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ようこそ【新世界】へ!  作者: 神ノ狼/真神(シンノロウ/マカミ)
第1章
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第四節 「世界の本と名無しの本」

世界観解説回です。


追記 魔法→魔術 へ修正、国の数を5→6 へ修正しました。

 俺は今、本の中にいる。そう聞いただけでは訳が分からないだろう。でも、本当に本の中にいる。というか埋もれている。さっきまでこの世界について書かれた数々の本を読んでいただけなのに。どうしてこうなった?





 時は戻って、街中。俺は王女の案内で大図書館へ向っていた。一体何冊あるか気になる


「アリシア様、その大図書館はどのくらい本があるのですか?」


 はっきり言って、俺にとってそこが一番重要だったりする。もちろん調べ物も重要だが。


「ふふっ、アリシアと呼び捨てで構いませんよ? あと敬語もやめてください、堅苦しいのは苦手ですから。そうですね……たしか覚えてる限りだと3000万冊はあったと思いますよ。まぁ2年前の話ですが」

「3000万!? いやそれは2年前だからもしかすると増えてる可能性があるのか……」

「確かに、もしかしたら増えてるかもしれませんね。実は大図書館には禁術が記され、書いた本人以外は読めない“禁書”があるという噂がありますよ。でも、どこにあるか誰も知らないのでデマかもしれませんが。探してみてはどうです?」


 2年前に3000万冊だと今は何冊なんだろうか……。

 それに、禁書というのにも興味がある。


「何を楽しそうに……でも面白そうだな。調べ終わったら探してみるか」

「ぜひ、そうしてください♪ あ、着きました。この建物が大図書館です」


 そう言われた場所はレンガ造りの妙に小さい建物だった。大図書館にはほど遠い大きさなんだが――


「もしかして、思ってたより小さいと思っていますか? 甘いですよ、この建物には地下があって、そこに3000万冊保管しているんですから」

「そ、そうなのか……」


 バレてたか……。

 というか地下に3000万とかどれだけ掘ったんだよ。


「まぁいいです。とりあえず、この図書館は持ち出し可能なので、もし気になる本があれば持って帰っても構いません。メモを取る場合は、各机の上に紙と羽ペンがあったはずなので好きに使ってください」

「あぁ、わかったよ。それじゃあな」


 姫様……改めアリシアと別れ、図書館に入ると中はとてつもなく広かった。恐らく最低でも1平方キロメートルはあるだろう。異世界は本当に恐ろしい。


「じゃあ、とりあえず本を探すか! まずはそのまま世界についてだな」


 本を探すのに俺が持っていたスキル【言語理解】が役に立ち、すぐに見つかった。


「えーっと…」


 この世界は3つの大陸に分かれている。南のアルクラ、北西のカンナカムイ、北東のティアマトである。魔族は北東のティアマトから来ている。それぞれの名称は大昔に竜の縄張りだったとされ、そこから名付けられた。


 人間以外の種族を大きく分けると獣人、竜族、精霊、魔族、不死の5種族。その中でも種類が多いのは獣人で、その次に竜族、不死、精霊、魔族の順である。


 国家は合計6つある。人間が治めたリベイル王国。獣人の王が治め、軍事国家へ成長したレオンハルト国。竜を神と崇め、魔法を用いた技術力が高いシルヴァ法国。世界樹を守り、精霊と共に暮らす精霊国ユグドラシル。魔神に反旗を翻し、人間界と協力するエルドラ魔国。吸血鬼の始祖が王として君臨し、地下に建国したブラデア地下国の6つだ。アルクラ大陸にはリベイル王国とシルヴァ法国、カンナカムイ大陸には精霊国ユグドラシルとブラデア地下国、ティアマト大陸にはエルドラ魔国とレオンハルト国がある。


 魔物は世界中にいて、地上はもちろん空、水中、地中と場所も問わない。シルヴァ法国が作った魔祓器まばつきを国の中心に置くことで、そこから一定範囲内に魔物は生まれず、近寄ることもない。しかし、強力な魔物に効果は無い。

 強力な魔物には等級がつけられる。分隊のみで討伐可能なワイバーン級、一個小隊で対処可能な巨人タイタン級、一個中隊で対処可能なクラーケン級、一個大隊で対処可能な円環竜ウロボロス級、国家総力で対処可能なリヴァイアサン級、勇者が倒せるであろう世界蛇ヨルムンガンド級、世界の総力をぶつけても勝つことが難しい破滅竜バハムート級の7つがある。(各等級の名称はその戦力で初めて討伐した敵の名前)


 魔術キャストはそれぞれの属性の精霊の力により使うことができ、加護があればその属性の威力が上がる。属性は火、氷、土、風、雷、水の7属性が一番使用者が多く、有名である。光と闇の2属性の使用者はそれに比べて少ないが、威力は上。他にも無、時空、創造、等の珍しい属性もある。禁術というものもあるが、なぜ禁術と呼ばれるかは不明。威力がケタ違い、消費するMPが多すぎる、各属性の理から外れている、など諸説ある。


「……っと、今日はこれくらいでいいかな?」


 俺は読みながら紙に写していた。口で伝えるより紙に書いて見せたほうがいいと思ったからだ。といってもグシャグシャに丸めた紙くずが周りに散らかっている。羽ペンに慣れていないのだ。


「さっさと捨てるか。……ん? なんだこの本、いつの間に落ちてたんだ?」


 拾った本にはタイトルが無かった。タイトルが無い本は正直珍しい。ゴミを捨てて読んでみよう。そうしてゴミを拾おうとした瞬間、俺は足元にあったゴミを踏んでしまい、盛大に転んだ。その勢いで本棚が揺れ、本が次々と落ち、冒頭のような状態になったのだ。


「はぁ……」


 そう俺が溜息をつき、本から這い出てきた、そのつもりの俺は信じられないものを見た。


「なっ、なんで周りの本が元に戻っている!? ゴミも綺麗に無くなって――」


 そう、本が元の場所に戻っていたのだ。それだけじゃない、周りに落ちていたはずのゴミも消えていた。そして――。


 手元には名無しの本があった。

 どうだったでしょうか? 閑話休題で書こうと思っていたんですが、それではもっと後になってしまうのでここで挿ませて貰いました。とりあえず今のところはこんな感じでお願いします。


 この物語での分隊は7人、一個小隊は分隊4つ、一個中隊は小隊4つ、一個大隊は4つです。つまり一個大隊は騎士が448人分ってことです。

 

 質問があれば感想のところに書いて頂けたら返答いたしますので、お気軽にどうぞ。


 アイデアも募集しています。登場人物、アイテム、装備、スキル、モンスター、等々どんなことでも構いません。設定を事細かに書いて頂けると物語に導入しやすくなります。


 次回からは物語を一気に進める予定です。なので少々投稿期間が空くかもしれません。

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