21、カトラー・ヒューストン
忘れてたわけじゃないんですよ……はい、ちょくちょく修正してるんですけど大まかな流れは変わっていないのでわざわざ読み直さなくても大丈夫です!
「へぇ〜アランくんもBクラスなんだ、僕も同じだよ。改めてだけどよろしくね」
たわいもない話をしながら目的地へと向かう。
「ついた、ここが図書室だね」
「助かったよシェリル」
「じゃあ僕は職員室に行くから、また今度ね」
「ああ、またな」
シェリルと別れ目的の図書室へと入る。
図書室は特に目立つような所はないがとにかく広く、その分、本も沢山貯蔵されていた。これは期待できるというもの。
古代文字のコーナーはどこか探していると、机に腰掛けて何冊か本を積み重ね、分厚い本を読んでいる男子生徒を見つけた。
入学式の時に隣にいたメガネの少年だ。
ずっと本読んでるなあの子
そんなことを思いながら彼が机に重ねていた本が古代文字についての本であることに気づく。
おっどこにあるか聞いてみるか、無視されそうだけど…こっちが折れたらダメだよな。
「すまない、古代文字についての本を探しているんだけどどこのコーナーにあるか教えてくれないかな?」
メガネの少年は一瞬俺の方を見るとすぐに本に目線をもどし、指を指す。
「そこの棚だ」
「助かるよ」
なんだか変な話し方をしてしまった…それにしても初めて声聞いたな。
少年の元を離れようとした瞬間、ふとどんな内容の本を読んでいるのか気になり目線を向ける。
どうやら古代文字で書かれた歴史書のようだ。
教えてもらった棚から気になる本を何冊か手に取り、メガネの少年の目の前へと座る。
当時使われていた文法や暗号などについて書かれている本で類似点やヒントになりそうなものを探す。
あれから数時間ほどたっただろうか、無言の時間が続いていた状況に変化をもたらすように、窓から差し込む光がオレンジ色になってきた頃、メガネの少年が目線を本に向けたまま声をかけてきた。
「そんなに古代文字の本を読んで何を調べてるんだ?」
まさか声を掛けてくるとは思わなかったので少し反応が遅れてしまった。
「あっああ、実は最近、気になる文献を見つけてな、暗号ばかりで読めないからヒントが無いかな〜っと」
「そうか」
そして再び無言の時間が始まる。
え?終わり?それだけ?会話終了?ちょっと声をかけられて嬉しかったのに…今度はこちらから聞くべきか。
「そういう君はなにをしらべてるんだ?」
メガネの少年は少し間を置いてから答えた。
「君と似たようなものだ、気になる文言を見つけたからそれについて調べてる」
「へ〜ちなみにどんな文言なんだ?」
すると少年は初めて目線を上げ答える。
「'七王'」
あ〜なるほどね〜
「七王?」
会話を続けるために聞き返す。
「千年前の文献によく出てくる言葉だ。何を指しているのか有名な歴史学者ですら分かっていない、カークランド七不思議のひとつだ。学校の図書室に答えがあるとは思っていないが考察するための材料にはなる」
「ふーん、あっそろそろ夕食の時間だ一緒に戻らないか?」
「そうだな」
「俺はアラン・ウェイド、アランでいい、よろしくな」
「カトラー・ヒューストンだ、好きに呼んでくれ」
こうして素っ気ないメガネの少年の名前を聞き出すことが出来た。
しかし驚いた、七王ねぇ…
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