12、 結界
今更なんですけど、アラン、アルバート、アルフレッドってトリプルAですね……まったく意図してなかったw
寮長のおばさんから夕食と風呂の説明を受けなんやかんやで12時を超えたあたり。アルバートが部屋に入ってきた。
「きたな」
「なぁアランくん、この仮面ちょっと小さいんやけど」
「伸ばせばいいだろ」
「伸ばす言うたって…」
アルフレッドは疑問を抱きながらも仮面の端を持って引っ張る
「うわっほんとに伸びた…」
「よし2人とも仮面つけたな、今から飛ぶぞ、俺の肩を持て」
2人はアランの肩に手を置く。
「よし、行くぞ!」
…………
「……」
「……」
「……」
何故か何も起こらなかった。
「ん?」
「えぇーと、アランくん?」
「……結界…か」
アルバートが呟く。
「それだわ……」
朝、学校まで飛んだ時、俺はちょうどスミス先生がいた辺りまで飛ぶつもりでいた。しかし何故か途中の道へと飛んでしまった。それは恐らく学校に結界がはってあるからだ。外部からの侵入や学校からの脱走など対策するのは当たり前のこと。また頭から抜けていた。明らかに注意力が低下している。早く本を取り戻さなければ……
「仕方ない、通路まで行くか」
「行くかって周り湖やで?どうやって行くつもりなん?見つかったらやばいやろ」
そう、寮は巨大な湖に浮いた島、唯一の道は直接学校へと繋がっている橋のみ、寮から湖のほとりまでかなりの距離がある。
「2人とも飛行魔法は使えるか?」
「無理だな」
「空中歩行なら出来るで、2歩だけ」
「はぁ〜、座標入れ替えするか……」
「座標入れ替え?」
「アルバート、この石、湖のほとりまで投げれるか?」
そういうとアランは手のひらに収まるほどの石を取り出した。
アルバートは石を受け取ると身体強化の魔法を使い、石を投げ、見事に湖のほとりに落とした。
「今から座標入れ替えの魔法陣書くからちょっと待っといてくれ」
アランはチョークを取りだし床に円を書き出す。
「えぇーと確か、こんな感じに……」
10分後
「やっと出来た、よし、これでさっき投げた石とこの魔法陣の上にあるものの位置を入れ替えれる」
「ほへ〜そんなことでんねや」
「ほら、2人とも陣の上に立て」
3人は魔法陣の上に立つ。
「今度こそ行くぞ!」
すると魔法陣から紫色の光が現れたのもつかの間、3人の姿は消え床には石が転がった。
バシャンッ
「うわっ!なんで!」
アランとアルバートは辺へと移ることが出来たが何故かアルフレッドはスレスレで湖に落ちた。
「スレスレだったもんな、石」
「すまん」
アルフレッドはびしょびしょになりながら上がってきて不満を漏らす。
「なんでぼくだけ……」
「よし遅くなったが行くか」
「あぁ」
そういうと3人は結界の外、転移で飛んできた場所まで移動した。
道中、アルフレッドは杖を取りだし、服を乾かしながらしばらく悪態をついていた。
アルフレッド君の杖は杉の木で作られた木目の粗いデザインです
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