20、 シェリル・ミュラー
わーいヒロイン1号だ〜作中最も不遇キャラになる予定だよ(*^^*)
クラス分けの後、アルフレッドたちと別れ俺は図書室に向かった。が、当然場所がわかるはずもなく案の定迷子になってしまった。
事前に生徒には学校の地図が配られており、当然アランもそれを見ながら移動していたのだが、湖の浸水から逃れるため、継ぎ足し工事を繰り返しているからなのかとても複雑な構造をしている。実際毎年10人ほど行方不明になったりするらしい。
「えぇ〜っと〜?大講堂がここだから……今は……どこだ?」
地図を指でなぞりながら迷わないよう動いたつもりだったが一向に辿り着かず、気づけば1時間ほど経過していた。
「はぁ〜自分が方向音痴なの忘れてた……お前が恋しいよ」
アランは胸元から身につけていた血のように赤い宝石のペンダントを眺める
「そこの君!」
感傷に浸っていると後ろから声をかけられ、ペンダントをしまい振り返る。
「君も1年生だよね?実は地図を持ってくるの忘れちゃって職員室の場所ってわかるかな?」
そこには薄い灰色のふんわりとしたショートボブで身長はアランと同じくらい、可愛さを残しながらもボーイッシュという言葉が似合う生徒がたっていた。
「残念ながら俺も迷子だ」
そう言うとアランは地図をヒラヒラと揺らす
「あちゃ〜やっぱりこうも広いと迷子になっちゃうよね〜、これも何かの縁だ、僕はシェリル・ミュラー よろしくね」
微笑む姿はまさに王子様といった雰囲気で多少クラっときてしまう。
「アラン・ウェイドだ、よろしくな」
軽く握手を交わす2人
「Mr.ウェイドはどこへ行こうとしてたんだい?」
「アランでいいぞ、図書室に行こうとしてたんだが、地図を見てても迷子に…」
「なら僕もシェリルでいいよ、ちょっと地図見せてくれないかな?」
「ほい、多分今はこの辺だと思うだけどな」
地図を渡すとシェリルは現在地を探していく
「なるほど、今はここだね」
シェリルは指を指す、そこはアランが認識していた場所の真逆の方向だった。
「まっ真逆……」
アランは地面に倒れ込み明らかに落ち込む。
「迷子になった僕が言えたことじゃないけど、アラン君って方向音痴?」
「グハッ」
自覚していても実際に言われるとかなりショックを受ける。
シェリルは落ち込んでいるアランを見てくすくすと笑っていた。
「せっかくだし図書室まで一緒に行こうよ、職員室も近くにあるし、それにアラン君だけだとまた迷子になりそうだからね」
「……お願いします」
こうしてアランはシェリルに導かれながら図書室に向かうことになった、がアランは少し引っかかるものを感じた。
ミュラー……まさかな……
現実だとミュラーって多い苗字らしいんですけど、この世界では少ないということでお願いします
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