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15、 戦闘

今の状況をまとめてみよう。アルバートは無事枕を見つけることが出き、ガラス板も無事発見した。そして俺はアルバート達のガラス板を見た記憶を消し、懐にある薬の入った瓶と入れ替えようとした。が、何故か呪文は効かず、反動で杖を弾かれてしまった。


そして不審に思ったアルバートとアルフレッドが俺に杖を向ける。これだけならまだ何とかできた。

しかしながらタイミング悪くマテウスが来てしまった。



「仲間割れかな?」


マテウスが杖を向けながら階段を降りてくる。


アルバートとアルフレッドは俺に向けていた杖をマテウスに向ける。


「なるほど、確かに君たちの個人を特定できるような情報が頭に入ってこないよ。その仮面のせいかな?でも分かるよ、3人のうち2人は朝の少年2人だろ?アルバート・クランドール君とアラン・ウェイド君だ。」


「あっちゃーバレてますやん?」


「どうやって忍び込んだのか、何故忍び込んできたのか……そこの本の入ったガラス板のためかな?さぁ朝も言ったが、それをこちらに渡してもらおう、手荒な真似は好きじゃないんだよ」


朝と同じような状況、違う点でいえば、ルーカスがいないこと、こちらにアルフレッドがいること、そしてマテウスが杖をこちらに向けていることだろう。


「それ大事なものなのか?」


「あぁ」


「なら後でちゃんと説明してもらうで?」


「後でちゃんと説明する、だがら今は作戦通りに行こう」


アランが先程弾かれた杖へと手を向けると、引き寄せられるかのように杖が手元に飛んでくる。


そしてアルバートは右へ、アルフレッドは左へと移動しマテウスを囲うような形をとる。


「ほう?」


そして2人はそれぞれ連続で魔法を放つ。

アルバートは手のひらサイズ程の火球を周囲に発生させ打ち出し、続いてアルフレッドは先のとがった氷をアルバートのように打ち出す。


マテウスはそれは難なく弾いてみせるが、攻撃を止めることは無い。


格上の魔法使い相手に勝つ方法、それは至ってシンプル、物量である。攻撃は最大の防御というように、相手に攻撃の隙を与えない。そしていつか生まれる隙を狙い勝つ。これが格上の魔法使いに為に最も使われた方法だ。


マテウスも反撃を挟むが俺が遠隔で防御をはり、2人を守る。


「なるほど、シンプルだけどなかなかいい作戦だ。それならこんなのはどうかな?」


マテウスは自分を守りながら杖を縦に振る。

すると地面から黒い液体のようなものが現れ、段々と大きくなり、人型になっていく。それが2体。


「"液体の影"、簡単な分身だよ」


2体の"液体の影"はそれぞれアルバートたちの攻撃を防ぎ、1体1の構図が出来上がる。

完全に数の有利を潰されてしまった。


何が簡単な分身だ、一体一体が杖を有しており、それぞれ魔法を使う、並列思考の出来る分身、恐ろしく高度な魔法だ。


「さて大人しくしてもらおうかな?」


そう言うとマテウスはアランに向かって稲妻を放つ。


アランは杖を頭上で一回転させそのまま振り下ろす。

すると鏡のように当たりを反射する液体がアランの体を覆い、マテウスの呪文が相殺された。


「"鏡面の波"」


「ほう?」


"鏡面の波"は生み出された水面に写るありとあらゆる魔法が"鏡面の波"の行使者が行使可能、またはその魔法に込められた魔力量を本人が上回っていれば、写った魔法に込められた半分の魔力を消費することで完全に相殺することが出来る防御呪文。


しかしマテウスは攻撃を続けた。


まずいな……防御は出来るが……俺には致命的な弱点がある。


〜回想〜


「ホンマにその作戦大丈夫なん?」


「何を言う、数多くの偉大な魔法使いたちがこれに敗れてるんだぞ?」


「ん〜でもな〜」


「それに俺は'相手に危害を与える目的'で魔法を使えない」


「は?」


「どういう事だ?」


「そのままの意味だ、原因はハッキリしてるんだが現状どうにも出来ん、だから攻撃は2人に頼んだ」


〜 〜 〜


頼みの綱のアルバート達が魔力切れをするにはまだ早いはずが何故か攻撃が緩んできた。

その隙を見逃さなかった"液体の影"は反撃に出る。失神呪文を連続で打ち始めたのだ。実はアルバートやアルフレッド達には既に"鏡面の波"をはっているので何とか防いでいる。


(おかしい、魔力の消費量が激しい)


マテウスは時を見計らって、強く踏み込む。

すると地面が割れ、足場が大きくもりあがる。


「なっ!?」


体制の崩れた拍子に"鏡面の波"が解け、その隙にマテウスは呪文を放ち、アランは吹き飛ばされてしまった。

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