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ようこそ【新世界】へ!  作者: 神ノ狼/真神(シンノロウ/マカミ)
第1章
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第五節半 「勇者の訓練」

第五節の勇真が負けた後のお話です。

「わかった。では、来い!」

「あっ、その前に1時間かけなくてもシリウスさんを倒せば終わるんだよね?」

「そうだな。レイが俺を倒せれば終わりだな。でも、それは無理だな」

「へぇ~、言うね? それじゃあ……一撃で仕留めるッ!」


 そう言い放ち、抜刀状態で構える。だが、動かない。


「来ないのか? なら、俺から行かせてもらうッ!」


 シリウスは一直線に澪へ近づく。


十六夜流抜刀術三ノ型いざよいりゅうばっとうじゅつさんのかた羅刹らせつッ!」


 刀をシリウスへ向けて振り下ろす。


「その程度で……なッ!?」


 シリウスは剣で受け流して攻撃を当てるつもりだったのだろう。だが、それはできなかった。なぜなら澪の攻撃が()()()()()()()()()のだ。シリウスは咄嗟に背後へ飛ぶ。


「今のは危なかった……さっきの威勢は伊達じゃなかったか」

「当てたのになぁ……まぁいっか、それじゃあどんどん行くよ!」


 そう言って次は納刀状態、いわゆる居合の構えで突っ込む。


「さぁ、来い!」

十六夜流納刀術一ノ型いざよいりゅうのうとうじゅついちのかた韋駄天いだてん!」


 今度は連撃を繰り出す。


「さっきのようには……チッ、逆か!」


 シリウスはさっきのような重い一撃を警戒していた。故に軽い攻撃が連続で来ると思わず、どっしりと構えすぎていた。だが、守りの態勢だったために全てを防いだ。


「嘘……これもだめなんて……」

「どうした? 万策尽きたか?」

「ま、まだまだッ!」


 その後、シリウスと澪は何度も何度もぶつかりあった。猛烈な攻防だった。何も知らない人が見たら本格的な戦いに見えただろう。しかし、これは訓練だ。それだけで1時間たち、結果的に敗北となった。


「負けちゃった……。」

「ドンマイ、澪ちゃん。次こそ勝てるよ!」

「凄かったと思うぞ? 澪の攻撃。俺ならすぐにやられてるわ」

「うぅ……でもなぁー……。うん、別にいいか」


 澪は負けたのが2度目だったのが悔しかった。だが――


「レイ……俺はカタナを使った相手と戦うのは初めてだが、中々だったぞ?」

「おかげで負けたのは2度目ですよーだ。まぁでも強さも2番目だね」


 惚れることはなかった。いや、惚れるほどではなかったのだ。


「ほう、2番目か。1番目の奴とはどうだったんだ?」

「ん? あいつとは一方的に負けたよ? 一度も攻撃が当たらなかったの」

「な!? 一度も当たらなかったのか!?」

「うん、一度もね。それに、防御も回避もできなかったし」

「……そんな相手がいるのか」

「うふふ~。私が自慢する人だからね~」


 そう言ってると厳しい視線が澪へ飛んでくる。


「……もうこの話は終わり! 次はどっちがやるの?」

「おぉ、そうだった。どちらでもいいぞ? 俺はまだまだ戦えるからな」

「じゃあ、私がやります。少しでも戦えるように、直仁君の役に立てるように」

「いいだろう。使う武器はロッドでいいんだな?」

「はい、魔術もちょっとなら使えるようになりましたから」


 穂乃香は勇真が戦ってる間、近くにいた魔術師の人に教えて貰いながら練習していた。


「もう使えるようになったのか。凄いな。名前は?」

「穂乃香です」

「ホノカか。では、すぐに始めよう」

「はい!」




 その後、勝也も戦った。しかし、結果は全員の負け。

 穂乃香は使える魔法を駆使して戦った。相手を翻弄しつつ攻撃を当てる戦略だったのだ。だが、シリウスはそれらを回避して1時間経過し、敗北となった。

 勝也は盾で正確に防ぎながら戦うはずだった。だが、その正確さ故に反撃を行うことができずに敗北した。


「これで全員、1度はやったな? まだやりたい奴はいるか?」

「「「「いや、いいです……」」」」

「そうか、今日はこれで解散だ。ゆっくり休むといい」


 これで最初の訓練は終わった。確かな経験と成長を感じながら。





 女子の二人はその場から動かずゆっくりと体を休ませていた。


「全員負けちゃったねー。勝機はあると思ったんだけどなぁ……」

「仕方ないよ澪ちゃん。私もぜんぜん当てられなかったし……」

「そうだ、穂乃香。魔法教えてよー。私も使ってみたい!」

「魔法じゃないよ、魔術だよ?」

「いいじゃん別にー。それでどうなの? 教えてくれる?」

「いいよ。私たちで魔術を覚えて直仁君をびっくりさせようよ!」

「ふふふ、いいねぇ! 二人で頑張ろう!」


 彼女たちが目標に向かって切磋琢磨するのはまた別のお話。

 ちょっと尺の都合により穂乃香と勝也はカットします。前編、後編とやればよかったんでしょうけど、そうすると後編が短すぎたのでやめました。


 8、9割会話文ですね……地文が考えられない(大問題


 第六節はまだわからないです。近々投稿する予定、とだけ。

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