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ようこそ【新世界】へ!  作者: 神ノ狼/真神(シンノロウ/マカミ)
第1章
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第五節 「禁術と勇者達」

 お待たせしました!

 ようやく書くことができました。進んだかと言われれば自分にはわかりません。進んだつもりで書きました。

「なんでこんなところにあるんだ? ……まぁいっか、片付けたら読むつもりだったし」


 確かに拾った。それで机の上に置いた。本が崩れ落ちたとしても落ちるような場所には置いていなかったはず。……考えても仕方ないから読むことにする。何の本なんだろうか?


「えーっと……『コレハ【クサリ】。【クウカン】ト【ソウゾウ】ノチカラナリ』……なんだこれ?」


 鎖? 空間と創造の力? わけがわからん。……まぁ読み進めてみるか。


「……『【クサリ】ハ、セメニモマモリニモナル。【ソウゾウ】デ、ケイジョウヲカエルコトガデキル』……ふむ」


 攻めにも守りにもなる……か。そういやゲームに鎖が武器のキャラがいたな。


「コノチカラヲドウツカウカハ、シヨウシャシダイ。コレデショホノキンジュツ、【クサリ】ノセツメイヲオエル』……ん? んん!? 初歩の禁術!?」


 これ禁書だったのか!? でもアリシアは――


「実は大図書館には禁術が記され、書いた本人以外は読めない“禁書”があるという噂がありますよ。」


 そうだよな! 書いた本人以外は読め――まさか俺が書いたのか!? いや、そんなわけがない。それじゃあなんで――


≪スキル 【禁書解読】(Z)、【禁術会得】(Z)、【禁術使用】(Z)、を覚えました≫


「なんでやねん」


 思わず関西弁でツッコミ。なんだよ、このアナウンス。もうこの世界わかんねぇわ。ていうか、禁書の解読をやっちゃったのか……。アリシアに伝えるべきか……?

 直仁はまだ気付いていなかった。禁書を読んでいたとき、一度も【言語理解】が反応していなかったことに……。





 直仁が禁術の解読を行っている頃、勇者達は訓練を受けていた。


「ハァッ!」

「ユウマ! まだ太刀筋が甘いぞ! もう少し肩の力を抜け!」

「はぁ……はぁ……はい!」


 1時間も続くシリウスと勇真の打ち合い。最初はシリウスが押されていたが、1時間も経つと勇真が圧倒的に押されていた。


「くっ……。参りました……」

「よし、勇真はそのまま休憩だ。治癒師は回復を頼む」

「お疲れ様。勇真君」

「勇真もまだまだね!」

「よくやったほうじゃねぇか?」

「うむ。最初はさすが勇者、というほどだった。でも力の配分がダメだな。戦い慣れてないからというのもあるが」


 訓練は1人1時間かけることはあらかじめ伝えていた。しかし、勇真は全力を出しすぎたことで時間が経つごとに体力を失い、弱っていたのだ。


「はぁ……はぁ……力の配分……か……」

「こら、疲れてるんだからあまり喋るんじゃないの」

「そうだ。今は体を休ませることに集中しろ。それ以外に力を使うな」


 勇真はコクリと頷き、そのまま仮眠に入った。


「さて、次は誰がやるんだ? 誰でもいいぞ」

「じゃあ私! 勇真は負けちゃったけど、私なら勝てる気がする!」

「ほう、いいだろう。 武器はカタナでいいのか? 剣とか槍とかあるが――」

「私はこれがいい! 一番しっくりくるし!」

「わかった。では、来い!」


 こうして一人ずつ日が暮れるまで訓練が続いて行った。結果は誰も勝つことができなかった。だが、勇者達は確実に成長していた。





「さぁ準備は整った。人間の王国を潰してこい!」


 “ソレ”は再び、高らかに吼えた。


「行け! 大魔王様のために!」


 そして、魔法陣に包まれ“ソレ”は消えた。


「クックックッ……本当に鎖から解放されたと思っているのでしょうね? 鎖が幻術とは知らずに……。 本当に哀れですねぇ!」


 そう言って、男は地下室を後にした。





「ふぅ、今日も何もなさそうだな?」

「おい、しっかり見張りしろよ。もしものことがあったらどうすんだよ」


 今は夜。何人もの騎士が城壁の上にいた。そのうちの二人が喋っていた。


「もしものこと? んなもんねぇって。そんなことはこの近くに転移しねぇ限り無理だっての。それより勇者様が召喚されたって本当か?」

「話を変えるなよ……まぁいい。本当らしいぞ? 騎士長が国王様に呼ばれて、勇者様を連れて訓練場に行くのを見たからな」

「へぇ。可愛い子いるかな? もしいたらお近づきに――」

「お前にはもう恋人いるだろうが……騎士長に伝えるぞ」

「う、嘘だよ! 冗談だ! 勇者様に手を出したら謹慎処分だからな。それにあいつを一人にするわけにはいかないからな!」

「それでいい。さっさと見張りに――」

「ん? いきなりどうし――」


 この二人、いや、それどころか見張りをしている半数以上の騎士が見ただろう。遥か向こうに見える化け物の姿を――

 主人公の直仁君が最初の禁術を覚えましたね! 鎖……どんな感じなんでしょうか。それは第六節までのお楽しみ……。(←章になってたので節に修正しました。)

 それはさておき、鎖が武器のキャラ。これは某格闘ゲームのハ○マをイメージで考えました。分かる人には分かるんじゃないですか?(ちなみに自分はセ○カ使いです)


 次でようやく戦闘パートが始まる予定です。構成を考えるためにまた少々期間が空くかもしれないので、第五節半を挟みたいと思います。それまでお待ちください。


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