実の体験とは比べ物にならないくらいチープなものになる。


しかし、記憶は別だ。記憶は作られた映像ではなく本人自身の目というカメラを通して作られた映像でリアリティに溢れている。


例えば、超売れっ子のアイドルとのデートや恋人気分に浸れるのも経験者の記憶として自身の記憶にインストールする事で作られた記憶ではなく、本人が経験した記憶として定着する。


一方では犯罪にまつわる記憶が人気を博している。なぜなら、犯罪を犯せば捕まるのは当然だ。しかし、記憶を通して人を殺めたり、虐げたりする事は罪にはならない。


こういった記憶の売買が違法ドラックよりも、VRの擬似体験を遥かに超える需要が増えた。


しかし、人々は嘘偽りのないリアリティの記憶によって、記憶の主の人格と同化してしまう事で、他人の記憶と自身の記憶が区別できずに犯罪を犯す者も増えた。一方、特別な犯罪に関わる様な記憶は高値で売り買いされるため、貧しい者の貧困ビジネス化をしてしまい、犯罪を犯す者も激増した。

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