7、 交友と紛失
ちょっと期間が開きすぎましたがもっと投稿頻度あげれるよう頑張ります。
チャールトンの自己紹介に他の4人も反応するかと思っていたが、反応したのは俺だけだった。
メガネの少年は本を読みながら片手でフォークを持ち口に運ぶ。赤毛の少女は相変わらずの怖い目付きでちまちまとテーブルのうえにあったパンを食べていた。
他の2人はと言うと、片方は長い金髪、整った顔立ちの少年で足を組みながら椅子に腰掛け目を閉じてじっとしている。もう片方は美しい容姿に艶のある黒い長髪の少女でナイフとフォークを巧みに扱いながら食事を取っていた。
見事なまでにチャールトンの自己紹介を4人ともスルーしていた。
「……」
チャールトンが少し気まずそうにしていたのですかさず俺も自己紹介をすることにした。
「俺はアラン・ウェイド、7年間よろしく」
「おう!よろしくな!」
チャールトンは反応してくれたが他の4人は相変わらず無視をしていた。
「なぁあんたはなんて言うんだ?」
痺れを切らしたチャールトンは隣に座っている黒髪の少女に話しかける。
「あら、私に話しかけているの?」
少女はナイフとフォークを置き、口元をナプキンで口を拭く。
「交友関係を築く予定のない者に名を語るつもりはありませんわ」
少し嫌な笑みを浮かべながらチャールトンに告げると、食事を終えたのかナプキンを軽く叩き左側に置いた。その後席を立ちどこかへ歩いていった。
え〜……
「……なぁお前は?」
チャールトンは諦めず金髪の少年へと話しかける。
「気安く俺に話しかけるな」
そうつげると少年も立ち上がりその場を去った
……
チャールトンは負けじと他の2人に話しかけようとするが、メガネの少年も赤毛の少女もそうそうに食事を切りあげその場を去った。
気まずくなってしまった俺とチャールトンは世間話でもしながら食事を済ませ、各々の部屋へと向かった。
寮は校舎とは別に湖の上に7つ浮かんでいる建物にある。それぞれ1学年ずつに別れており、向かう際は校舎から伸びる木製の橋を渡る。
未だに湖の水位は上昇しているらしく7つの寮は魔法で作られた浮島に立てられているらしい。
寮は3階建てであり1階は食堂、2階は男子寮、3階は女子寮となっている。原則男子は3階に上がるのは禁止だ。
2人1部屋でドアに名前が書いてある。
'アルフレッド・マクミラン'
'アラン・ウェイド'
「アルフレッド・マクミラン……話の通じるやつならいいんだけどな〜」
アルバートと言い昼間の4人と言い話を聞かない者ばかり、多少気が滅入ってしまう。
ドアを開けると部屋は2人で暮らすのには十分な広さでバルコニーまであり外がよくみわたせる。
部屋の両端にベッドが置かれておりその横に各々の机と椅子、そしてクローゼットが置かれている。
相部屋の生徒はまだ来ていないらしく左手に荷物だけが置かれている。俺の荷物は右手に置かれていた。
早速荷物を整理するとしよう。
「服はクローゼットにおいて……教科書類は……ん?……」
体から冷や汗が止まらなくなる……
「……」
無言で荷物を全て並べる。
「ない……」
ない……
あの本が……ない
一方その頃、アルバートは
「ない……枕が……ない……」
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