23、負傷者
ぽっと出のキャラ作ってもうた〜
地下への階段は至る所にある。
地図にも記されており、また迷子にならないよう1番近いところから降りてみることにした。
地下は意外と学校の内装と変わらず所々にランプがありあかりも確保されている。
「魔物と出くわしたらどうしよう…」
そう、俺は相手に危害を加える魔法を使えない。
原因はこの石の杖だ。
本来、杖と魔法使いは、杖からの忠誠心と、魔法使いからの信頼で成り立っている。
魔法使いはお店で杖を買い、杖は今後一生使える主人を選ぶ。
当然忠誠心が強ければ強いほど、使い勝手がよく、魔力効率や呪文の強さに直結する。
杖の持ち主が殺された時、杖の忠誠心は殺した物へ移る。
しかしこれは極端な例だ、杖を奪われたり、有利な状況で敗北したりしても忠誠心が移ることがある。
この杖を手にした時、俺は呪われた。
たまに言うことを聞かないし、危害を加える目的で魔法を使えない。
当然ながら忠誠心の欠けらも無い。
なら別の杖を使えばいいのではないか。
当然の疑問である。
しかしここに呪いが関係してくる。
なんとこの呪い、この杖以外の杖が使えなくなるのである。
何度も解呪を試みたが、本の呪いのようにこれもまた解く手段がない。
お手上げである。
色々と考えながら足を進める。
すると遠くてでうつ伏せ倒れている女子生徒を見つけた。
「大丈夫ですか!?」
急いで近ずき体を仰向けにさせると、彼女には右肩から左脇腹までにかけて大きな引っ掻き傷があった。
急いで回復魔法をかける。
「うっ」
どうやらまだ意識があるようだが、傷がかなり深い。
これくらいなら何とかなるか?
「にっ…にっ」
「無理しないでください、もうすぐで大方傷口を塞げますから」
「逃げ…なさい…アイツが…アイツが来る」
「アイツ?」
そういうと彼女は気を失ってしまった。
ある程度傷を治したがこのままこの場所に置いていくのは危険だ。幸いまだ入口からそんなに離れたところではなかったので階段まで背負って安全な所に寝かせた。
杖を地面に向け呪文を唱える。
「'癒しのつる'」
すると小さな芽が出てきてみるみると成長していき、葉をつけたつるが彼女の体に巻き付く。
癒しのつるは使用者が対象から離れても長期的に傷を癒すことの出来る魔法、葉から滴る液体が体を癒してくれる。
「これで大丈夫だろ、問題はアルフレッド達だな…」
そう言ってアランは再び地下へと向かうのだった。
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